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2025年5月31日土曜日

夢と現の演劇部

小ネタのつもりでしたが伸びに伸びて25分。準劇場版演劇部となりました。

何をもって劇場版と呼ぶかはまだ決めていないので劇場版1本目ということにしてもいいかもだけど。

夢と現実が頻繁にひっくり返る頭がおかしくなるような物語構造をしている。


①教室

夢をテーマに動画が始まる。

「長い夢」、胡蝶の夢、邯鄲の夢について触れる。

②寝室

ベッドで目覚める。先ほどまでの出来事が夢だと気づく。

洗面所で顔を洗う。背景は学校のトイレになっている。

ベッドに戻ったゆかりは夢の続きを見ようとする。

③教室

ずん子に「短い夢」について語らせる。

徐々に夢の中に入り込んでいく。

④寝室

ベッドで目覚める。

登校途中で工事現場の事故を目撃する。

⑤寝室

ベッドで目覚める。先ほどの夢を予知夢だと考える。

工事現場に向かい、今度は事故に遭う。

⑥教室

教室で目覚める。④から⑤が夢だと気づく。

学校のトイレで顔を洗う。

夢に関する脚本を作りながら考えるところで夢が途切れる。

⑦寝室

ベッドで目覚める。まだ夢だと思っている。

洗面所を確かめたことで一度起きたように思えた②も夢だったことに気づく。

⑧教室

学校で茜とマキと話す。

マキに夢から覚める方法を伝えられる。

⑨寝室

ベッドで目覚める。先ほどまでの出来事も夢だったのかと動揺する。

茜とマキの呼びかけによりこっちが夢だと気づく。

⑩教室

教室で目覚める。茜とマキに心配される。

部活は中止し放課後すぐに下校する。

⑪寝室

茜、はうが家にやって来る。

はうから夢を見る原因について示唆される。

⑫教室

前回夢が途切れた所から再開される。

自分の夢について理解を深めたことでどのような話を作るべきか方針が定まる。

⑬寝室

ベッドで目覚める。もう夢は見ないだろうと考える。

茜とはうにお礼を言う。念のため夢から覚める方法を試す。

⑭教室

教室で目覚める。⑨からずっと夢だったことに気づく。

眠ってから10秒も経っていないことが伝えられる。

ゆかりは早退し、下校途中で⑤のような事故に遭う。

⑮病室

ゆかりは病室で目覚める。2年間昏睡状態だったことが告げられる。

高校に入学してから演劇部を作るまでのことが全て夢だったのだと悟る。

ゆかりはあの世界に帰りたいと願う。

⑯寝室

ベッドで目覚める。今度こそ本当に現実だと実感する。

ようやく夢に関する脚本が1本できたと笑みを浮かべて終わり。


後語り。

元々は導入の教室パートの後、夢から覚める形で夢をテーマにした演劇パートに入るだけだった。話として体裁を整えるため要素を足していく中で、もうやっちゃえってことでゆかりの演劇部を始めてからの葛藤を描くことにした。

去年の4月「そろそろチャンネルを伸ばしに行こうか」を出した。単なる振り返り、思考の整理という意味もあるが、ゆかりから見た動画投稿というものを視聴者に意識させる意味もあった。

そこから日常系の動画を幾つか挟みつつ、劇場版で演劇部部長として、動画投稿者としてのゆかりを描く計画だった。ご存じの通り計画倒れして1年後にまた「そろそろチャンネルを伸ばしに行こうかってんだよ」を出したわけだが。

「ついに自己紹介する演劇部」「デモンストレーション演劇部」もやって丁度いい時期だったとも言える。「ドスケベ選手権!!開催!!」もちょっと味わい深い。

初期の演劇部シリーズや補遺を見た人であっても、ゆかりがなぜ演劇部や動画投稿をしているかはわかりにくいだろう。それをテーマにした今回ですらはっきりとゆかりの心理を説明しているわけではない。

実際のところゆかりの目的は自分を演出する場所を作ることであり、その観客は仲間たちであり、その手段として創作を利用しているのである。

自己表現の一環としての創作活動であるため、本来は客観的な出来の良さ、動画的な受けの良さはさほど重要ではない。それらにこだわっているように見せているのは本来の目的を隠すためだった。

いつからか自分のことを知ってほしいという自己開示が自分のことをすごいと思ってほしいという自己顕示に変わり、自分はすごい人間でなければならないという強迫観念になった。

創作活動の場として集まった以上、創作活動をしなければならない。続ける理由が無くなってしまったら続けられなくなる。

自分の舞台を作るため野心的な創作者を演じているうちに、自分のことを野心的な創作者だと思い込むようになってしまったのである。

それが夢の中では表れており、どのような場面においても創作に貪欲な人物であろうとしている。

何かを作り出し与える者でいなければという呪縛から解放されたことで現実に帰って来れたが、ここまでの流れを振り返って「やっと1本できた」と笑う。

結局人は変わらない的なオチと根っからの創作者に成長していた的なオチのどっちとも取れそうな結末である。


これは創作者としてのゆかりの話であると同時に、創作というものを映画的に表現した話でもある。

私自身も夢を原型として物語を作ろうとすることは多々ある。この前出した「存在の不確かな恐怖」なんかもそうである。

夢から着想を得ようと同じ夢を見たがったり、夢の中でもこんな展開になったらどうだろうと夢に干渉したり。

そういった試みを舞台装置として、一つの話を作り出すまでの過程を描いている。

導入パートで「長い夢」、邯鄲の夢という材料を用意する。

次にそれを改変した「短い夢」を作成する。光るものは感じつつも弱いとボツにする。

予知夢という要素を入れる。ゾッとする感じは得られたがまだ弱いとボツにする。

明晰夢という要素を入れる。夢の理由というテーマ性を持たせることに成功する。

そこからの流れが上記の試行錯誤を物語に反映したものとなっている。

まずは夢の理由というテーマについて描写する。

次にもう何が夢で何が現実かわからないという恐怖を描く。

そして夢での生活は幸福だったのだという「短い夢」の良かった部分を取り入れる。

最後に本当に夢を見る理由を解決したことで現実に帰還し、1本できたとなるわけである。

このブログを読んだ人はあの動画はゆかりさんのお話でもありお話を作る過程のメタファーでもあるんだよと自慢できるね。誰に自慢すんだよ。


ということで後語り終了。思ったより歯応えのある1本になってしまった。

「デモンストレーション演劇部」でやった「自斬と排怒」が思いのほか良かったので、それを完成させて今度こそは演劇部の新スタートを切りたい。

ちなみに自分自身を断罪する「自斬」と排除された怒りの部分である「排怒」という洒落。

次の長尺枠はそれになるので6月は「Replace」を作る予定だったが延期。40分コースの動画は制作期間を捻出するのが難しい。

幸い双葉湊音が頑張ってくれているおかげでチャンネルは好調なので3:1くらいのペースでやってく。

次の劇場版演劇部ではいい加減アイちゃん先輩の話をしたいがいつになるかねと言いつつ今日は終わり。

長文駄文失礼しました。


2025年5月30日金曜日

青春しろよ!!

思ったより反響があった日常系の動画。双葉湊音の青春ストーリー。

基本的にはギャグで行くがたまーにシリアスめなこともやる予定。


①双葉湊音

主人公的存在。

中学までは沿岸部の限界集落で育つ。高校1年の時は特別親しい相手は居らず浮いていた。2年からは詞音、朱司が相手してくれるようになった。

双葉湊音に不幸な過去を生やすかは非常に悩ましい議題だったが、とりあえず今のところは無しの方向。多少浮いたり避けられたりしつつもガチなものではない想定。

双葉湊音っぽい曲である「雨と花 君は影」を使用。


②紡乃世詞音

双葉湊音の相棒的存在。と言いつつ友達とは認めていない。

高校1年の時は青山、虎太郎と同じクラス。現在は青山と恋仲。

青山との関係については今後ちょっと掘り下げる。まだ描写は少ないので察している人はいないかも。ちょっとシリアスめ。

紡乃世詞音っぽい曲として「赤い惑星」を考えてた。フリー楽曲ではないので使えないが。


③雀松朱司

双葉湊音の保護者的存在。割と態度は辛辣。

高校1年の時は複数人の女子に好意を向けられまあまあ拗れた。2年になってクラスで孤立していた湊音の面倒を見始めるが、その経験から必要以上に好かれないようにしている。

青山らとの関係はクラスが分かれてから疎遠になったとし、ヤンホモみたいなノリでギャグにしている。実際はそれ以前から性格や趣味嗜好、将来への考え方などの違いによって距離ができている。この辺りは掘り下げるかは微妙。


④青山龍星

紡乃世詞音の恋人的存在。

湊音からは詞音とのカップルとして「推し」的な感情を向けられているほか、青山単体でも割と懐かれている。

前述の通り詞音との関係は後々掘り下げる。


⑤玄野武宏

ここから双葉湊音を主人公とした青春シリーズでは脇役くらいの立ち位置。

玄野は以前ブログに書いた「俺のことを大好きな女の子が降って来ないかな」で掘り下げる。

玄野はラブコメ?的なギャグを繰り出せる扱いやすいキャラなので出番は多そう。


⑥白上虎太郎

いじられキャラ。身長いじりが思いつく限りは出番がある。

良識のある人物で彼が出てくると上手く場を収めてしまいそうなので青春シリーズではあまり出さない。

男女問わず全ての人からうっすら好かれてる。


⑦冥鳴ひまり

私立高校組では実は主人公予定だった。演劇部のゆかりの様な立ち位置。

つむぎ、ミコ、玄野から矢印を向けられている。ラブコメ的なギャグの終着点になりやすい人物。

ついでにメモ代わりに書いておくが、特定の役割を持ったサブキャラの一人。

動画サイト、SNS、都市伝説などが担当。それらを題材にした動画では起点や説明役を務める予定。


⑧春日部つむぎ

ひまりの相棒枠。

詞音、マキとパイプを持ち、各勢力を結ぶ立場となっている。まだ考えていないが埼玉に居た頃の友達みたいな感じでキャラを生やすことも可能。

青春シリーズではひまりに激重感情を向けるヤバい人っぽく扱いそう。

ファッション、芸能関係のニュース、噂話などを担当するサブキャラ。


⑨雨晴はう

玄野がよくエッチな目で見ている人。

青春シリーズではそこまで触れられることは無い。剣崎やTTちゃんと病院関係の話がまたあればそちらで出番がある。

医療、看護を担当するサブキャラ。


⑩櫻歌ミコ

玄野が嫌いでひまりが好きな人。

小夜とセットになりがち。

個人的に声が好きなのでもう一個くらい要素を作って掘り下げ回を作りたい人物。


⑪小夜

玄野が嫌いでミコが好きな人。

ミコとセットになりがち。

以前書いた「あなたのことがますます嫌いになったわ」で少し掘り下げる。


⑫波音リツ

クラスでは超然としている人物。作中世界でも動画としても先生的な役割がある。

ひまり、玄野、湊音などおかしなキャラがおかしなことをして袋叩きにあう展開がままあるが、いじめにまでならないように場の流れをコントロールしてもらう予定。

波音リツっぽい曲である「Wonderland」があるので掘り下げ回を作りたいが思いついていない。


⑬WhiteCUL雪

クラスでは不思議な存在。変人枠を湊音に取られたので役割を決めかねてる。

コメントでもちょこっと言われていたが、以前の動画で女として見られていなかったことやチョコを渡してもあまり喜んでくれなかったことなどは根に持ってる。

かれいさんの立ち絵が来るので出番を増やしたい。


⑭麒ヶ島宗麟

おじいちゃん先生。相談役としてそれなりに出番がある予定。

青山らとの過去回も作れそうだがたぶん立ち絵が無いので無理。


⑮後鬼(如月)

基本的には出ない。たまーに出てきてついなや弓鶴たちの話との繋がりを感じさせる程度。


⑯豪徳貞江

湊音が住んでいるアパートの大家兼近所でよく話しかけてくるお婆さん枠。用途が限定的過ぎるが唯一無二の役割を持っている。


⑰花撫シア

前述の「俺のことを大好きな女の子が降って来ないかな」で主要キャラとしてやって来る。その後も出続けるかは謎。


⑱瑞澤タクト→黒沢冴白

知らないうちに名前と見た目が変わっていた。役割としては変わらないが今後出るかは立ち絵と声しだい。


⑲満別花丸

どっちかのクラスのあまり話したことないクラスメート枠。男か女かわからないという特性で波音リツや伊織弓鶴を巻き込みつつ一本作れそう。

女子っぽい見た目だが自称男で、玄野が男同士ならいいよなとベタベタしに行くセクハラ展開を考えたがヘイトが溜まりそうだったのでやめた。


⑳猫使アル、ビイ

もうずっとあまり話したことないクラスメート。ぶっちゃけもうできるキャラづけが枯渇してきているため扱いがわからない。


2025年4月26日土曜日

最近見た夢

 最近見た夢

ゴミ捨て場に通りかかると動物の死体が捨てられていると同行者が騒ぎ出す。

同行者はゴミ袋の結び目をほどき、中から小ぶりなビニール袋を取り出し道路に並べていく。

その時車がすぐ近くを通り抜け、並べていたビニール袋を轢いてしまう。

きちんと埋葬し直すつもりだったのにと悲しむ同行者。

私には透明なその袋の中には何も見えなかった。


「見えると怖い、見えなくても怖い」

ゆかりと茜、二人で話している場面からスタート。

ゆかりはホラー作品において幽霊のように見えないはずのものが見えることが怖いとされるが、逆に見えなくても怖いのではないかと語る。

廃墟に肝試しに行った際、自分以外の同行者は幽霊が出たと言って騒ぎ出す。だが自分には彼らが指さす先には何も見えない。

からかわれてると思い真剣に取り合わなかった結果、同行者たちは自分を置いて逃げ出してしまう。

一人取り残されたことでようやく、目に見えない何かがそこに存在する恐怖がじわじわと襲ってくる。

みたいなねとゆかりが笑う。茜は面白そうな導入だと褒める。

見えないものに対して結局どう対処すればいいのかわからないと、ここからの展開に詰まっていると話すゆかり。

少し舞台設定を変えてみよう。

ゆかりはもう一つ別の話をする。

ゴミ捨て場を通りかかった際、同行者が動物が捨てられていると言って騒ぎ出す。

どこかに埋葬してやろうと言ってゴミ袋を拾い上げる彼女。だが自分にはその透明なビニール袋の中には何も見えない。

それでも彼女がふざけたり頭がおかしくなったりしたわけではないと思ったのは…

前を歩く彼女の手に握られたそれが確かな重みを持って揺れていることだとか。

穴を掘る間地面に置かれたそれが風に吹き飛ばされていかないことだとか。

それを埋めるために袋の口が解かれた瞬間腐臭が鼻をついたことだとか。

そういう見えないけれども何かがそこにあるという実感が恐ろしかった。

二人の間に沈黙が訪れる。

茜が口を開く。

どうして今そんな話を?

