2023年2月3日金曜日

見上げた記憶

物語調で残そうかと思ったんですが恥ずかしくなったので止めます。

アイちゃん先輩用のストーリー。


虐めにあっている小学生の男の子。

3階にある開かずの教室の前で泣いていると、誰かに声をかけられる。

見上げると知らない女生徒の姿が。その少女は先輩だと名乗る。

いつも慰め、元気づけてくれる先輩。しだいに心惹かれていく。

しかし虐められ、泣いているだけの自分の情けなさに何も言葉が出ない。

苦悶と羞恥の果て、少年は死を願う。

先輩はそんな少年を叱責する。彼の手を引き、開かずの教室へと招き入れる。

見上げると先輩の死体が天井からぶら下がっている。舌をだらりと垂らし、目をカッと見開いたその顔。

少年は目を逸らそうとするが先輩はそれを許さない。小柄な少女とは思えない力だった。

頭を押さえつけていた力がふっと緩み、柔らかな感触が体を包む。

お前は私みたいになるな。彼女は優しくそう言った。

それから少年は泣かなくなった。急に虐められなくなったりはしなかったが、言い返して、殴り返してくるようになった彼に、周囲の見る目も変わっていった。

少年はたくましく成長していった。彼の視線が少女のことを見下ろすようになった頃、彼女の姿は見えなくなった。

先輩は何者なのか、なぜあの教室は閉鎖されているのかを察していた彼には意外なことではなかった。ただ初恋の終わりを悟っただけだった。

それから50年、老人になった少年は校長として学校に帰って来ていた。

3階の開かずの教室の前でうずくまる。

あの時はこうしていたら先輩が声をかけてくれた。思い出は色褪せないままだった。

自分は先輩の望みに応えられただろうか。自身に問いかける。

既に旧校舎となっていたその場所は、来年で取り壊しが決まっていた。

先輩にもう一度会いたい。老人の目から涙が零れた。


誰かに声をかけられる。いつの間にか眠っていたようだ。

見上げると懐かしい少女の姿があった。

結局ここに帰って来るのか。先輩はそう言って笑った。

立ち上がっても目線は彼女の背丈を超えなかった。そうだ。これをずっと求めていた。

先輩が少年の手を引いて歩き出す。見上げた彼女の顔は優しそうに笑っていた。


旧校舎には自殺した子供の幽霊が出る。

生徒たちの間ではそんな噂話が広がっていた。

校長先生が不審死を遂げたことで取り壊しは中止となり、その建物はまだ敷地の一角に残っていた。

そこからは時折、少女と少年の笑い声が聞こえてくるのであった。



以上。「見上げた記憶」でした。

結構気に入ってる。どこがどうとかは言えないけど。

見上げるほど大きな存在に慈しまれていた記憶に、ずっと囚われていたんでしょうね。

私も幼女にバブりたい。おぎゃあ。

それはさておき。

さすがに幼稚園児では話を作れなかったため小学生になってもらいました。まぁ小学生くらいならいいでしょう?許して…

基本的に独白形式で話が進むため、分量の割に画面の動きが少なくて作るの楽そう。こういうの待ってた。

買ったら作ります。


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