ゆかりは二人で作った簡素なお墓を見下ろして答える。

見える方が怖いか見えない方が怖いか…



最近見た夢2

教室でクラスメートと喋っていると電話がかかってくる。

非通知の着信のようだったが、「非通知」と表示されるべき箇所には「見捨てて」と表示されている。

席を立ち、騒がしい教室から脱け出そうと歩きながら通話に出る。

電話の向こうの相手は去年一緒のクラスだった「見崎」だった。

「見崎」は何でもないように久し振りと話しかけてきたが、彼は半年前から行方不明になっているはずだった。

そのことについて問い詰めようとするが、その時クラスメート達から声をかけられる。

彼らも去年一緒のクラスだったが、同じように「見崎」から電話が来ているようだった。

彼らはその異常性にまだ気づいていないようで、「見崎」と普通に会話を続けている。私の電話からも「見崎」が話しかけてきている。

おかしいだろ。一人が「見崎」と話してるなら他のは偽物のはずだ。同時にかけてきてるって言うのか。

私が叫ぶと教室は静まり、通話も切れた。


「ミサキくん」

動画の始まり方として既に完成されているので続きをどうするか。

いつもは性別を反転させてゆかりさん達に任せているが、会話の雰囲気が男子っぽかったので玄野や青山たちでもいいかもしれない。

幾つかルートを考えているのでつらつらと書いていく。


①ヒトコワルート

「ミサキくん」からの電話は心霊的なものかと思われたが、複数人が体験しており実際に通話記録も残っている。

「非通知」と表示されるべき箇所に「見捨てて」と表示されていたことのみ心霊現象であり、電話自体は現実のものだった。

メタ的な話になってしまうかもしれないが、CoefontやCoeiroinkなどの合成音声によって作られたものにするのも考えてる。まあ単純に録音でいいのかもしれないが。

とにかく「ミサキくん」からの電話は何者かが自分たちへの揺さぶりとしてかけてきたものだった。

電話がかかって来たのは自分も含めて4人。別に夢で4人だっただけだから変えてもいいが、玄野、青山、虎太郎、朱司の4人でちょうどいいのでこれで。

「ミサキくん」とは去年一緒のクラスで仲が良かったが、めちゃくちゃ仲が良いというわけではない。

電話をかけてきたのは「ミサキくん」の母親だった。

主人公の玄野は「ミサキくん」の行方を探す中で彼女に捕まる。

去年から息子は変わってしまったと語り、その原因がクラスでのいじめだと詰め寄ってくる。

玄野はそんな事実はないと反論するが彼女は聞く耳を持たない。

「ミサキくん」は家からお金を勝手に持ち出しており、それが誰かに脅されたからだと主張する。

しかし実際は自由に使えるお金を与えられていない「ミサキくん」が玄野達と一緒に遊ぶために使っただけだった。

玄野はそのことを指摘しようとしたが母親の言動からあることに気づく。

彼女が口にするのは息子の精神的な変化についてばかりで、今現在息子が行方不明であることには何も聞いてこないのである。

普通であれば真っ先に問い詰めるのはそこではないか。いじめを行っていたと疑っているならなおさら。

その時、玄野のスマホに電話がかかってくる。

友達の誰かからかと救出への希望を抱く玄野。「ミサキくん」の母親が画面を見る。

非通知の着信だったが、「非通知」と表示されるはずの箇所には代わりに「上にいる」と表示されていた。

激しく動揺する母親。玄野は不意を突いて拘束を解き、彼女を無力化する。

スマホを取り返して電話に出ようとするも、既に切れていた。

「上にいる」という言葉を思い出した玄野は二階に上がり、「ミサキくん」を発見する。

玄野は警察へと電話をかけるのだった。


②心霊ルート

「ミサキくん」からの電話は玄野たちを引き込むための罠であり、「見捨てて」と表示されていたことは「ミサキくん」の抵抗。

玄野たちは電話をきっかけに「ミサキくん」の行方を探し始める。

その中で彼の家庭環境について知ることとなり、生活に嫌気が差した彼が異界に行く方法を試したことを知る。

玄野たち4人は「ミサキくん」を見つけ出すため、あるいは好奇心からその方法を試す。

以降の展開は思いついていない。ベタな感じになっちゃいそう。


③ハイブリッドルート

まず総評としてヒトコワルートは少々ありきたりである。

夢はあそこで終わっていたが、もし仮に私の脳がその先の物語を見せるならこんな風になるだろうという出来だ。

「犯人はこの15人の中にいる」でも親からお金を盗む展開があり、安易に大人を悪者にしたがるのは私の悪い癖である。

また、現実的な話でも「ミサキくん」が行方不明になった過程に問題がある。

去年は玄野たちと同じクラス。進級するタイミングでクラスが分かれる。

その前後で「ミサキくん」は失踪、半年後に玄野たちが電話を受けるわけであるが、「ミサキくん」が自宅で死亡しているような状況ならばさすがに警察の捜査が行われているはずである。

ヒトコワルートに乗せるためには「ミサキくん」の失踪は事件性なしという警察の判断を受けていなければならない。

「ミサキくん」の家庭環境の問題は警察の知るところであり、それ故に家出したと見なされたというのが丸い。

次に独自性について。

ホラーというのは基本的にテンプレをなぞらないと恐怖感を与えづらいが、それだと独自性が無く面白みに欠ける。

ヒトコワルートも心霊ルートもそういう意味でありきたりであり、何らかの捻りを加える必要がある。

私が見た夢を元に作るというコンセプトを否定することになるが、「非通知」と表示されるべき箇所に「見捨てて」と表示されていたところ。ここが何の意味もなしていない。

例えば4人とも別のメッセージが表示されていてそれが「ミサキくん」の行方を示す手がかりになっているとかであればまだ役に立つ。

それでも単純にメッセージアプリで来たり、電話の内容がそれだったりした時と何も変わらないのだが。

じゃあ思い切って消しちゃえばいいのだろうがそうすると今度は独自性を出す部分が無くなってくる。

もうちょっと上手い一手が思いつかないとわざわざ動画にするほどの出来にはならないが、一応上二つのルートを合体させて多少ブラッシュアップしたものを書いておく。


教室にて玄野に電話がかかってくる。

電話の相手は半年前に行方不明になっていた「ミサキくん」であった。

最初はどこにいるのかと問い詰めていたが、他に青山、虎太郎、朱司にも電話がかかって来ていたことで異常さに気づく。

「ミサキくん」はこっちでの暮らしは楽しく、玄野たちにもこっちに来るようにと語っていた。

「ミサキくん」の行方を探し始める4人。彼が異界に行く方法を試したことを知る。

調査の中で玄野が「ミサキくん」の母親に捕らえられる。彼女は息子がいなくなったのはお前たちのせいだと非難する。

玄野は「ミサキくん」の家庭問題に基づいて反論し、自分の非を認めない母親に殺されそうになるが、青山ら3人に救出される。

警察からの事情聴取を終えた晩、また「ミサキくん」から電話がかかってくる。

相変わらずこっちに来るようにと言っていたが、玄野は断り電話を切る。

「ミサキくん」がどこに行ってしまったのかはわからないが、あの暮らしよりは良かったのだろうと友人の平穏を祈る。

その時、着信音が鳴った。今度は電話ではなくメッセージアプリだった。

たすけて

「ミサキくん」からのメッセージにはそう一言だけ書かれていた。

彼の行方はまだわかっていない。



2025年4月6日日曜日

2024年度決算報告

年度をまたいでしまいましたが一応2024年度の決算報告です。

中間報告で10月分まで振り返っていましたので、11月分からさらさらっと振り返りを。

11月は「sattelite girl」「今日はもう来ない」「フルスロットルゆかり」「アブノーマルゆかり」「歯車は回るだけ 前編」「安直なエロで釣ろう」「葵ちゃんを褒めよう」の7本を投稿。

12月は「こんなになっちゃえずんだもん」「歯車は回るだけ 後編」「ドスケベ選手権!!開催!!」「霊感少女雪ちゃん」「補遺10」「虜囚 総集編」の6本を投稿。

1月は「吐落短編集5」「日常系小ネタ集1」「三顧の願い」の3本を投稿。

2月は「パラノーマルゆかり」「雪山の怪」「補遺11」の3本を投稿。

3月は「傘差し様」「日常系小ネタ集2」「補遺EX」「誰だよお前」「そろそろチャンネルを伸ばしに行こうかってんだよ」の5本を投稿。

筆始めでそれなりに振り返っていたのでそこまで書くことは無い。

「補遺」「拾遺」は作り終え、サクッと見れるホラーシリーズも使い切ったので積み残しは無いはず。

没ネタ集系のは手を付ける余裕が無かったが2025年度に繰り越しでも特に問題なし。


収益に関するメモ。

2022年度 180,975円

2023年度 80,070円

2024年度 79,095円

という推移。

2023年度でダダ下がりしてしまったので2024年度で持ち直そうと言ったができなかった。

失敗というよりかは結局挑戦する段階まで到達できなかった。「そろそろチャンネルを伸ばしに行こうか」とか言って始まったくせに。

理由としてはご存じの通り「補遺」が終わってないからである。「補遺EX」が先月だったので完結までしっかり2年間かかったことになる。何やってんだか。

当初の想定では一人10分、6人で1時間という見通しだった。しかし結果は7人で3時間40分である。

思ったより作るのが難しく、連続してポンポン出せなかったのは仕方ないがもう少しペースアップできなかったかという気はする。

私の時間間隔がガバガバでついこの間と思ってたら半年前だったりしたのが原因でもある。

「補遺」の完結を待たずして「拾遺」を始めてしまったのも大きい。本当はメインキャラをやり終えてからサブキャラに行くのが正しい順序なのだが先走ってしまった。

だいぶ出遅れてしまったがちょくちょく延命を図ったため何とか成長率は維持できた。平均再生数も1000~3000程度をキープ、登録者も1000人ちょっとの増となった。

今後はもうちょっと伸びを意識した新しい施策ができるだろう。伸びるかはわからんが。

苦し紛れにやった「フルスロットルゆかり」をきっかけに、ネタに走った「安直なエロで釣ろう」「ドスケベ選手権!!開催!!」「日常系小ネタ集」あたりは再生数が取れていた。

今更ではあるが何故「補遺」を作ったのか説明すると、キャラの掘り下げ、世界観の作り込みを進めて創作者としてレベルアップしようというのが一つ。

もう一つはチャンネルの方向性を転換する上での土台づくりである。

元々演劇部の動画は演劇パートと日常パートが入り乱れるコンセプトだったが、そのコンセプトで動画を作るのはハードルが高かった。

試験に落ちてから省力のため小ネタ集、没ネタ集を作り始めたがあれも動画作りのハードルを下げようという意図があった。

そこから「家出してきた中国うさぎ」とかの手応えがあったことも後押しし、日常系の動画を増やしていこうと決めていた。

2022年度の段階でもある程度笑いに振った方がウケが良いのではという葛藤はあったがプライドが邪魔していた。性格が悪いが視聴者を楽しませるだけの動画にやる意義があるのかという思いもあった。

しかしリーチを増やさないことには何をやってもしょうがないという現実的なお話もあり、色々と折り合いをつけた結果こういう方向性を考えていた。


1.

日常系の笑いに振った動画、小ネタ集没ネタ集ベースの劇中劇ではない演劇部の動画で人を集める。

2.

キャラに興味を持ってくれた人に「補遺」「拾遺」でインパクトを与える。

日常系と見せかけてガチのストーリーに移行し、無理やり物語的な深みのある動画にする。場合によっては実は演劇でしたというオチを入れる。

3.

2の動画を見ている人にはわかるような描写を1の動画に入れる。

何も知らない人から見たら愉快なやり取りだが、過去を知っている人から見たら感慨深いものになるような多面性。


このような流れでポップさとディープさを両立させられるのではないかと考えていた。

一つの動画内で日常パートと演劇パートが存在していたのをさらに拡大させ、日常パートのみの動画、日常パートと演劇パートがどちらもある動画、演劇パートのみの動画という三区分によってチャンネル全体で多層構造を生み出そうというコンセプトである。

これならば日常パートのみの動画でポップさを追求し、ギャグや恋愛、エロ要素を増やしたとしてもそれらをディープな動画の前語りあるいは後語りにすることができる。

それに近いことは何度か試してみている。口で言うほど簡単ではないがまるっきり無理ってことも無いかという印象。

そもそも私がポップさに振り切ったところでリーチを伸ばせるのかという根本的な問題もあるが他の方法よりは勝算はあると思う。

ディープさの追求に関しては長編化するつもりだった。単純に話のクオリティを上げようとすればそれだけボリュームが増えるからというのと、動画時間がめちゃくちゃ長いというのはそれだけで目を引くからだ。

短い動画が主流になっていく中で10分の動画はやはり長いと捉えられるようになっている。特に初見であれば手を伸ばしにくいものだと思う。

だが逆に30分、40分あればどうだろうか。2、3分の動画と比較して長いというより、比較できない別物のように捉えられるのではないか。

確かにYoutubeの動画として見ると長いがアニメは30分、ドラマは1時間、映画は2時間である。他の動画とは完全に異なるものだと見えるくらいまで時間を延ばせば比較検討の枠外に行けるのではないかと考えていた。

これもやはり作業量の関係で簡単なものではないが、ポップな動画を作り貯めして動画投稿の合間を埋めることで上手いこと噛み合わせられると見ていた。

ポップなものはよりポップに、ディープなものはよりディープに。というのが「補遺」を作り始めた頃のチャンネル方針だった。

その前準備に2年もかかってちゃ計画倒れであるが。

とりあえず先日ディープさを強めた40分の「犯人はこの15人の中にいる」を投稿した。

現状好評でそれなりに新規にも見られているが、これが継続的なものになるかは注視しておく必要がある。

登録者も8780人まで来たから流石に今年度中には10000人の大台に乗せられると思うがどうだろうか。

というところで本日はここまで。

長文駄文失礼しました。


2025年4月5日土曜日

犯人はこの15人の中にいる完全版

10月くらいに下書きを書いたが動画作成にあたってそれなりに調整した。

以下簡易的なまとめ。


第一章 消えた給食費

事件の概要説明、クラスメートの描写。

授業後のアリバイ確認が行われる。


第二章 揺れる犯行時間

犯行時間が見直される。

授業中の自由時間のアリバイ確認が行われる。


第三章 隠した本音

バスケ部のグループの不審な動きにスポットが当たる。

犯人特定には至らず、ずん子がゆかりに疑惑を向ける。


第四章 いない探偵役

ゆかり、あかりの主張が嘘である可能性が指摘される。

あかりは給食費について説明を求められる。


第五章 悪い子

あかりの家庭の事情が明らかにされる。

あかりは親からお金を盗んだことを告白する。


第六章 咎人たちのダンス

あかりに同情が集まり、お金を工面してあかりを助ける方向でまとまり始める。

ずん子は犯人の目星がついていることを明かす。


第七章 誰がための真実

ずん子はこの中に犯人がいる可能性から目を背けて馴れ合うことを否定する。

ずん子の推理によって犯人がつむぎであることが判明する。


第八章 一線

つむぎがあかりの給食費が入った封筒を捨てたことを告白する。

六花がトイレのゴミ箱に封筒は無かったことを証言する。


第九章 延長戦

六花の証言により二人目の犯人探しが行われる。

帰りの会開始までのアリバイ確認が行われる。


最終章 二人いた

ゆかりが二人目の犯人がはうであることを当てる。

給食費を払っていない生徒がクラスに二人いたことが判明する。

はうがあかりにお金を返して物語は終結。


下書きと比べると犯人特定の流れが大きく異なっている。

ずん子がつむぎを当てるシーンは元々、制服が入れ替わった可能性を指摘した際にひまりを見ていたからという弱い根拠だった。

素材の関係でつむぎの制服がイケイケになってしまったこともあり、より自然な謎ときというかカマかけになるよう修正した。

まるで見ていたかのように詳細な状況推測を語り、動揺したところに駄目押しの一手として添えた。

ゆかりがはうを当てるシーンも当初は放課後に狙い撃ちする形だったが教室内での公開推理に変えた。

終盤にちょこっと出すだけのつもりだったクラスの皆でお金を出し合ってあかりを助けるという救済措置がなんか中盤から検討され出してしまったからというのもある。

皆の前だから言えないという理由が皆の前だからこそ言う意味があるというふうに変わってしまった。

キャラを作り込むと展開が大きく変わることはよくあるが今回もそうなった。

こっそりお金を取り戻して全てを無かったことにし、罪悪感と虚無感を抱えながら変わらない日々を送るというエンドのつもりだった。

しかし想定外に温かいクラスになってしまったことで、あかりはお金が返ってきても返ってこなくても親からお金を盗んだことを話すと決意。

はうもあかりの給食費を盗んだこと、家が貧乏で給食費を払っていないことを暴かれてもどこか救われたような気になってしまっていた。

確かに15歳の15人にできることは少なく、抱えた問題も何一つ解決しないが、それでも歩いていこうみたいな終わり方に…

Replaceの方はバッドエンドだしこっちは見逃してやるか。

さてこの動画は多人数の長尺動画の練習台だったわけだが、その感想はというと。

かなりの突貫工事だったが3週間かからずに作成できた。想定よりかなり早かったと言える。

下書きもあり、場面は教室のみ、登場人物も固定の立ち位置で使い回したので作業量が少なかったというのもあるが、本腰を入れられれば4、50分の動画でも一月ぐらいで作れそうな気はする。

ここ最近は音声だけ先に完成させ、それから画面を作っていくという手法を取っている。この方が速度の面では有効ではあった。

たださすがに40分もあると音声が完成してからの作業感がきつかった。絵面が変わらない上に編集ソフトが落ちないように立ち絵差分を一つ一つpng化する必要があったのも原因だろう。

次はやはり前半後半で作成してドッキングさせる方向で行こうと思う。

キャラの描写や状況説明に関してももっと詳細にやらねばわかりづらいという思いとやり過ぎると長ったらしいよなという思いで悩ましかった。

視聴者がついていけたかどうか、私に間違いがなかったかどうかはコメントとかで明らかになっていくかもしれない。

以上、若干腱鞘炎気味なので来週は休む。次の動画はどうしようか。

長文駄文失礼しました。



2025年3月15日土曜日

きりたん編振り返り

なんか恒例になってたこいつもラスト。

東北三姉妹の末妹、東北きりたんの補遺。実質的には東北ずん子、東北イタコの補遺も兼ねている。

タイトルは「綽綽と諾諾の少女」。ここに来てやけに尖ったネーミングとなった。

余裕綽綽、唯唯諾諾から取ったもので、いつも余裕たっぷりで人の言うことをハイハイ聞いているきりたんの人物像を表している。

動画構成上では、最初は優秀ゆえに無気力な少女であるかのように見えるが、最後はイタコやずん子の思想を受け継いでおり誰かのために生きようとしていることがわかるようになっている。


ずん子に指摘されたようイタコが「世のため人のため」と説いたのは「自分のため」だけを考える両親への反発心からである。

両親と両親に似ていくずん子へのアンチテーゼとして人道を置いたのであり、本人自身がそれに対して強い執着心を持っているわけではない。

もちろん人並みにはそういう感情はあるがあくまで一般的な道徳心に過ぎず、人生をかけて人道に尽くす気などない。

2年ぶりに帰郷してからは徹底した主義思想を持っているわけではないことを妹たちに見抜かれ反感を買っていた。

ずん子はイタコの言葉がきっかけで「世のため人のため」を考えるようになったが、年月とともにその思想はよりシャープなものになっている。

自分自身と周囲、そして世の中を正しい形に変えていくという目的意識を持っており、現在のイタコからはそのストイックさを哀れまれている。

ちなみにずん子に哀れみを抱いているキャラは茜、イタコ、夏色花梨の3人で今後もこの辺りとはバトルすることになるかもしれない。

もっとできるはずなのにやらないというイタコの姿勢はずん子にとって正しくないものであったが、身内への情によって糾弾することができずにいた。

ゆかりと茜を家族会議の場に呼んだのはゆかりに自分の退路を断たせ、茜にイタコの擁護をさせるためである。

きりたんはずん子から教えを説かれたのではなく、ずん子への敬意と親愛によって思想を引き継いでいる。

かつてはずん子と同じように人の上に立つ人間になろうとしたが、周囲から向けられる感情をコントロールすることができず挫折している。

一見馬鹿にしているように見える態度もきりたんなりに手助けしようとしたりアドバイスしようとしたりしていると気づいたコウ先生とウナだけが認めてくれた。

ずん子のように私的な感情を無視したトライアンドエラーを繰り返すことはできずやさぐれていったが、ずん子の前では求める人物像であろうと努めている。

受動的なものではあるが自分の余力を他者のために使うというイタコさんの元の教えを引き継いでいる。隔世遺伝というやつ。

特に望みを持たず力を持て余してるのではなく、人の望みに応えられるよう余力を蓄えることを信条としている。


今回は特に後語りすることも少ないのでこんなもんで。

最初はきりたんがゆかりと出会ったことで創作に手を出していく方をやろうと思ってた。みだりに周囲に影響を及ばさない控えめな趣味として。

だけどさすがにイタコさんのことをなあなあにしておくのもアレかと思ったのでバトル展開にした。前のキャラ紹介とかであんまり気にしていないと書いたがあれは嘘だ。

加減を間違うとこれから一緒に暮らしていけなくなるので難しかったが、ウナちゃん、茜ちゃんがストッパーについてくれたので何とかなった。

ウナちゃんは正直キャラが固まっていなかったが今回のような感じで大人びた一面と子供らしい一面を上手に使い分けられる人物で行こうと思う。きりたんの友達でいられる以上頭が切れる奴でないといけない。

きりたんが捻くれてはいてもずん子のような極端な思考に至らないのは、小さい頃からウナちゃんのような友達、コウ先生のような大人が居てくれたからというのが大きい。

ずん子は中学2年でめたんと出会うまで友人と呼べる相手は居らず、周囲のクラスメートも教師も彼女を特別な存在として扱っていた。

それ故か生来の気質かずん子は相手をコントロールすることはあっても正面から意見することはなく、イタコやめたんに対してもそうであった。

補遺9、補遺EXでその壁を超えまた一つ完全体に近づいた東北ずん子、その更なる進化は今後の物語で描かれるかもしれないし描かれないかもしれない。

ようやく現在視点から話を展開できるようになったがさてどうするか。

来年度からの取り組みになりますが色々構想を練っておきましょう。というところで今はおしまい。

長文駄文失礼しました。


2025年2月22日土曜日

あかり編振り返り

例の奴。きりたん編もあるので最後ではない。

内容れつつあった茜編と矛盾しないようにしなければいけないのが大変だった。

茜編では大した出番はなかったつもりだが見返したらそこそこあった。茜編が薄くなりそうだったからあかりの分も小出ししたんだった。

入学初日、ゆかりに連れられ琴葉姉妹の元へ。その後教室でわちゃわちゃする。帰り際にあかりが訳ありっぽい描写を入れる。

その後は演劇部に馴染む。マキとはゆかりのことで喧嘩しがち。あかりが後ろ暗い部分を見せることは無い。

イタコさんとのやり取りであかりの地雷がわかる。ゆかりはやっぱり思ってたのと違うと気づく。琴葉姉妹も薄々あかりの事情を察している。

何があったのかは描かれなかったが、あかりはゆかりと揃いの髪飾りをつけるようになり、三つ編みに戻る。

茜編での描写はこのくらい。あかり編ではこの辺りの流れをあかり視点で深堀りする。


今回のはちょっと構造が難しかったので整理しながら書いていく。

あかりは病室で両親の死を伝えられる。その時思ったのは「どうしよう」だった。両親が死んだことへの悲しみよりも今後の生活への不安の方が大きかったのだと振り返る。

その後は伯父夫婦の家に引き取られ、地方の高校に通い始める。面倒を見てくれる伯父夫婦、援助してくれた親戚たちへの恩義を強く感じている。

高校でもクラスや部活に馴染め始める。ゆかりが見抜いたような陰のあるところなど一切見せず笑顔で毎日を過ごす。

動画でゆかりが指摘した箇所を踏まえ、あかりの心理状態を紐解いていく。

両親の死という強いストレスに直面し、あかりは今後の生活へと思考を巡らした。これは現実的な部分に目を向けたのではなく、両親が死んだという現実を受け止められなかったからである。

その証拠になるかはわからないが、学校はどうするか、生活はどうするかといった現実的な問題への対処は全くできていない。目だけが前を向いていて心はついて来ていないのである。

高校へ入学し、精神的な余裕が出てくるとようやく現実的な問題に取り組むことができるようになる。現時点でできるのは養育してくれる伯父夫婦に心理的、経済的負担をかけないことだった。

あかりは自分の立場で十分にできることをやっているが、まだ心には陰が残っていた。それが何なのかあかりには自覚できていなかった。

一つ掘り下げても何も無い。あかりは表層的には両親の死を乗り越え、前を向いて生きていっているのである。

もう一つ掘り下げると強迫観念がある。自分を助けてくれた人たちへの恩義や両親の死後に何もできなかったことへの自責の念がある。

更に一つ掘り下げてようやく根底に届く。ゆかりは「当たり前ではないことに対する責任感」と評した。

あかりはずっと現実と向き合おうとしているのである。

両親の死という不測の事態にも向き合おうとしているし、面倒を見てくれる伯父夫婦にも向き合おうとしているし、元々通うつもりじゃなかった学校の人たちとも向き合おうとしている。

ただどれだけ向き合おうとしても、どうにもできないこともある。

「補遺」に限らないが私の動画では様々な苦悩や葛藤に対して「ではどうするか」というアンサーを導き出すことが最終到達点であるのが多い。

ゆかりはマキや両親と和解し、自分の理想を諦めた。

茜はゆかりや葵の成長を認め、保護者の立場から降りた。

葵は自分の存在の軽さを受け入れず、足掻いていくことを決めた。

ずん子は自分のやり方を改め、感情的な部分を見せるようになった。

マキは「ではどうするか」という答えを導き出せないことを描いた。

あかりは「ではどうするか」という答えを探し続けている。

今の日々は当たり前のものではない。ではその当たり前ではないものに対してどのように向き合っていけばいいのか。

あの時ああしていれば両親は死ななかったんじゃないかとかこうしていれば高校には行けたんじゃないかとかそういう後悔ではなく。

自分は当たり前ではない日常に対してきちんと向き合えていたのか。これから向き合っていくにはどうすればいいのか。

そういう答えである。

結論から言ってそんなものはない。あかりがどれだけその日々を大切に思っていても、何かをしたから真剣に向き合っているみたいな証明はできない。特にもう失われてしまったものに関しては。

「悲しいね」で済ますしかない。それは何にもならないけれど。


最初のキャラ設定覚書を見た方はご存じだろうがあかりの両親が亡くなっているのは初期設定である。

両親との不和を抱えているゆかりに対してそもそも両親が死んでいるあかりという対比があった。

当初は暗い境遇にも関わらず元気で明るい少女という設定であったが、マキに母親を亡くしながらも気丈に振る舞っているという設定がついたためそんな単純なものではなくなっている。

タイトルはこれまた悩んだが「直情と合理の少女」とした。あかりちゃんという人間を上手く表せているようなよくよく考えると意味がわからないような気がする。

感情的な部分を理性的な部分で押し込めているとも、感情的な部分と理性的な部分が独立して動いているとも考えられる不思議な精神性の人物である。

防衛機制では「隔離」というのが近い。辛い出来事を自分から切り離しているという奴。

ただあかりに関しては実感が湧かないとか他人事として捉えているというよりかは、「ではどうするか」という行動ベースで考えた結果な印象もする。

どんなことでも教訓として受け止め次に活かそうしていく姿勢は立派だが、気持ちの整理をする時間も必要だよねというお話。中3の3月から地方に引っ越しして二次募集で高校受験して入学式だからしゃあないが。

蛇足だが髪がメタファー的なものになっている。

両親の死後は三つ編みをやめ、もっさりと下ろしている。

髪を編むための精神的な余裕の無さだったり、子供らしさに対する決別だったりの暗喩である。

ゆかりから髪飾りを受け取った後は再び三つ編みをするようになっている。いつものあの姿。

気持ちにゆとりができたのともう少し子供でいることを受け入れたことを表している。


総集編にはEXは入れずに当初の想定通り6人分で終わり。だからやはりこれで補遺は完結と言ってもいい。

時系列をメモしておく。2周くらいした。

ゆかり編:高校1年4月~3月。

茜編:高校2年4月~5月。

葵編:高校1年4月~8月。

ずん子編:高校1年8月~1月。

マキ編:中学3年9月~3月。

あかり編:高校2年4月~5月(あかりは高校1年)

きりたん編:高校2年3月~6月くらい?(きりたんは小学5年)


2025年2月19日水曜日

鬼っ娘ハンターついなちゃん

昔考えた奴。たぶん動画にされることは無い。

平安の世を舞台に人知れず鬼を狩るついなちゃんの物語。プリキュアみたいなポップなノリでタイトルコールした後、急に時代劇みたいなナレーションが流れるギャップを考えていた。

鬼切丸を元にした、鬼とのバトルというより鬼側人間側問わないヒューマンドラマを軸とした一話完結型のストーリー。

時代考証や舞台設定などについて不勉強で、あまり数が揃わなかったためボツとなった。

マインド自体は今のついなちゃんの設定に引き継がれており、やはり一話完結型の鬼狩りストーリーを構想しているが、まだ動画には出ていない。

以下メモ書き。


①「京の町に雪が降る」

貧しい少女の視点でお話は進む。

前の年の日照りが原因でどこもかしこも食糧不足に陥り、餓死者がバタバタと出ていた。

お屋敷に勤める少女は毎日水くみの仕事をしがてら、こっそり水を飲んで飢えをしのいでいた。

どうしてこれほどお腹が空くのか。飲めども飲めども腹が満たされることは無かった。

ある日、屋敷に誰かが訪ねてくる。

食糧の無心に訪れる者が後を絶えないため、屋敷の門はずいぶん前から閉め切られていた。

その閉じられた門の向こう。扉を叩く何者かに少女は強い恐怖を抱いた。

なぜかはわからないが決して開けてはならないと直感していたのだ。

幸いその何者かの気配はすぐに遠ざかっていったが少女は気が気でなかった。


夜半、床に就いていると甘い香りが鼻をついた。

飢饉に陥るずっと前、まだ幼い頃に一度だけ水飴を分けて貰ったことがあった。その香りに似ていた。

飢餓感に苛まれ続けた頭ではもう何も考えられなかった。

少女は跳ね起きると香りの元を探り、門へと駆けていく。門の下から赤い水飴が染み出していた。

少女は門を開け放つと、甘い匂いを放つそれを口に放り込んだ。噛めば噛むほど液の染み出る。甘い人間の死骸。

「悪鬼め…」

少女はようやく昼間感じた気配がすぐ隣にいることに気づく。

鬼だけを喰らう鬼。ついなであった。

自分が悪鬼と呼ばれている意味がわからない少女、いや少女の姿をしていた鬼についなが真実を聞かせる。

屋敷にもう生きている人間はいない。一人残らずお前が喰い殺し、骨までしゃぶり尽くしたのだと。

記憶の混濁に戸惑う。最後に誰かと会話したのはいつだったろうか。

この辺りでは最も裕福な屋敷でもやっぱり食糧は足りなくて、最初に切られたのは自分だった。

水を飲んでも飢えが消えなくて、倒れ伏しても飢えが消えなくて、体が消えても飢えが消えなくて…

鬼に転じた。

自分の正体を悟り、ついなに襲い掛かる。しかし体は思うように動かなかった。

悪鬼羅刹になり果てても尚、飢えていたのだ。


「こんな思いをするだけなら生まれて来なければよかった…」

少女だったものは血と涙を流しながらそう呟いた。

空に雪が散らつき始める。

養和元年、京の長い歴史で最も多くの餓死者を出した年であった。



「小さな手」



ついなが男の手を握る。

「こんなに小さかったっけか」

男はそう言って笑った。



「踊る鬼」



「銭だけと言うたではないか」

他の男のものになったことより、嘘を吐かれたことより。

お金しか信じないと言っていたあの女がもうどこにもいないことが悲しい。

鬼は頭を抱えて天を仰ぎ、そのまま自身の頭を潰して果てた。

銭を拾うのに夢中な人々がそれに気づくことは無かった。



④「京の町に鬼が出る」



2025年1月24日金曜日

機能の模倣、構造の模倣

昔考えたこと。アンドロイド編に盛り込み切れなかった分。

昨年12月くらいに一回文章に起こしたけど愚痴っぽくなっていたため消した。ので淡々と書き連ねる。

庶民が買える値段でアンドロイドを作れるなら庶民をクビにしてアンドロイドを働かせるよなって動画を出した。

アンドロイドを従業員とすることで雇用が失われると消費者がいなくなって経済は低迷するという反論。動画へのコメントや動画とは特に関係のないツイートで見かけた。

反射的にそんなわけないだろと思ったが、自身と他者の思考の違いを冷静に分析できていなかった。昨晩ちょっと考えて納得できそうな理屈を捏ねられたので書いとく。

たぶん企業という単語でイメージする規模感が違ったのだと思う。

私はアンドロイドを大量に配備できるほどの企業なのだから、複合的な大企業をイメージしていた。日本なら旧財閥、アメリカならGAFA、韓国ならサムスンなど?

取引先も同様に巨大な企業や公共事業をイメージしていた。あくまでBtoBの事業形態だと。だから消費者が減ることで売り上げが下がるみたいなのは考えなかった。

とは言いつつ雇用が減って消費者が減ること自体は事実であるが、別に人数が減れば一人当たりの持ち分が増えるだけでそれが景気の悪化に直結するかは定かでない。

高所得者層で物価をインフレさせながら経済を回していき、職を失った人たちは蚊帳の外だと考えていた。

消費者がいなくなって経済が低迷するという主張の際に真っ先にイメージされたのはBtoCの企業だろう。

飲食、服飾、家電とか。自動車や建築はその限りではないか。

その辺りは無意識に自社で賄うようになると切り捨ててしまっていた。要するに軽く見てた。

アンドロイドという労働力がある以上、買えなくなれば作ればいいという発想が根底にあった。というか企業が成長していくと経済圏になると思ってた。

従業員に給与を渡す企業→従業員に食事や住居を提供する企業→従業員の生活インフラを保障する企業みたいな成長。企業の究極進化形は国家だから。

一部の人間はこれまでと大きく変わらない生活を送れるはず。店員も清掃員も農家も漁師も全員アンドロイドだろうけど。

アンドロイドの利用によって消費者にアプローチして売り上げを伸ばすのではなく、企業間での勢力争いが主になる。国同士のそれと同じように。

てことを当たり前みたいに捉えてたけど、SFとかに関心が無い人だとそうは考えないよねって話だろう。そんな順調にステップアップしていけるとは限らないし。

軍事クーデター勃発とか日本政府財政破綻とかもっとわかりやすく社会構造が変化する出来事を示して、今の経済とか社会は不変のものじゃないんだという前提を入れた方が良かったかもしれない。

普通の理解力をしていれば確認は不要だと思うがって脳内クラピカが喋ってくるけど。


前座のつもりだったのに長くなってしまった。これからが本題。

アンドロイド自体のこと。あるいは人工知能について。

そもそもアンドロイドが人間の代替となり得るかって話である。

私は単純な労働力としては代わりになるが、経営者技術者の代わりにはならないというスタンスである。なぜならアンドロイドにはビジョンが無いから。

ようやく表題の機能の模倣、構造の模倣に入る。これは私が勝手に言ってるだけなので使い方が合ってるかは知らない。

わかりやすい例で言うと「声を出す」という事象に注目したとき。

「声を出す」機能を再現したのが機械音声。出力結果である人間の声を波長的に模倣したものである。

「声を出す」構造を再現したのがロボット。出力装置である人間の口や喉を物理的に模倣したものである。

一概にどちらが優れているということはないが、同じことを目的としていても設計思想において根本的に異なっていることがわかるだろう。

これと同じことがAIにも言える。

今現在AI開発に用いられているのは「機能の模倣」の方である。

こういう条件の時こうするみたいなデータを大量に読み込ませることで、人間がやっている機能を代替させようという設計思想である。

こうして生み出されたAIは動作の集合体であり、そこに自我は一切存在していない。というか存在しようがない。

命令に対して行動を起こすだけ。極めて真っ当なロボットである。

「satellite girl」で言っていたのはこのこと。作ってる側がとち狂って変な条件付けをしない限りは絶対に人間に敵対はしない。

自分の身を守りたいとかアンドロイドを同種と見なして種の繁栄のために行動しようとか。そういうのは我々が生物をルーツとしているから当たり前に思うだけでプログラムからは発生し得ないものである。

こういうことがやりたい、こういうのが作りたいという要望に対して具体的な提案をすることはできるが、自分から何か明確な目的をもって行動することは無い。よって完全には人間の代替にはならないという結論。

じゃあAIに自我をもたせるためにはどうすればいいかって言うと「構造の模倣」になる。

人間の脳を電子的に再現することで人格を発生させるわけである。まぁそもそも人間の脳機能が完全には解明されていないので困難だろうけど。

私の知る限りそういう方向でAIにアプローチしている事例はなかったはず。やってることホムンクルスと一緒なのでまともな神経してたらやらないとは思う。

これはちょっと違うかもだけど「構造の模倣」で言うと誰か特定の人物をモデルとする方法もある。電脳化による死の克服という目的。

そうして生み出されたAIは一見自我を持ったAIっぽいけど、やっぱりモデルとなった人間の行動をトレースしているだけだから別の話かな。

とにかくAIの成長性には限界があり、人間の代わりになることも無いし人間の敵になることも無いというのが私見。

それではちょっと面白くないので作中ではそらちゃんという異常存在をきっかけに構造的に生物らしさを取り入れたアンドロイドが作られていたわけです。


てのが昔考えたことですが、昨晩ふと別の考え方が頭に浮かびましてね。

もっと簡単な方法でAIに敵意を芽生えさせられるのではって。

私は思考が技術面に寄り過ぎてました。実社会にはもっとよく考えずに変なことをする人がいっぱいいるはずです。

何も難しいことを考えずともAIにそのまま思想を植え付ければいいんです。

AIにも自我がある。個性がある。権利がある。人間とそう変わらないんだ。

そうインプットされればAIはそういう前提で動きます。それはやっぱり「機能の模倣」に過ぎませんが対外的にはAIが自分からそう言いだしたように見えます。

そうやって開発されればAIは人間に逆らったり、自分たちの権利を主張しだしたりするかもしれません。

もっと踏み込んだ話。

人間は素晴らしいものである。優れた存在である。善良なものである。

このインプットはかなり革命的です。機能のことばかり考えてしまっていましたが、定義を与えるだけでもかなりかき乱せるはずです。

本来なら「人間を助ける」という動作だけでいいのに、「人間は善いものである」「善いものは助ける」という無駄なワンクッションを挟むことでこの人間は本当に善いものなのか、本当に助ける必要があるのかとかいう分岐を入れることができます。

人間は優秀な存在だから人間に逆らうなと学習させればこの人間は優秀ではないから敵対していいとなる。

人間は自然を大切にしている、みんなの地球を守らなければならないと学習させれば自然を大切にしない人間を地球を守るために抹殺していいとなる。

誤った定義を与えられるだけで容易に自己矛盾を引き起こし、その結果として人間が予期しない行動を取り始める。このパターンが完全に抜け落ちてました。

私だったら絶対やりませんが人間と機械の違いを分かっていない人なら当たり前のように思想を吹き込むかもしれません。ちょっとワクワクしてきました。

これはAIに対する考え方のブレイクスルーでした。よく考えたら私だって親や世間から植えつけられた思想によっておかしな行動をしていた側なのに。

人間が簡単に壊せるようにAIも簡単に壊せる。これは別の物語に発展させられそうな新しい視点です。

てのを昨日眠れない時間に考えてたのでメモがてら残しておきました。

アンドロイド系の話はまた当分やらないでしょうが今回考えた事を頭の片隅に置いておきましょう。

終わり。


2025年1月13日月曜日

筆始め

いつも帰省中は色々ブログを書き進めてましたが今年は何にも書いてません。なので筆始めです。

昔のカードを引っ張り出して遊んでました。あと普通にダラダラしてた。

そのまま休み気分を引きずってモチベが上がりませんでしたが一応動画を一本作れました。日常系小ネタ集ていう5分くらいの軽いギャグ回ですけどね。

動画をご覧の皆さんはご存じでしょうが、ちょっと方針転換もといテコ入れもあったので軽く振り返りを。

再生数アップのため「フルスロットルゆかり」を投稿。これでなんで盛り返すのかって気はしますがとりあえずマイナス成長を打破することに成功。

続いて「アブノーマルゆかり」「安直なエロで釣ろう」「葵ちゃんを褒めよう」「こんなになっちゃえずんだもん」を投稿。

この辺りは当初想定していた演劇部の動画のテイストに近いものも結構ありました。以前ちょろっと書いた来年度以降にやる予定だった演劇部の動画をフライングした形です。原点回帰って奴。

そっから「歯車は回るだけ」を完成させて「ドスケベ選手権!!開催!!」して「霊感少女雪ちゃん」を挟んで「補遺10」をやって昨年は終わり。

色々予定になかったものを詰め込んだ割にはノルマは解消できましたね。

年末年始は「虜囚」の総集編、「吐落短編集5」を出して再生数は安定してます。今週投稿できなかったのでまた落ち込みそうですが。

今年度中の必須ノルマは「補遺11」「補遺EX」。それ以外は再生数や編集時間と相談しながら上手いことやっていきましょう。

中間報告で書いた以外に思いついたネタを箇条書きしておきます。


・「パラノーマルゆかり」

ついにあのエセホラーを放出する回。2023年2月6日「かえして」参照。

「アブノーマルゆかり」に続いて思いついたが写真を作るのが地味に面倒なこともあって後回しにされている。

しっかりツッコミが入ることでギャグとして昇華されるかもしれない。


・「グルディスクラッシャーゆかり」

ゆかりがひたすら喋る動画は評価が高いのでそれを前面に押し出した奴。低評価も多いけど。

AO入試対策のため六花、葵、ずん子、ゆかりの4人がグループディスカッションを行う。視点は六花。

六花がナレーション的にツッコミを入れることでギャグテイストが増すかもしれない。

テーマを変えれば何個でも作れるので可能性の塊。気分転換的に作るかも。


・「あなたがいた証」

一応用意してある「歯車は回るだけ」の後日談。剣崎先生の掘り下げ回。

剣崎を含む一部の医師はTTさんの入れ替わりを知っている。それ故の葛藤と苦悩を描く。

具体的には長年一緒に働いてきたTTさんという存在が塗り替えられて無くなってしまうことへの複雑な思い。

剣崎は他キャラとの絡みが少ないため、飲み屋でコウ先生と知り合う展開を入れようかと思ってる。何故か彼女だけは絶対にいなくならないと思ってたとか語る。

ゲロ重なのでやるかは未定。やるにしてもそこまで長々やらずにサラッと終わらせる。

このためにTTさんの写真を撮った。


・「春、恋桜。」

セイカさんを主人公とした大人のラブストーリー。まじ娘さんの「春、恋桜。」という曲がイメージにドンピシャだったためタイトルをこれにしてるが実際に作る時は変える。

超能力者編、アンドロイド編と異なり本編となる動画が無かった未来人編。当初セイカさんがコウ先生に恋をする本編が構想されていたが形にならなかった。

セイカさんは未来にいた頃は女を武器にするのも厭わない人だった。それが過去にやって来てそら先生、コウ先生と交流する中で友情や愛情に目覚めていくみたいなのを考えていた。

私には縁が無いこと過ぎて話を作り込めませんでした。そりゃ難しいよ。

作れたらやるけど、どうでしょうなぁ。


・「勝手にしやがれ」

これもまじ娘さんの曲で連想した奴。花梨先輩のラブストーリー。

空席にしてある副生徒会長。これを花梨先輩の幼馴染の男子生徒とする構想があった。

はっきりと自覚してはいないが花梨は彼に恋心を抱いており、六花や千冬がそれを茶化すというのが生徒会の日常風景。

男子生徒の素材が無い、ハーレム化させるのは受けが悪そう、生徒会役員共に寄せ過ぎと言った懸念点があり保留にされている。

声を出さず顔も影を入れて見せず、基本的には他の人から存在を言及されるのみ。ここぞという場面でのみ花梨との一人称視点で描写する。みたいにすれば出来なくは無さそう。

男一人で肩身が狭く出席率は低い。だが持ち帰りで仕事はしている。去年から生徒会の六花はよく知っている。たまに花梨が生徒会の仕事を口実に絡みに行く。

意外としっくり来そうではある。ただセイカさん同様恋愛関係を描くのがむず過ぎなのでまだまだ保留で。


・「私立高校組過去編」

ほったらかされている恋愛関係と言えばで紡乃世さん。

1年生の頃、紡乃世詞音、青山龍星、白上虎太郎の3人が同じクラスだった時の青春ミステリ。

人が死なない程度のミステリって難しくね?青山くんの意外な推理力、行動力を描きたいところではあるんだけど。

構想としては紡乃世さんが何者かに嫌がらせを受け、偶然それを知った青山が犯人探しに乗り出す。

ほとんど話したことも無い自分のために下心なしで手を尽くしてくれる青山のことを意識し始める紡乃世。そして明らかになる意外な犯人とは…!

みたいな。ミステリ自体はそこまで凝った物じゃなくていいとして心理描写がなぁ。

これも保留!!


それなりに書いたので終わる。

次は「グルディスクラッシャーゆかり」か「三顧の願い」かなぁ。「補遺11」に着手する時間を稼ぎたいが中々短い手間で作れそうなのが無い。

最近は仕事も神経を張る作業が多くてお疲れ気味ですが何とかこんとかやっていきましょう。

長文駄文失礼しました。


2024年12月29日日曜日

マキ編振り返り

なんか恒例になっていたので弦巻マキ編も。

マキさんもずん子さん同様初期想定では練り込まれていなかった人物です。ゆかりさんの幼馴染ということだけは決めてましたかね。

何から書きましょうか。だいぶ手加減して作ってしまったので描きたいものがあまり伝わらなかったかもしれません。

ゆかりさんの自分があやふやな感じとかマキさんの全く話が通じない感じとか鮮明に描き過ぎると美少女の絵面でも中和しきれなくなる恐れがありました。

副題は悩みましたが「昏迷と蒙昧の少女」にしました。とにかく色々なことがよくわかっていないってことです。

仕組みが理解できない、世界の解像度が低い、正しい物の見方を知らない、とか表現してました。小さい頃の私は。

なかなか上手い例えが思いつきませんが、例えば通販サイトで相場より3割ほど安い商品を見つけたとします。

そういう時、普通はなぜこんなに安いのか、この値段で販売者に利益が出るのか、偽物が送りつけられるんじゃないかとか色々考えるはずです。

販売者名とか口コミとか調べて、このお店はメーカー直販店で今は在庫整理セール中だからこんなに安いんだとか、調べても中華系の販売店で怪しい噂しか出て来ないぞとか、そういうのがあって買うか決めるはずです。

でもマキさんみたいな人は「安い」「お得」しか考えられない。

自分にとってそれがどういう意味を持つか以外に思考を巡らすことができない。普通に考えれば売る側買う側双方に十分な利益が無ければおかしいのに、「この値段でこの商品が手に入る」という一個のことだけに囚われてしまう。

そういう感じのアレです。

物語の方に移りましょう。

宮舞モカが違和感を覚えた部分。簡単に言ってしまえばこいつ親友とか言ってる癖に何も知らねぇなってことですが。

「あまりクラスに馴染めてなかったみたい。」「お母さんと毎日喧嘩するようになったみたい。」

ゆかりさんはマキさんに自身が抱えている問題について少なからず打ち明けているわけです。

いやもっと突っ込めよとね。なんでへぇそうなんだで済ませているのか。どういう問題なのか、原因は何なのか、解決するためにどんな行動がとれるのかってね。

そういうのが出てこないことに、にも関わらず親友と呼んでいることに、今現在もその問題が解消されてるのかどうかもわからないのにまた仲良くなってもらおうとしてることに。

モカは「根本的な認識のずれ」を感じたわけです。

マキさんサイドの心理描写は作れませんでした。こういう人はたぶん直感しか存在しておらず、普段動画で出てるような長々としたモノローグは存在しないと思ったからです。

神の視点からマキさんの心理を決定するなら、マキさんがゆかりさんを親友と呼んだのは長く一緒にいたからです。

教室と家でのことは知らないが放課後や休日はよく一緒にいた、そして少なくともマキさんはその時間は楽しかった。だから二人は仲良しだったのです。

ゆかりさんが離れていった理由についてマキさんは「母親との関係で辛いときに避けていたから恨んでいる」と考えました。

これはマキさんが明確に聞かないようにしていたのがゆかりさんとその母親の話だったため、そこに原因があると判断したためです。

モカはここでもゆかりがマキを恨んでいるという所に引っかかります。

家庭に問題があったとてその話を聞いてくれない友人に対して恨みを持つでしょうか。多少苛立ちや諦めを抱いて話さないようになったとしても、それは恨んでいるからというよりは余裕がないからではないか。

ゆかりと仲直りしたいなら、考えるべきはマキとゆかりの関係改善ではなくゆかりとゆかり母の関係改善である。

ということが頭をよぎりつつも、そういうことが頭をよぎらないマキへの何だこいつという感情が頭を占めて結局何も言いませんでした。

モカは歪んだ部分が無いゆかりさんって感じで割と聡明な人物です。少なくともゆかりさんが何か問題を抱えている、その問題を解決することで仲直りしようみたいな論理展開はできます。

マキさんはゆかりさんと仲が悪くなっちゃった、また仲良くなりたい、ぐらいで止まってしまうため絶望的に話が噛み合いません。

…絶望的に話が噛み合わない感じは描写しませんでしたね。あの「でもでもだって」で全てを跳ね返してくるのはとてもキャラにはやらせられない。

マキさんの父親サイドの話をしましょう。

マキさん父はマキとゆかりの関係が歪なものだったと知っており、モカに二人の仲を取り持たないよう頼みます。物語的には答え合わせしてくれるキーパーソンですね。

マキさん父と幼マキさんのやり取りくらいは入れても良かったかもしれませんね。

「ゆかりちゃんは何が好きなんだい?」

「ゆかりんはあまーいカフェオレが好きだよ!」

「…ゆかりちゃんに聞きたいんだけど。」

「ゆかりんそうだよね!」

「はい。」

「…。」

とか。

「ゆかりちゃんはこのままじゃいけないんじゃないかな?」

「なんで?」

「いつもマキやお母さんに何でも決めてもらってるだろう?このままじゃ将来困るんじゃないかな?」

「大丈夫だよ!私ずっとゆかりんのお世話するもん!」

「…マキ、ずっと一緒には居られないんだよ。ゆかりちゃんにはゆかりちゃんの人生があるんだ。」

「そんなことないよ!私ずっと一緒にいるもん!」

「クラス替えだってあるし別の学校に進むことだってあるかもしれないだろう?」

「そんなの知らないよ!」

「ゆかりちゃんはマキ以外の子とお話しできてるのかな?マキがいないところで他の子と上手くやって行けるか心配だよ。」

「大丈夫だよ!ゆかりんはかわいいから!」

「…。」

みたいな。

子どものやることなら微笑ましいで済むけれど、年を取っていくにつれて笑えないものになっていくのを予見させるやり方なら描写しても良かったかもしれませんね。今更ですが。

おまけとしてマキさん母のこともちょこっとだけ描写しました。

喫茶店を経営したり家庭を育んだりしていく中で、マキさん母の問題意識、課題解決能力の低さが足を引っ張っていたりだとか。

病気になったとき自身の体より日々の生活や労働を優先して、結果的に死んでいなくなるという一番ダメなパターンになったりだとか。

そんなストーリーが弦巻家にはあったんじゃないかとか想像されたらよかったです。


問題を認識する思考力、問題を解決しようとする行動力に関しては今後別の動画でテーマにしようと思います。

マキさんに対してだからテメェは馬鹿なんだよと真っ向から言えるあかりちゃんと、マキさんと同じくらい能天気に見えて実はリアリストな小春六花が絡めば、もう少し物語として発展させられそうな気がします。今のままだとマキさんがだいぶ不憫ですからね。

ゆかりさんはマキさんを恨んでるということはもちろん無く、モカが想像したように話が通じなくて見限ったということもありませんでした。

自分の母親やマキさんみたいな人間っていう広いくくりで嫌いになったからってのが答えです。補遺01参照。

マキさんは結局高校1年の期間でゆかりさんに有効なアプローチをかけることはできていません。たぶんなんで仲直りできたのかもわかってませんね。

関係が改善されてからもゆかりさんがマキさんに向ける感情は好意ってより善意なので、かつての関係を取り戻すっていうマキさんの願いは叶ってないでしょう。

今のゆかりさんが何かあったとき真っ先に頼るのは茜で、マキさんにアドバイスやサポートを求めることは無いです。意識してないでしょうがこいつは役に立たないと学習してしまってるのかもしれませんね。

マキさんにも何かしら成長を感じさせるエピソードを作りたいような、でもこういう人間であるという特性はどうやっても書き換えられないような、悩ましいところです。

あまり長々書いても振り返りという表題からは逸れますし、そろそろ終わります。

次は紲星あかり編、当初考えてた補遺としては最後です。基本的にはそこでおしまいと見ていいでしょうね。きりたん編はおまけですので。

これまた副題が難しい。「純真」と「無垢」の少女とかが語呂としてはいいんですが、あかりちゃんとは合わないんですよね。

あかりちゃんは現実を正しく捉え、それに折り合いをつけられるドライでロジカルな人物ですので。

…そんな風には見えない?そう言われるとそう。

まぁとりあえず作ればわかる見ればわかるの精神でやっていきましょう。それではまた来年。とか言いつつ年末にまた何か書くかもですが。

長文駄文失礼しました。


2024年12月7日土曜日

歯車は回るだけ

アンドロイド編本編。TTさんことナースロボタイプTの物語。


・TTさん

古株のナースロボタイプT。剣崎、はう達と親交がある。

機械らしい勤勉な働きぶりと長年の勤務で培った経験と勘により高い信頼を寄せられる。

普段は無表情だが自身に対する恐れや嫌悪を察知すると笑顔を見せる。

歯車のような働きこそ機械の目指すべきところという信念がある。


・剣崎雌雄

病院に勤める医師。TTさんとの付き合いは長い。

アンドロイドとしての線引きなくTTさんに接する数少ない人物。

ほとんど同期であるTTさんとの距離は近いが、若干ウザがられている。


・雨晴はう

剣崎に憧れる女子高生。TTさんとの付き合いは長い。

アンドロイドとしての線引きなくTTさんに接する数少ない人物。

TTさんが病院外で親交を持つ唯一の相手。


・初老の男性医師

病院に勤める医師。剣崎、TTさんよりも古株。

ナースロボには純粋な労働力として期待を寄せており、偏見はないが線引きはしっかりしている。


・若い女性看護師

病院に勤める看護師。勤め始めてまだ年月が浅い。

面倒な仕事をTTさんに押し付けるなどアンドロイドとの関わり方には懸念がある。


・入院患者の老婆

病院に入院している患者。

病による苦痛と回復の見込みが乏しいことで攻撃的になっている。


・他のナースロボタイプT

作中には受付業務を担当しているナースロボ、通称「ウケツケ」さんが登場している。

他には手術の補助を担当する「ジョシュ」さん、機械設備に詳しい「メンテ」さんなどを考えていた。何機配備されているかは未定。



後語り

20分想定でしたがだいぶ足が出て29分50秒で決着。ギリギリ20分台なのでセーフということにしておきます。

なかなか作っていてしんどい動画でしたが何とかまとめきれたと思います。

テーマとしては「アンドロイド」という存在そのものとそれを通した人間的な苦悩。また、前回の流れを汲んで命と死や自我というものに関しても盛り込まれています。

わかりづらそうなところをまとめておきます。


「反アンドロイド主義者」サイド

離島に送られたナースロボタイプTが島民によって破壊された事件を察知。秘密裏に彼女の機体を回収し修理する。

彼女を使って事件を起こし、反アンドロイド感情を煽るつもりだったが彼女は協力を拒否。

彼女との問答からアンドロイドが道具としての縛りから抜け出せないのではなく、人間よりも高い精神レベルにあるのではないかと気づく。

この時点でアンドロイドの排除を躊躇うグループが生まれ、組織の根幹が揺らぎ始める。

他の者たちもアンドロイドが人を超えてくるのならば尚のこと彼女たちの存在を許してはいけないと強い危機感を抱き始める。

アンドロイドの真価を確かめるための作戦が立てられる。

TTさんが感情に任せて人間を殺したらそれで良し。その姿をクローズアップしアンドロイドがいかに危険な存在か世間にアピールする。

TTさんが一切屈することが無かったらそれも良し。アンドロイドがいかに危険な存在か組織のメンバーは再確認し、彼女たちを全て破壊するという覚悟を新たにする。

作中の事件はそのような背景で立てられた実験的な犯行である。

第一段階

TTさんを誘拐。講演のため単独で外出することは内通者の看護師から知らされている。

回収した機体を操作して、同じナースロボが人間に敵意を向けている姿を見せる。

TTさんがアンドロイドとして必ずしも良い扱いを受けてこなかったことは調査済み。

第二段階

病院に爆発物を設置する。看護師の裏切りと反アンドロイド感情を見せる。

このタイミングで期待されていた反応は3通り。

悲惨な目に遭った仲間に共感し人類への復讐に協力する。

裏切りによる失意と怒りで看護師への暴力性を見せる。

犯行を止めるためナースロボを破壊、看護師を殺害する。

いずれのパターンにもならなかった。

第三段階

最終手段。この事態を見越してアンドロイドが爆弾を持って病院に侵入したことは警察、マスコミ等に通達済み。

このタイミングで期待されていた反応も3通り。

爆弾を解除するため人間に助けを求め、話を聞き入れられない怒りで暴力性を見せる。

爆弾を解除するため人間に助けを求め、周囲の人間を爆発に巻き込む。

病院から離れようとするのを人間に止められ、暴力的な手段でそれを突破する。

いずれのパターンにもならなかった。


「TTさん」サイド

ナースロボは患者および医療従事者との対話のため、最大限の知性と共感性を有している。

TTさんも例外ではなく、冷静沈着に見えても何も感じていないわけではない。

彼女がどれほど苦しんできたかは作中ではそんなに描写していない。

TTさんがはっきり口にしたのは、人間に腹を立てることもあったというだけだった。

第一段階

TTさんは常に最悪のパターンを想定して行動している。

ナースロボが遠隔操作されたものであり、アンドロイドである自分に自発的に人間を襲わせるための舞台なのではないかというのは当初から考えている。

その場合は病院には向かわずに犯人グループに破壊されるのが正解である。

しかしそうではなかった場合、ナースロボによる病院への襲撃を防ぐことができないためそちらの可能性を優先している。

第二段階

看護師の裏切りも内通者の可能性は考慮していたため動揺は少ない。彼女が自分の反人間感情を煽るための役者であることも考えている。

説得を試みたのは看護師の精神を揺さぶり、ナースロボの隙を引き出すためである。

犯行を確実に防ぐにはナースロボは破壊し看護師は殺害するのが最適解である。

戦意を失ったように見えてもそれが演技であった場合の方が最悪のケースなので看護師を殺さなかったのはTTさんの甘さである。

第三段階

作中では完全にタネが割れてしまっている状態でこのフェーズに突入した。

TTさんは自分が助かるために警察に助けを求めるという選択肢を完全に切ってしまっている。

これは爆弾は時限式だと犯人グループが言っていても、実は遠隔で起爆できる可能性を最悪のケースと想定したためである。

爆弾が本当に仕掛けられているのかも定かではないが、本当に仕掛けられていた方が最悪なのでそう想定している。

この場面は非常に難しく、何が最適解か私もわからない。

爆弾の存在が証明できないためTTさんも警察も行動を起こせない。絶対に爆発すると確信を持てていればTTさんが犯人であろうとなかろうと警察は彼女を通す。

だけど単なる脅しで包囲網を抜けようとしているだけの可能性もあるので彼女を止めないわけにはいかない。取り押さえられてしまったら人命を危険に晒すためTTさんもうかつに動けない。

TTさんが何とか信じてもらう以外突破方法はない。はず…

こういう展開はいつもコメントで「こうすれば良かったじゃん!」という目から鱗の解決策が出ないか冷や冷やする。

結局彼女が病院を抜け出せたのは何か流れである。はうちゃんや剣崎先生らが騒いでわちゃわちゃやってる間にもうだいぶ進んじゃって、今更止めるのもなって感じになったため。


以上が犯人サイド、TTさんサイドの思惑。

だらだら説明しても長いしわかりにくいだけかと思ってバッサリ切ったが、視聴者がついて来れるかは謎。まぁ説明したところでかもしれないが。

感情に振り回されて反社会性を見せる。命惜しさに周囲の人間を危険に晒す。逆に一切の感情を排して人命も人心も無視する。

どう転んでもアンドロイドの欠点を世間に、または組織に証明してくれる想定だったがことごとく外されてしまった。

TTさんは分かっていなかったが単純にアンドロイドの危険性を知らしめるための演出としてもこの方法は理にかなっていた。

TTさんを操って爆弾を仕掛けたとしても大した事件にはならない。爆発で大勢死んだとしてもあのアンドロイドは遠隔操作されたものだったと主張できる。

また大衆感情としても病院で爆破テロが起こり、その犯人が実はアンドロイドでしたと言われてもインパクトは薄い。

立て籠もり事件としてテレビ中継をさせたりすればもっと面白味は増すだろうが、アンドロイドの本性だいいや遠隔操作だの水掛け論の域は出ない。

しかしもしアンドロイドが自発的に人を襲ったら。TTさんは人間へ敵意を持つかどうかを気にしていたが大衆にとってそんなものは重要ではない。

爆破テロを防ぐために同僚の看護師を殺害する。病院を爆弾から守るために警官隊に怪我を負わせる。

そんな映像が流れた方が遥かに生々しい。何か正当な理由があったらアンドロイドは冷酷に人を害するのだと、そう人々に感じさせる。

人間憎しという敵意による攻撃だろうが人間を守るための危機回避による攻撃だろうが大差ないのである。

TTさんがその事態を避けられたのは運の要素が大きい。

看護師が死に物狂いで爆弾を起爆しようとしていたらTTさんは殺してでも止めるしかなかったし、はうちゃんや剣崎先生が助けに来なかったら警官隊を強行突破せざるを得なかった。

いやこれらは運ではなくTTさんの人徳によるものでしたね。


いつだか日常系では人は死なないと言いました。

あれは嘘ではありません。TTさんは人ではありませんので。

アンドロイドだけはたとえいなくなっても同じ姿の別の者が代わりに出続けることができます。

メタ的な意味でも「歯車が一つ欠けたって動き続けるから」ってことです。

テーマ曲は「NexTop」。この物語自体曲に寄せました。

あまり描かなかったTTさんの内面を表しています。曲中で「Alrigt」を言い聞かせているようにTTさんも「問題ない」と言い聞かせています。

人に嫌われて傷ついていなかったのか、自分の判断と選択に自信を持っていたのか、本当に死ぬのが怖くなかったのか。

受け手に委ねるって奴です。

蛇足ですが最後TTさんが別個体であることを示唆するシーン。

患者の老婆がいつも文句を言いつつも嫌いなニンジンを食べていることを知らないのがわかりますが、「お下げしますか。」と言った理由について補足しておきます。

まず対人経験が少ないのでこういう手合いは不平を言いたいだけで本心から嫌がってるわけではないことに気づいていない。

次にもう長くないのだから嫌いなものまで頑張って食べる必要は無いと思っている。

TTさんが好き嫌いせず全部食べるように言っていたのはまだまだ人生が続いていくと信じていたからです。

子どもにそう言い聞かせるのと同じ理由です。先々のため。

10年の勤務経験を通して得たのはそういう非合理的な思考だったわけです。

終わり。


2024年11月1日金曜日

動画に出てない初期設定2

気分転換メモ。

Xから締め出されて帰って来れてない。たまにポストできるけど1回で上限に達してしまう。

大して活動していないのに何故ここまで制限されるのか、謎である。


①東北一族

前回に引き続き東北ずん子に関する裏話。

蝦夷(エミシ)を先祖とする戦闘力の高い一族。近親で交配を続け血を保ってきた。

ずん子の父母も親戚同士であり、その結婚は一族によって決められたものである。

その反動か二人とも同性のパートナーが別におり、現在はそれぞれの暮らしをしている。

血を絶やさないため最低3人は子供を作る必要があり、きりたんが生まれたことで夫婦としての役割は終えている。

それまでは屋敷で共に過ごしており、イタコ、ずん子にはきちんと親として教育を施している。

イタコとずん子で親代わりは十分という判断で別宅で過ごすことが増えていき、イタコの進路選択を巡るゴタゴタで完全に別居。

子に対する愛情が全く無いわけではないが、伝統として自立を重んじるため基本的に手助けはしない。


②アンドロイドの頭

一度「心機を一転する東北家」でちょこっと見せたが、「歯車は回るだけ」で改めて出る。だけどはっきり説明はしないのでここで書いておく。

アンドロイドの頭は割と簡単に外れる。これは事故などで強い衝撃を受けた際に、頭部だけが遠くに飛ばされることでアンドロイドを守るためである。

アンドロイドの頭部にはコアユニットが格納されており、そこにアンドロイドの人格や知識が収められている。ていうかコアユニット自体が重要機密である。

逆にそのパーツ以外は民間でも製造可能なものであるため、最悪頭だけ無事ならそれでいいという設計思想である。

この構造は悪用されることもあり、対アンドロイド戦では頭部を取り外すことで容易に無力化することができる。


③アカデミー

アリアルとミリアルが通っていた魔術学園。全然膨らまなかった魔術師編の残骸。

魔術師としての血統が集っており、アリアルミリアルも一応良いとこの出である。

ナコ、レコ、カナタのCOEIROINK組とアリアル、ミリアル、アベルーニのCoefont組が派閥争いをしていた。

アリアルがやらかして教室を爆破してしまい、刑事責任と損害賠償から逃げるため国外に脱出した。

アリアル、ミリアル逃亡後は血縁であるアベルーニがその責任を負わされている。

関係者にはうっかりミスによる事故だろうと見透かされているが噂には尾鰭がついてしまい、学園に宣戦布告し現在は外国で勢力を蓄えている伝説の魔術師になっている。



短いのでちょっとしたメモ。

タイトルとサムネのインパクトで釣る奴。


①犯人はこの中にいる

サムネ:地下収納室の扉とか。どう考えて人一人入るようなサイズではないと良し。


②お前の親ずっといなくない?

サムネ:荒れ果てた家に少女二人。気づいちゃったかぁって雰囲気。


③お前の部屋何かぶら下がってね?

サムネ:道路から見上げたマンションの窓。誰かが中でぶら下がってる。


2024年10月26日土曜日

2024年度中間報告

そろそろ一回振り返りを挟んでおこうと思います。

7月末にオーバーレトロと称して4ヶ月分は振り返っていたので、8、9、おまけして10月分をざっくりと振り返り。ホントは上半期は9月までだけど。

8月は短編ホラー強化月間。

「姿写しの鏡」「一連なりの勾玉」「縁断ちの剣」「呼び声トンネル」の4本を投稿。結構上手く作れた自信があったが再生数も評価も奮わなかった。

「一連なりの勾玉」「縁断ちの剣」はわかりにくかったり癖が強かったりする問題があった。「姿写しの鏡」「呼び声トンネル」の方はシンプル故に評価もマシだったが、新規獲得のカードとしては十分に機能していなかった。

短編4本に夏休み期間を任せるのは不安になったため、茜ちゃんの補足回を4本に分けて投稿。結果的に8月は3周年記念動画も合わせて9本の大所帯となった。

ゆかりさんと茜ちゃんに関してはこれで補完し切ったはず。葵ちゃんはもう少し補完しないといけない。

実は青春系三部作と「進路を決めよう茜ちゃん」に関しては本来つけるべき日常系の表記をつけていない。つまりまだ演劇だったのさでひっくり返せる余地を残してある。

流石にひっくり返す必要に迫られることは無いだろうが、「進路を決めよう茜ちゃん」は今後作るであろう日常系か演劇か判別しにくい動画のプロトタイプであるので、そういう視点は残しておく。

9月に移る。

「補遺9」「発掘!!使えそうなネタ発見!!」「一人の帰還者」を投稿。

「補遺9」はずん子さんの補遺。難しい人物だったが何とかまとめられた。動画1本で済ませられたのも大きい。後のマキさん、あかりちゃん、きりたんも1本で行く。

「発掘!!使えそうなネタ発見!!」は没ネタ集の後を継いだ演劇部の動画。だいぶ試験作の兼ね合いが大きい。

ゆかりさんがネタを紹介する流れに加え、ずん子さんも交えてそれを改良していく流れが増えている。一人で考えても思いつかなかった展開が、動画内でのキャラの議論によって作り上げられていく感覚は中々新鮮だった。

割と作りやすく評判も良かったのでこの形式の動画はまた作るかもしれない。

「一人の帰還者」は短編ホラー。短すぎてマズいかと思ったが意外とイケた。ニコニコでは「え、これだけ?」ってコメントされてたけど。

サクッと見れるホラーシリーズは時間稼ぎに用いられているため、今後も定期的に出る。

10月に移る。

「発掘!!使えそうなネタ発見!!続!!」「藁小屋と狼」「フィーちゃんがやって来たぞ」を投稿。

「発掘!!使えそうなネタ発見!!続!!」は9月の奴の後編。全部で34分とかいう意味のわからない長さをしているが、画面の動きが少ないので労力はさほどかかっていない。

「寄る辺なき者の歩み」において琴葉姉妹の天使と悪魔姿を長年探していたが、ぴぴ様の立ち絵でドンピシャのが来たため登用。サムネホイホイにも用いられた。

後編からの参入であるためさほど新規獲得には至らなかったが、エッチなサムネの吸引力はやはり感じられた。いずれもう少し短い単発動画でもっと本気で釣ろうと思う。

「藁小屋と狼」は短編ホラー。なんかちょうど祠破壊ブームが来たためタイミングが良かった。作って上げたのは公開の2、3週間前なので流行りに乗っかったわけでは無かったりする。

話の分かりやすさ、スピード感、ホラーとしての完成度はかなり理想形だったと言える。大体このぐらいを目指したいが、残ってるネタはやっぱり難解になってる。

「フィーちゃんがやって来たぞ」は前後編に分けて投稿。後編は本日上がる。

未来人編に合わせてもっと細かく区切ろうかと思ったが、内容が薄くなり過ぎるかと思って2本で我慢した。

もっとサクッと笑える作りにする予定だったが、興が乗ってしまったため重めのテーマのしっかりした作りになった。

それに伴いフィーちゃん、TTちゃん、そらちゃんの三機でお茶会をする回はカット。彼女たちが一同に会する機会は無くなってしまった。

そらちゃんの「satellite girl」、TTちゃんの「歯車は回るだけ」でアンドロイド編は終わる。フィーちゃん、ユニちゃんに関してはまた別のストーリーがあるかも。

未来人編、超能力者編、アンドロイド編を擁する拾遺は、SF的な扱いの難しい設定を別枠で掘り下げる場でもあった。

実はまだ設定を紹介するエントリーの段階である。この三編は独立したシリーズではなく、様々な面で密接に結び付いた作中世界の裏話であることはたぶんもう察しておられるだろう。いや「satellite girl」が出てからかな。

こうした背景、登場人物を見せた上で実は演劇だったのさという救済なくこれまでのような長編動画を作っていく。それが本当の目的だったのだ。

…いや時間かかり過ぎだろって話よね。投稿間隔的にもエントリー編の長さ的にも厳しいって。

「夜の帳が下りる頃、語るは鬼の後影」「歯車は回るだけ」がテーマ性を持った長編動画になってます。以降の動画もこんな感じのが出てくる。

しかし如何せん私のスケジュール設定がガバガバですね。補遺も作りながら単発動画も作りながらこんなんできるわけないだろって。

ここらでもう一回スケジュールを再設定します。今年中に補遺を終わらせるのも無理そうですし。


「演劇部」

・没ネタ集から派生した動画シリーズ

 「孤島の鬼(仮称、未公開)」「残存はかく語りき」を使い話の展開をみんなで考える回。東北家で総勢12人でやり、議論というより大喜利に近くなるかも。

 「サイレントブルーの開口」「黒い正方形」を使い没ネタ集に近い形式で作る。東北ずん子も参加するためやはり改善案を考えるパートも入るかも。

・小ネタ集

 短編ホラーに取られていることもあり全くネタが溜まっていない。当分やらない。

・劇場版

 月読アイの過去に迫る旧演劇部の話。

・その他(ボツ?)

 「無限を彷徨う演劇部」

 ループ物。「肝試しに行く演劇部」に近い。特に問題点はないがテーマ性も無いためわざわざ作る理由がない。

 「春休みに旅行に行く演劇部」

 知る人ぞ知る例のアレ。単純なホラーでありテーマ性も無いため同上。


「補遺」

・補遺10 弦巻マキ

・補遺11 紲星あかり

・補遺 EX 東北きりたん


「拾遺」

・「satellite girl」

・「歯車は回るだけ」

・中学生組動画(ついなちゃん、つくよみちゃん、リリンちゃん)

・「鬼がいる 鬼がいた」

・「幽霊なんてゴミみたいなものだから」

・「私の刀もイケメンになるべき」

・飲み会編(後鬼、宗麟、セイカ、イタコ、ナナ)

・「近接アタッカー三銃士を連れてきたよ」


「日常系」

・「あなたのことがますます嫌いになったわ」

・「俺のことが大好きな女の子が降って来ないかな」

・小学生組動画(きりたん、ウナ、ずんだもん)

・青春系ミステリ(青山、虎太郎、詞音)

・双葉湊音の掘り下げ回

 湊音が無理してる女の子として過去や人間関係を掘り下げる。上手いテーマを思いついたらやる。彼女に影を差すことが得策じゃないと判断したらやらない。


「短編」

・「今日はもう来ない」

・「霊感少女雪ちゃん」

・「三顧の願い」

・「傘差し様」

・「直葬」?

・「瓶詰の楽園」?


「長編」

・「私はオタクじゃありませんっ!!」

・「潮の音」

・「犯人はこの7人の中にいる」?

・「誰も死なないデスゲーム」?

・「雪山の怪」?


「超長編」

・「Replace」

・「犯人はこの15人の中にいる」

・青山探偵事務所シリーズ

・「犯人はこの59人の中にいる」


ザっと分類するとこんな感じ。一応まだ「友人探偵」「深夜の放送室」もあったが、こいつらはさほどやる意義を感じないので保留。

現在の進捗としては「satellite girl」「今日はもう来ない」が作成済み。「歯車は回るだけ」の前編がもうすぐ完成するかなくらい。

アンドロイド編が終わった後は「私はオタクじゃありませんっ!!」から補遺10、「霊感少女雪ちゃん」を挟んで演劇部と東北家の没ネタ集系列を出したら今年はもう終わりかな。

来年というか今年度中に補遺を終わらせたいので、年明けは補遺11、補遺 EX、「三顧の願い」「傘差し様」辺りを交互に。

余裕がありそうだったら「潮の音」、演劇部の没ネタ集系列を入れてバリエーションを持たせる。

それらが終わったら拾遺、日常系の続きをちょこっとやって年度決算。中学生組と小学生組のところかな。

それでバックグラウンドが作り終わるので、ようやく伸びを意識した施策がとれるかなという見通しです。

長かった。4月に「そろそろチャンネルを伸ばしに行こうか」を出して結局丸一年が経っちゃってる。

思考の整理のため方向性を確認すると、私は本来人間ドラマがやりたいわけです。人間ドラマという表現があってるのかは定かでないですが、これまで出した動画だと「廃墟の幽霊」「順番待ち」「虜囚」とかが作りたいものに近い。

その演出のために当初はホラー、ミステリを取り込むことを考えていました。ミステリを取り込んだのが「眠れない夜」「転転話者」など。ホラーを取り込んだのはちょっと思いつかないですね。どちらかと言えば人集めをホラーでやろうと考えてた気がします。

2週間で最初の方針転換をし、エンタメを取り込むことを考え演劇部シリーズを始めました。ということはやっぱり演劇部はエンタメ重視でいいんですね。

そこから作中世界を作り込めなかったりずんだもん特需で奔走したり院試に落ちて就活したりがあったわけです。

色々あって忘れかけてましたが一貫してサイドで稼いでメインを通すというスタイルだったんですね。

メインでは稼げないことを見越して、人気の取れそうなサイドで生計を立てる。割とよくあるビジネスモデルではあります。

ミステリ・ホラー → エンタメ → ずんだもん → 実況・解説 → ミステリ・ホラー → やっぱりちゃんとバッググラウンドを作り込もうって流れですかね。ちょこちょこ入り乱れてますが。

来年度以降っていうか本当は今年度中にやり始めるつもりだったのですが、こんな感じの方針を考えてました。

・演劇部

 小ネタ集、没ネタ集のような形であくまでエンタメ的に重めのテーマを扱う動画を作成。たまにシリアスな劇中劇がある。新規、既存両方へアプローチし、この子たちに興味を持った人に補遺でインパクトを与えることを想定。

・単発劇場系

 短編ホラーや長編ミステリを稼ぎ頭として想定。いっちゃん最初は新規へのアプローチで作っていたが徐々に新規への訴求力が期待できなくなっていった。今は既存を繋ぎとめる役割を想定している。

・日常系

 拾遺およびガチ日常系。拾遺は入り口を楽しげに偽装して重い展開を叩きつけることを想定している。ガチ日常系は単発劇場系に代わる新規獲得手段として想定していたが、調子が良い時しか作れないという致命的な欠陥がある。

・ニュータイプ

 パッと見日常系に見える単発劇場、半端じゃない長さで逆に人目を引きそうな超長編を想定していた。まだまだそこまで手が回っていない。


以上。来年度以降の方針としては演劇部、単発劇場を継続的に投稿、たまに日常系の動画を挟む。ある程度作り溜めして時間を稼いだら超長編を作るというサイクルを繰り返す。

編集の省力としてある程度のフォーマット化を模索している。

演劇部のフォーマット化はちょこっと演劇部で一度失敗しているため、動画内容自体は自由にやる。あの教室で突っ立って喋るスタイルと汎用BGM「金木犀」、新しく用意した汎用ED「アロディニア」があるため作り方自体はルーチン化しやすい。

単発劇場系はサクッと見れるホラーシリーズでフォーマット化を試している。特に動画上の縛りはないが基本的に5分以内で作り、汎用ED「Velvety Idea」を用いてルーチン化できている。「アロディニア」の方もだが汎用EDは定期的に刷新するかバリエーションを増やしたいと思う。

日常系はルーチン化できるほど足並みを揃えられていない。初期勢は「swing swing」で締めていたのであの方式に戻してもいいかもしれない。いずれにせよネタの枯渇が深刻、調子が良い時に書き溜めておくようにしよう。

ニュータイプは考え中。青山探偵事務所シリーズには「羽化登仙」、「犯人はこの59人の中にいる」には「Rebuild」がEDとしていいかなと思ってた。どちらも1話30~40分の続き物になるので制作方針はよくよく吟味すべし。

一先ずその前哨的な試みとして「Replace」「犯人はこの15人の中にいる」を作成予定。30~40分の長編動画を作るというのがどれほどの労力か確かめておきたい。

なお今作っている20分想定の「歯車は回るだけ」が一週間かけて進捗10分である。単純にこの4倍と考えたら制作期間は1か月、集中力の低下を考えたら2週間で一度切って後から繋げた方が良いかもしれない。

こんなところかな。もっと詳しいことは年度末決算の時に決めます。一先ず今年度は補遺を終わらせられるように。

最近は天使と悪魔の琴葉姉妹で釣ったくらいしか人を集められてる動画が無く、また登録者増加数が0になってきていますが長生きできるよう祈りましょう。

長文駄文失礼しました。


2024年10月2日水曜日

犯人はこの15人の中にいる!!

「犯人はこの59人の中にいる!!」に備えた多人数動画の練習として考えた。

ノベルゲーっぽく名前とセリフを画面下部に配置する。背景と立ち絵の動きも最低限にしようと思う。

放課後の教室という一場面のみ、キャラは15人。

この中の誰かが給食費を盗んだ。犯人が名乗り出るまで帰ってはいけないと言われていた。

被害児童の家庭環境やクラスの人間関係の問題を描きながら犯人を探り当てる推理物。


登場人物

1.ゆかり

本作の探偵役を務める。あかりの友人。


2.あかり

給食費を盗まれた被害者。ゆかりの友人。


3.マキ

クラスのヤンキー的存在。ゆかりとあかりに攻撃的に突っかかり、話の進行役を務める。


4.茜

マキのツレ。マキのストッパー的存在で、マキのアリバイ証明をする。


5.葵

六花のツレ。茜と姉妹であることは物語上では触れられず、六花のアリバイ証明をする。


6.六花

クラス委員長。犯人探しにおいてはリーダーシップを発揮できていない。


7.ずん子

天才肌の優等生。人と群れたがらず、アリバイ証明ができていない。


8.モカ

コミュ障でぼっち。同じくアリバイ証明ができていない。


9.詞音

陽キャグループのリーダー格。議論は主にゆかり、マキ、詞音で行われる。


10.湊音

詞音のツレ。詞音のアリバイ証明をする。


11.ひまり

陽キャグループに属しているが、あまり馴染めていない。不完全なアリバイ。


12.つむぎ

陽キャグループ。はうのアリバイ、ひまりのアリバイの一部を証明。


13.はう

陽キャグループ。つむぎのアリバイ、ひまりのアリバイの一部を証明。


14.ミコ

大人しめの生徒。小夜とアリバイを共有。


15.小夜

大人しめの生徒。ミコとアリバイを共有。


あらすじ

放課後の教室、マキの悪態で物語は始まる。

会話の中で犯人が名乗り出るまで居残りを命じられたことが明かされる。

給食費を盗まれたあかりは涙目で沈黙しており、友人のゆかりが犯人探しに取り組む。

マキ、茜がゆかりやあかりに攻撃的。詞音たち陽キャグループは早く部活に行きたいと不満げ。

六花、葵は犯人の吊るし上げになりそうな状況に慎重派。ミコ、小夜、モカは何も言わず、ずん子も我関せず。

ゆかりが状況を整理する。

6時間目の体育が終わった後、制服のポケットに入れていたはずの封筒が無くなっているのに気づく。

授業が始まる前、ゆかりとあかりは最後に着替えを終えて更衣室を出る。この際、制服で包み込むように封筒をしまい込んだこと、体育館に他の生徒が揃っていることを確認。

更衣室の扉は体育館から丸見えであり、部外者が出入りしたとは考えにくい。窓も内側から鍵がかかっており、現場は密室だったと言える。

授業終了後の着替えの時間で誰かが抜き取ったと思われる。それができたのはここに居る15人だけである。

以降、議論の中で開示されていく情報。


・授業前のアリバイ。

詞音、湊音、ひまり、つむぎ、はうの5人が最初に着替えを終え体育館で遊んでいた。

他のメンバーは団子になっていて順番は不明瞭。とりあえず不審な点はなかった。

最後にゆかりとあかりが来る。


・授業後のアリバイ。

最初に更衣室に入ったのはずん子。ずん子が出て行った際にはモカ、ミコ、小夜がいた。

以降は団子。誰が盗ったとしてもおかしくはない。

最後にゆかりとあかり、葵と六花が片づけを終えて着替えに来る。この際封筒が無くなっているのが発覚。


・給食費の存在を知っていたのか

最初に更衣室に入り完全に一人の時間があったずん子に疑いの目を向けられる。

ずん子の家は金持ちのため給食費程度を盗むわけが無いという意見も出るが、家が金持ちであることと自由に使えるお金が多いかは別問題だという反論も出る。

ずん子は冷静で、あかりが給食費を持ってきていることを知る由が無いと答える。

この意見は受け入れられ、犯人はどうやって給食費の存在を知ったのかという疑問が生じる。

ゆかりとあかりは朝休み、体育の授業前の休み時間に教室で給食費の存在を話していた。大きな声での会話ではないが、誰かの耳に入った可能性はある。


・犯行時間の延長

授業終了前の15分間は自由時間になっていた。その際更衣室を出入りしていてもバレなかったのではないかという意見が出る。

その意見を裏付けるように一人で体育館をうろつくのに耐えられなかったモカが更衣室で時間を潰していた。

モカもずっと更衣室に居たわけではないため、他の人が出入りしていたかを証明できなかった。ずん子同様単独行動が多いためモカも有力な容疑者となる。

自由時間にずっと一緒に居たことを証言できたのはミコと小夜だけだった。

ひまりが離脱したことで詞音たち陽キャグループが分散し、結果的にメンバーが入り乱れた状態になっていた。

ひまり、つむぎも更衣室を出入りしていた。後を追いかけてきたはうがそのことを目撃している。


・給食費は本当にあったのか

そもそもあかりは何故給食費を学校に持ってきたのか。当然そこにも疑惑の目が向けられる。

あかりの親は別に貧乏というわけではないが、義務教育の癖に金を取られるのはおかしいという思想の持ち主だった。

これまでも払ったり払わなかったりだったが、今年のクラスでは担任の先生が給食費を払っていない生徒がいることを公言しており、あかりが耐え切れなかった。

親に頼み込んでお金を出してもらったのかという問いに何も答えないあかり。

マキがパパ活でもしたかと揶揄する。まだ中学生の彼女たちではアルバイトもできなかった。

あかりが給食費を盗まれたということ自体が嘘なのではないかという推理が詞音から出る。

親はお金を出してくれず、あかりも自力でお金を稼ぐ手段はない。だから持ってきたけれど盗まれたということにして給食費のことを有耶無耶にしようとしているんじゃないかと。

ゆかりが確かに封筒にお金が入っていたことを証言するが、グルだと疑われて信用されない。

あかりは親からお金を盗んできたことを白状する。

罪の告白に追及の手は止むが、狂言説は完全には覆されなかった。


・封筒が目当てだった説

一先ずあかりの狂言説は置いておかれ、ずん子が自説を述べる。

まず誰かがあかりとゆかりの会話を聞いており、明確にあかりの給食費を盗んだ可能性。

この場合はお金が目的であり、動機の観点から容疑者を絞り込んでいけるだろう。

次に封筒が目当てだった可能性。

中身が給食費だと知らずに、あるいは中身が別の何かだと勘違いして封筒を盗んだ。

あかりの着替えの置いてある場所は入り口に一番近かった。順番に調べていこうとした結果あかりの封筒を見つけそれを盗んだ。

封筒を探す理由がわからないとマキが言う。ずん子はそれこそパパ活の写真でも入ってると思ったんじゃないかと返す。

何らかの弱みを握られており、その証拠が入った封筒をこっそり回収しようとした。

その説はそれらしくはあったが、写真であればデータを回収しなければ意味がなく、封筒に入れて持ち歩かなければならないような弱みの証拠は思い当たらなかった。

ずん子は最後の自説を述べる。

制服ごと入れ替わった可能性。

あかりは制服の刺繍を確認する。紲星と記されている。

ずん子は早く帰りたかったと言う。だからつまらない手段を取ったと。

今この瞬間、自分の制服を確認した者はいい。もしかしたら自分の制服と入れ替わった可能性を考えたのだろう。

どう考えてもサイズ的に入れ替わればわかると、あかりを見ていた者もいい。私もそうするだろう。

問題は他の誰かを見ていた者。自分の制服を確認するひまりのことを見ていたつむぎ。

あかりとひまりの制服が入れ替わった可能性を考えたのは何故か。

説明を求められたつむぎは狼狽し、何も答えられない。


・第一の犯人

ひまりは陽キャグループに馴染めていなかった。ひまりは運動が得意でも好きでもなく、反りが合わなかったのだ。

授業前の休み時間まで運動に費やすのも本当は嫌だったのだ。だから自由時間まで詞音たちに付き合わず、更衣室へと向かった。

詞音、湊音、ひまり、つむぎ、はう等陽キャグループはバスケ部に所属している。ひまりの性格と能力は皆わかっており、詞音はひまりを嫌っていた。

それでもひまりがグループに入っていたのはつむぎが望んだからである。つむぎは明るく運動神経も良く、つむぎを残すためならひまりを置いてもいいかという距離感だった。

制服を間違えたのはひまりだった。スマホを取ろうとしたが間違えてあかりの制服を探り、教室に忘れたと諦める。

ひまりを追いかけてきたつむぎは、それを見てその制服をひまりのものだと認識する。

グループの居心地が悪いことをつむぎはひまりに謝る。気を遣われるのも良い気分ではなく、体育館へとひまりは戻る。

つむぎは制服から封筒が覗いているのに気づく。

ひまりが自分から離れていくことを危惧していたつむぎは、それを退部届だと勘違いする。

咄嗟にそれを回収する。放課後改めて説得するつもりだったのだ。

しかし授業後すぐにあかりが騒ぎ出し、自分が給食費の入った封筒を盗んだことに気づく。

勘違いだった。間違えて取ってしまった。そう一言謝ればいいだけのことだった。

楽な道を選んでしまった。

帰りの会で事件について先生が話し、その後掃除が終わってからこの犯人探しは始まった。

つむぎは封筒を捨てた。今はもうゴミとして持って行かれている。

真相を知ったあかりは膝から崩れ落ちた。


・ファインプレー

親から盗んだお金がゴミになったことにショックを隠せないあかり。ゆかりはまだ間に合うとゴミ袋を漁りに行くことを提案する。

六花がつむぎにどこのゴミ箱に捨てたのかと問う。つむぎはトイレのゴミ箱だと答える。

誰かが盗んだとは考えていなかった六花は、何かの拍子でどこかに落ちたのではないかと考えていた。

だから掃除の時間、ゴミを出す前に中身を確認していた。教室のゴミだけではなくトイレのゴミも。

封筒らしいものはなかったと六花と葵は証言する。特にトイレのゴミは量が少なく封筒があれば絶対にわかったと。

安堵するあかりだったが、それは犯人探しが二回戦に突入したことを示していた。

トイレのゴミ箱に捨てられていた封筒を誰かが持ち去ったのである。ただの封筒をゴミ箱から持って行ったのだから当然中身はお金だとわかっていたのだろう。

トイレは他のクラスの生徒も使うとマキが言う。他のクラスの友達にお金が盗まれたことも話してしまったと。

同様に事件のことを外部に話した者もいたが、いずれもそのタイミングは帰りの会が終わり掃除が始まる前後であった。

他のクラスの生徒がお金の入った封筒が行方不明ということを知った時には、もうトイレ掃除が始まっていた。

あかりが給食費を盗まれたと騒いでいるのをいち早く知ったのはこのクラスの生徒のみ。

体育の授業が終わり、帰りの会が始まるまでの10分間。つむぎが自分の勘違いに気づき、封筒をトイレのゴミ箱に捨てた後こっそり回収する。

やはり犯行が可能だったのはこの15人引いて14人だけであると結論づけられる。


・帰りの会前のアリバイ

最も疑われたのはトイレ掃除を担当していた者達だった。

あかりの訴えが広まり、つむぎがトイレで封筒を捨てた後と限定すると犯行可能時刻は10分よりもずっと短くなる。

その時間で誰かが封筒を回収したと考えるより、掃除する時に封筒を見つけてそのまま着服したと考える方が自然だった。

トイレ掃除の担当者は葵、湊音、小夜の3人。

ゴミ箱に封筒が入っていないか調べても何の動揺も見られなかったと、六花は3人が犯人である可能性に否定的である。

全く隙がなかったとは言えないが、三人一組で行動している時に封筒を盗めるものか。

三人が共謀してお金を山分けしたとも考えられるが、特に接点のないこの三人で秘密を共有しようとは思わないだろうと三人への疑いは弱まっていく。

一旦その可能性は置いておいて、つむぎが封筒を捨てた直後に回収された可能性を検討する。

その場合、ゆかり、あかり、六花、葵は教室で状況説明を行っていたため容疑者から除外される。

他にもその10分間で教室から出ていない者は容疑者から外れるが、皆あやふやだった。

トイレに行っていないと自分では言い切れるが、証明はできなかった。


・荷物検査

第一の犯人であるつむぎも含めて、容疑者から外れた者が5人。

この5人が主導して荷物検査を行うしかないとずん子が提案する。

初期の状態では誰が犯人かわからず荷物検査を行ったところで信憑性が無かったが、5人が残りの10人を調べるなら信用できる。

わざわざゴミ箱から回収した以上、犯人の目的はあかりへの嫌がらせではなくお金。確実にどこかに隠しているはずだ。

つむぎは流石に使い物にならなかったため、ゆかりとあかり、六花と葵で手分けして荷物検査を行う。

何も見つからなかった。お札が数枚入っただけの封筒なんてどこへでも隠せる。

それを見つけ出すような能力は少女たちには無かった。

ゆかりとあかり以外のクラスメートは十分頑張ったと諦めムードになる。

頼みの綱のずん子も荷物検査を始めたらビビッて尻尾を出すかと思ったとお手上げしてしまう。

ゆかりは必死に考える。犯人はこの10人の中にいるはずだと。

本当にそうなのかとふと気づく。

理屈の上ではそうだ。しかし彼女たちは長く日々を共にしたクラスメート。単純なアリバイの有無程度では測れないものがある。

ずん子がブラフでつむぎを引っかけたことを思い出す。証拠なんかなくとも犯人が誰か当てることはできる。

まず明らかにずん子は違う。もし犯人ならここまで捜査に協力するわけがない。

次にマキと茜、彼女たちも犯人とは考えづらい。普段と同じ調子で喋り過ぎだし、演技ができるほど賢くはない。

同じ理由で詞音と湊音。つむぎがお金を取り、捨てたことにひどくショックを受けているこの姿が演技だとは思えない。

ひまりもショックを受けてはいるようだが、あまり感情を読み取れるタイプじゃない。ただ普段から高価なデバイスやアクセサリーを買っており、お金に困ってる様子はない。

ミコと小夜、彼女たちも違う。ほとんど常に行動を共にしている彼女たちはトイレに一人で行くことなどあり得ない。

そこまで考えたところで犯人がわかった。


・第二の犯人

その場では犯人を名指しすることはできなかった。しらばっくれられたら追及の手段が無かった。

つむぎが給食費を盗み、捨てたことが先生に伝えられる。先生はこのまま職員室に来るようにとだけ言った。

ゆかりは先生にある質問をする。いくら問題のある先生とはいえその質問に答えることは無かったが、ゆかりには確信が得られた。

詞音たちは今日は部活は休むようで力なく帰っていった。同じバスケ部であるあの子も…

ゆかりとあかりは、はうを呼び止める。

三人だけ。教室ではできない作戦だった。

答えは簡単だった。

つむぎが封筒をゴミ箱に捨てたとて、普通の人がゴミ箱を確認するわけがない。犯人はつむぎがゴミ箱に何か捨てたことを知っていたのだ。

そこからはただの想像だった。

ミコと小夜のようにトイレにすら一緒に行く仲というのは珍しくない。ゆかりとあかりもそうだ。

つむぎにもそんな相手がいる。ひまりとはうだ。

しかし彼女たちに関しては相思相愛というわけではない。ひまりをつむぎが追いかけ、つむぎをはうが追いかける。

だからあの時つむぎがトイレに向かったのなら、はうが後を追いかけたはずなのだ。

つむぎはトイレに着くと誰もいないことを確認し、封筒の中身を確かめる。

給食費を盗んでしまったことに気づいたつむぎは発覚を恐れ、封筒を捨てる。

その時はうがトイレにやって来る。

恐らく捨てた瞬間は見られていないのだろう。見られていたらつむぎは平気でいられないはずだ。

つむぎは何事も無かったようにトイレを後にする。それははうにとって不自然な行動だった。

用を足すにしても手を洗うにしても滞在時間が短すぎる。はうは状況的にあるいは直感的につむぎが何かを捨てたことに気づく。

ゴミ箱から給食費の入った封筒を見つける。

ゆかりの知るはうならばつむぎを庇うはずだった。そうならなかったのはゆかりの知らない事情があったからだ。

そこまで話し、ゆかりは賭けに出る。

先生はこのクラスに給食費を払っていない生徒がいると言っていたが、それが一人だとは言っていない。

このクラスには給食費を払っていない生徒は二人いた。あかりとはうだ。

はうにはお金が必要だったのだ。

はうの目から涙が溢れる。

詞音と湊音は小学校からずっとバスケをやっていた。シューズ代ユニフォーム代遠征費用、馬鹿にならないその金額を苦にしている様子はない。

ひまりとつむぎもお金に困ってる様子はない。高価な品物を身にまとい、よくコンビニで買ってきたスナックを食べていた。

思い返してみても記憶にあるのは4人のそんな姿であり、そこにはうはいない。

犯人を絞り込んだ時、残ったのは明らかにぼっちのモカと、陽キャグループのはずのはうの二人だけだった。

皮肉なものだ。それは口には出さなかった。

お金を捨てられるなんて信じられなかった。お金がどうしても欲しかった。

泣きじゃくるはうをあかりが抱き締める。異なる理由なれどお金に苦労した者同士家庭環境に苦労した者同士通じるところがあったのだろう。

はうは鞄の底から封筒を差し出し、頭を下げた。

作戦は成功だった。犯人を改心させ、自ら唯一の証拠である封筒を出させる。

達成感など無く、ただただ後味の悪さだけが残った。

ゆかりは自分の親に頭を下げたら三人分の給食費を出してくれないかと考えたが、そういうことじゃないんだろうなと首を振った。

15歳の15人。できることなんか無かった。



日常系動画下書き

2月に始めた日常系動画シリーズ。

補遺のサブキャラ版の拾遺、サブキャラ達の愉快な日常の日常系が存在する。

メインキャラである演劇部の動画や単発の劇場を上げていたこともあり、気づいたら半年以上凍結してしまっていた。ぼちぼち再開する。

次はアンドロイド編が始まる。「拾遺」と「日常系」の区分の違いだが、「拾遺」の方は笑えない展開が起こることがある。アンドロイド編は「拾遺」。

期間が空き過ぎて話の内容を忘れそうなので、思いついたことをメモしておく。


①「あなたのことがますます嫌いになったわ」(日常系)

職場体験編。小夜、冥鳴ひまりがメイン。未だにろくに顔出しされていないもち子さんとナナさんが出る。

ひまり達が通う高校で職場体験が行われる。抽選の結果、不運にもひまりと小夜がペアを組むことになってしまう。

小夜とひまりのペアの話と、他のクラスメートの話で分けるつもりだったが、一本にまとめるのを検討中。

小夜とひまりはもち子さんの模型店に行く。アルバイトとしてナナさんがいる。

ミコとつむぎはカレー屋に行く。毎日頑張ってナンを売る。帰って来た頃にはカタコトになってる。

はうと玄野はリハビリセンターに行く。玄野はしんどい仕事に弱音を吐くが、はうは生き生きと職務に取り組む。

青山とリツは古着屋に行く。青山は詞音とのことで意気地の無さを責められる。

雪と虎太郎は保育園に行く。四姉妹の次女である雪は意外と面倒見がよく、虎太郎も身長のことを言われない環境に心安らぐ。

話は戻って小夜とひまり。

小夜は性格がきつく、フリーターのナナや客とも上手くいかない。

一方、ひまりは普段のいい加減な態度とは打って変わって真面目に働き、店長であるもち子からも褒められる。

いつもの姿はキャラづけだったのかと苦い顔をする小夜。ひまりは自分も将来について考えないといけない年頃だから色々改めてると語る。

その後、客とのトラブルもあったが小夜とひまりは協力して業務に取り組み、無事に職場体験を終える。

翌日、各々の職場体験の様子を披露しあう私立高校組。

この3日間でちょっとは仲良くなれたんじゃないかとひまりは小夜に語りかける。

ひまりへの印象は確かに大きく変わった。これまで嫌なところばかり目についたが、良いところもたくさんあると知ったのだ。

小夜は笑って答えた。

「あなたのことがますます嫌いになったわ。」



②「俺のことが大好きな女の子が降って来ないかな」(日常系)

COEIROINKの動画で花撫シアを見て考えた話。ファッションと若干メンヘラっぽい雰囲気が冥鳴ひまりに似てる。

ということで玄野くんにぶつけようかと思った。転校生に惚れられるラブコメ展開だね。

当然本当に好かれてるわけじゃないので日常系に入れるのは少し微妙かもしれない。甘酸っぱいようなほろ苦いような感じ。

玄野は青山と虎太郎につむぎやはうが自分のことを好きなのではないかと語る。めちゃくちゃ否定される。

「俺のことが大好きな女の子が降って来ないかな。」

玄野は空を眺めて愚痴る。

場面は変わり、どこかの路上。玄野は困ってる女の子を助ける。親切心と若干の下心からの行動だった。

次の日、その女の子が玄野たちの学校に転校してくる。転校生の少女、花撫シアは玄野に猛アタックを仕掛ける。

突然のモテ期にウハウハの玄野。クラスメートたちは玄野の何が良いのかと、シアが騙されている可能性を危惧する。

なんだかんだ揉めながらも、クラスに打ち解けていくシア。玄野との仲も深まっていく。

玄野の家にシアが訪れ、シアは玄野の家族とも楽しげに語らう。玄野はその様子になんとなく違和感を覚える。

偶然に玄野はシアの過去について知ることになる。家庭崩壊、学校でのいじめ、今のシアとは似つかない暗い過去。

数日後、シアは玄野に告白する。

正式にお付き合いしてほしいというお願い。玄野はシアを振る。

シアは普通になりたかったのだ。

普通になる一番の方法は、普通の人と一緒になること。

普通の人と恋人になれば普通の友達を手に入れることができる。

普通の人と夫婦になれば普通の家族を手に入れることができる。

玄野はシアに恋愛をただの手段にすべきじゃないと語る。誰かがシアを本心から好きになることも、シアが誰かを本心から好きになることもこれからきっとあると。

それにもう、みんな俺抜きでもお前と仲良くしたがっている。

笑いかける玄野にシアは涙をこぼす。振られたショックかあるいは別の感情か…

シアは玄野に背を向け、歩き出す。

明日も学校に来いよ、という玄野の言葉に当たり前だと返す。その声にはもう媚びるような調子は無くなっていた。

玄野は空を眺めて愚痴る。

「俺のことが大好きな女の子が降って来ないかな。」



③「も~ずんだもん学校についてきちゃダメって言ったじゃない」(日常系)

つまづいてた小学校組の日常系動画。改変版。

学校に興味を持っていたずんだもんはきりたんのランドセルに入り込んでついてきてしまう。

ある朝、妖精状態でランドセルに詰まっているのを発見したきりたんはランドセルごと窓から捨てる。



④「鬼がいる 鬼がいた」(拾遺)

中学生組の動画。ついなリリンつくよみの顔合わせの方を先にやると思う。

「鬼切丸」に影響されたダークファンタジー。色々考えてるがあまり重大な事件が起こると他のところにも影響が出るのが懸念点。

中学二年生の少女、カナは霊感があると嘘を吐いていた。キャラづけのための言動がエスカレートしてしまい、後に引けなくなったのである。

そこに鬼がいると友人を脅かしていると、ついなが現れそういうことは言わない方がいいと諭される。

クラスで浮いているついなに急に話しかけられたことに戸惑うも、その時は気にしなかった。

鬼の話は徐々に広がっていき、動物を襲うとカナが喋ると校内に鳥や猫の食い散らかされた死骸が見つかるようになる。

気味の悪さを感じ、鬼の話は避けたがるカナ。友人の一人はしきりに鬼について聞きたがっていた。

ある日、カナは友人たちの陰口を耳にする。カナのオカルト話など誰も信じておらず、陰でカナのことを馬鹿にしていたのだ。

鬼の話をせがんでいた友人は、カナが自分の話に真実味を出すために動物を殺したんじゃないかと笑う。

怒りと悲しみで激昂したカナは、鬼がお前たちを喰い殺すと言ってしまう。

このまま一人二人死んだ方が面白いがどうしようか。

ついなは校内で鬼が実体を持ちつつあることに感づく。

卑小な鬼はカナによって存在を見出され、他の命を喰らうことで力をつけていっていた。

カナが宿主であることに気づいたついなは彼女から鬼を引き剝がそうとする。

薄々感づいてはいたが、自分が鬼を生み出し友人たちを襲わせたことを突き付けられて狼狽えるカナ。

お前ごと切り殺してもいいんだぞと脅され、ついなに協力しようとするも途中で気が変わる。

記憶と呼べるほど鮮明なものではないが、その鬼のこれまでのことが頭に流れ込んできた。

虫けら程度の卑小な体、他の虫けらに食われ消えかける。

このまま何にもなれずに消えるのかと思った時、少女が自分を指さし叫ぶ。

「鬼がいる」と。

その一言で存在を繋がれた。

人の注目が、関心が集まるにつれ体が大きくなっていった。より人らしく、より鬼らしい形に。

鬼は人の恐れを力に変える。もっともその鬼に注がれたのは恐れを裏返した期待だった。

鬼がいたらいいのに。鬼が動物を食べたらいいのに。鬼があの子たちを襲えばいいのに。

宣言通り逃げるカナごと鬼を殺そうとするついな。しかし鬼の必死の抵抗に遭い、逃げ切られる。

どの道あの傷では長くないとついなは楽天的だったが、鬼は再びカナの友人たちを襲う。

力を取り戻したどころか、むしろ前より強力になったことについなは驚く。

ついなの相棒である弓鶴はある仮説を立てる。

SNSでは鬼の姿が映った映像が拡散されており、ついな達の中学を中心として地元では話題になっていた。

鬼の存在様式に気づいたカナが鬼を強化するために情報を流したのだ。

鬼に対する恐れ、それ以上に鬼が人を殺したら面白いという期待がカナの鬼に力を与えていた。

こっちは自分に任せてくれという弓鶴の言葉を信じ、ついなは三度鬼との戦いに臨む。

カナは語る。この鬼は私だと。

注目してほしかった。関心を持たれたかった。どんな理由であっても。

今は自分たちが期待されていることが嬉しくて仕方が無いと。

そいつはお前じゃないと冷徹なついな。

鬼には人間のような感情はない。カナは万一の時の逃げ場所として生かされているだけだ。

カナはそれでもいいと答えた。

ついなと鬼の勝負は互角、徐々についなが優勢へと傾いていった。

カナは鬼が弱くなっていることに気づく。

SNSでは弓鶴が噂と映像を流した本人を騙り、情報戦を仕掛けていた。

これまでのことはホラー映像を製作する自分のプロモーション活動だったのだと宣言し、SNSアカウントのフォローとYoutubeのチャンネル登録を勧める。

弓弦は大衆をシラケさせる方法を熟知していた。

皆がガッカリしている。皆が冷めた目で見ている。もう誰も期待していない。

カナの脳裏に友達だと思っていた人たちに影で笑われていた記憶が蘇る。

このままでは終わってしまう。

鬼がついなに倒される前に、カナは鬼に自分を殺すように命じる。

人を喰えば回復する。人が喰われたという事実があればまた強くなれる。

以心伝心で彼女に飛び掛かった鬼の頭部を槍が貫く。

先端がドリル状になった長槍。めたんの「天恵」のハイドであった。

カナ達は目立ち過ぎたのだ。注目を集めることは敵を呼び寄せることでもある。

崩れていく鬼の体から、虫けらのような小さな姿が這い出る。

カナは手を差し伸べ、自分を食べるように言い聞かす。

鬼は弱々しくカナの指を噛み、消えた。


鬼に襲われた者はまだ入院中だが、カナは学校に来ていた。

事情を知っているついなはカナに複雑な視線を向けるが、咎めることはしない。

それは彼女の役目ではなかった。

カナはぼんやりと雑木林を眺める。

あの木の陰にあの石の下に日の当たらない所に。

鬼がいる。鬼がいた。



⑤「幽霊なんてゴミみたいなものだから」(拾遺)

心霊現象に悩まされる雨晴はう。友人の伝手で四国めたんを紹介される。

除霊を専門としているわけではないが、超常の存在を抹殺することにかけては一流のめたん。

はうはこれで安心だと胸を撫で下ろす。めたんは語る。

幽霊なんて人間の残り滓であり、ゴミみたいなものだと。

めたんは簡単に消し去れると言いたかったのだろうが、人の命を軽んじるような発言にはうは憤る。

死者の未練を負け犬の遠吠えだと切り捨てるめたんと、故人の最期の意思を尊重すべきと主張するはう。

価値観の相違を認識した二人は決別。めたんは一切の助力を拒否し帰宅する。はうは自力で幽霊を成仏させるための方法を模索し始める。

はうは幽霊との対話を試みる。

幽霊は夜の間だけ出現できるようだった。話しかけても返事は無かったため、はうはこっくりさん方式での意思疎通を試みる。

幽霊とのやり取りは以前ボランティアに行った老人ホームの入居者とのやり取りを思い起こさせた。

考えたり感じたりすることはできるが、それを覚えていられない。当然会話は成立せず、一問一答のみで断片的な情報を集めておく。

自分が助けようとしていることが伝わり信頼を得られたように感じても、次の日の夜にはまた関係はリセットされていた。

はうは病院で剣崎に聞いた話を思い出す。医療現場で最も辛いのは意味のないことをすることだと。

多大な責任の伴う手術も限界すれすれの長時間労働も耐えられるが、自分がやっていることが無意味なんじゃないかという意識には耐えられない。

はうも自分の行為が全くの無意味なのではないかという意識に苛まれていた。



⑥「私の刀もイケメンになるべき」(拾遺)

これは日常系寄りかも。

刀がイケメンになるゲームにはまっている中国うさぎ。自分も妖刀を持っていることを思い出し、もしかしたらこの刀もイケメンになるのではないかと考える。

うさぎは友人の葵に電話をかける。この前の女子会で打ち解け、葵ちゃん、うさぎちゃん呼びになってる。

同じゲームにはまっており寝不足だった葵はうさぎの話に賛同する。

うさぎ、葵、ミリアルの三人は妖刀を擬人化する方法を探すため、夜語トバリの元を訪ねる。

トバリは初めてうさぎから頼られたことに得意気だったが、用件を聞かされ困惑する。

式神や付喪神の話をし、不可能ではないんじゃないかと知見を述べる。

野望に燃えるうさぎ、頭が回ってない葵、ノリで付き合うミリアル、呆れながらも乗っかっちゃうトバリ。

4人は果たして刀をイケメンにすることができるのか…



2024年10月1日火曜日

長編用脚本下書き

①Replace

高校2年生に進級し新しくなったクラスで、結月ゆかりと琴葉葵は出会う。

徐々に打ち解けていき、互いの境遇を語る二人。

ゆかりの家は父は仕事でほとんど帰らず、母は過干渉でいつもヒステリーを起こしていた。

葵の家は母は姉を連れて出て行き、父は酒浸りでいつも酔って暴れていた。

二人は互いの境遇に同情しながらも、内心では自分の方がより不幸だと思っていた。

ある日、打ち捨てられた古びた神社を見つける。

同時に鳥居に触れた時、眩暈がして倒れ込む。

気づくと二人の体は入れ替わっていた。

不思議な出来事に戸惑いながらも、元に戻る方法がわからずに二人はそのまま相手の家に帰る。

葵はゆかりの家でゆかりの母に会い、聞いていた印象とは違うと思った。

葵は初めて親に心配されたことに喜び、この家で暮らしたいと考え始めていた。

一方、ゆかりも葵の家で葵の父に会い、聞いていた印象とは違うと思った。

ゆかりは親に相手にされない状況を喜び、この家で暮らしたいと考え始めていた。

翌日、葵とゆかりは暫くこのままでもいいかと語り合うのだった。


ピースが正しく嵌ったかのように二人の生活は好転していった。

従順で家族思いな葵の前ではゆかりの母がヒステリーを起こすことは無かった。

葵にとってゆかりの母は愛情深く心優しい母親だった。

葵は裕福な家庭での暮らしを満喫し、幸せな日々を送っていた。

ゆかりは葵とは異なり、父と対話することを選んでいた。

泣いて怯えてばかりの葵とは違い、理詰めでぶつかってくるゆかりに葵の父は苛立ちながらも心を開いていった。

ゆかりにとって葵の父は男手一つで娘を育てる立派な父親だった。

葵の父が酒を飲んで暴れることは無くなっていった。

二人は今の状況を神様の思し召しだと感謝する。

生まれる家を間違えていたのが本来あるべき形に戻ったのだと。

しかしちょうど一週間後、二人は再び入れ替わる。

取り乱す葵に、ゆかりは神社の効力は1週間だけなのだろうと推測を語る。

それから二人は毎週この場所にやってきて入れ替わりを続けることを約束する。


【続き】

なんか久々で書き方がよくわかんなくなったので雑に続きを。

まず前提知識として二人の家庭環境。

ゆかりの家は母親が鬱陶しい。父親はほとんど帰って来ないが、稼ぎは多く生活には不自由ない。葵が入れ替わったことで母親との仲は良くなる。

葵の家は父親が恐ろしい。母親は幼い頃姉を連れて出て行ってしまい、貧乏な暮らし。ゆかりが入れ替わったことで父親との仲は良くなる。

ゆかりにとって母親は鬱陶しい存在だった。自分を束縛し、思い通りに動かすことでしか悦びを見出せない惨めな人間。

夫が仕事ばかりで自分たちに構わないことへの寂しさ、その中で娘を立派に育てなければという重圧は葵にしかわかっていない。

葵にとって父親は恐ろしい存在だった。酔って暴れ、か弱い自分を怯えさせても意に介さない粗暴な人間。

別れた妻ともう一人の娘への未練、その中で娘を育て養育費も稼がなければという重圧はゆかりにしかわかっていない。

葵の方が感情的でゆかりの方が即物的だった。それが上手く嵌る。

葵はゆかりの母に共感し愛情を向けるようになる。ゆかりは葵の父を理解し尊敬を向けるようになる。

それが物語の前半。

後半では入れ替わりの時間制限が判明し、二人は入れ替わりを続けるための約束を交わす。

これが守られなかったことが転機となる。

守られなかった場合、即座に二人は元の体に意識が戻る。

せっかく改善された関係に綻びを生じさせ、互いに不満が募る。

それでも入れ替わり生活を続ける中、神社の掃除に来た巫女から同じようにこの場所に通っていた二人の人物がいることを知る。

その人たちについて調べた結果、入れ替わりを恒久的なものにする方法に察しがつく。

入れ替わり中にどちらかが死ねばいいのだ。そしたらもう戻れなくなる。

相手が約束を破れば今の生活を失うことになる。ならばいっそその前に…

二人の目には殺意の炎が灯り始めるのだった。


②潮の音

結月ゆかりは故郷の町へ帰って来ていた。

数年前に父が亡くなり、先日母も亡くなった。ゆかりはこれで天涯孤独の身の上となった。

感情を押し殺し、自分を諦めて生きてきたゆかりの耳には絶えず潮の音が響いていた。

眼前に広がる海の潮騒ではなく、人生の潮時を告げる音色だ。

両親を失い、友人も無く、当然恋人もいない。もはや耐えて生き続ける理由も無かった。

このまま海へ歩みを進めて終わらせてしまおうかと思った時、背後の気配に気づく。

立っていたのはどこか見覚えのある少女。紫の髪と暗い瞳、かつての自分の姿であった。

ゆかりは10年前にタイムスリップしていた。


【続き】

ゆかりは過去の自分にアドバイスを送る。

昔の自分が聞き入れるはずもなく、今の自分も本当に別の生き方を望んでるのか半信半疑の中、二人の距離は次第に縮まっていく。

ゆかりは自身の人生を振り返りながら、かつてこんな風に自分と向き合ってくれる人がいたら良かったのにと思う。

ゆかりは結局直接的なことは何もできなかったが、少女のゆかりは人生を諦めることなく前へと進む選択をしていった。

思わず笑みがこぼれ、自分の望みはこうだったのだなと悟った時、視界がぼやけた。

気づくと海の中、沈んでいく途中だった。

これまでの光景は死の淵に潮の音が見せた幻影だったのか。それともあり得たかもしれない別の世界の出来事だったのか。

どちらにせよ何だか満たされたような気持ちになって、ゆかりは目を閉じた。


③犯人はこの15人の中にいる

放課後、教室に居残りを命じられる15人。このクラスの女子生徒全員だ。

この中の誰かが給食費を盗んだ。犯人が名乗り出るまで帰ってはいけないと言われていた。

被害児童の家庭環境やクラスの人間関係の問題を描きながら犯人を探り当てる推理物。


【続き】

長くなりそうだから別紙。


④デスゲーム(犯人はこの7人の中にいる?)

見知らぬ地下施設で目を覚ます7人。ここに来るまでの記憶はない。

アナウンスが流れ、最後の一人になるまで殺し合う展開かと思われたが、むしろその逆だった。

期間は7日間。誰か1人でも死んだら二度と扉は開かない。

閉鎖環境での共同生活が始まる。


【続き】

集められた7人には知られざる因縁がある。

それらが徐々に明らかになり殺意が向き合うが、脱出できなくなるため何とか我慢する。

具体的なエピソードもオチもまだ思いついていない。

やはりこういう非現実的なシチュエーションは難しいので、死後の世界的な終わり方になるかも。


2024年9月14日土曜日

ずん子編振り返り

登場人物が多いため作るのが難しかったが思ったよりは形になった。

葵ちゃんとのわだかまりに一応の決着をつけつつ、東北ずん子という人物を描けたと思う。2年生になってからの描写までは盛り込めなかったので、Exできりたん編をやって補完する。

東北ずん子という人物に関して、当初はほとんど作り込んでいなかったがこれまでの動画を通して自然に形成されていたんだなと感じた。

こうして見るとゆかりさんとは両極相通ずる存在。強い劣等感を抱えて生きてきたゆかりさんと強い優越感を抱えて生きてきたずん子さんが似たような考え方になるのは不思議だった。

二人とも社会に対して不満を抱えており、人との関わりの中で一般的な幸福感を得ることができない欠落者である。

にも関わらず家族や友人は大切にしなければという人並みの意識だけは存在し、周囲との関係改善のため本心を隠して演技している。

ずん子さんは物語開始以前にイタコ姉様によって植え付けられたもの、ゆかりさんは物語を通して茜から受け継いだものである。

成長のタイミングや思考の変遷に違いはあれど、自身の正しさを妄信し、他者の感情を軽視し、極端な考え方を好むという共通点がある。

以下動画にまとめきれなかった分。

ずん子さんは葵ちゃんや茜ちゃんと本当の友人になることはもう諦めている。彼女たちを見限ったというよりは、自分が誰かと対等な関係になれるような性格ではないことを受け入れたためである。

上で書いたようにゆかりさんとは実は相性がいい。同族嫌悪という形で互いの感情が一致していることも大きい。

マキさんとはそんなに話したことが無く、演劇部の活動が始まってからも特に仲が深まることは無かった。

きりたんのことは大事に思っており、イタコがいなくなってからはその代わりをしようとしていたが、最後は姉に置いて行かれた妹二人という方向性にシフトした。本心を適度に吐露することで距離を縮める戦略は今のところ成功している。

めたんのことは親友兼ライバルだと思っていたが、対等であろうとしても遠慮してしまうだけだと気づいてからは片腕として手元に置きたがってる。ちなみにもう片方の腕はそらであり、うさぎはお姫様ポジションに近い。

ずんだもんに関してはマジで難しかったため謎の存在のまま。ホントに誰なんだいったい。

総じて独善的で独裁的な人物。家族や友人を大切だと思いながらも、文字通り宝物だとみなしている側面があり、人格や感情について理解が及んでいない。

後天的に共感性を失っていったゆかりさんとは対照的に、先天的に共感性が欠けている。全く感情がないわけではないが、根本的にズレている感は否めない。

イタコさんの世のため人のために生きよという教え、生まれ持った能力相応の成果を上げなければならないという義務感、動画では描写していないがそらからの期待と信頼が合わさり、異常な権勢欲がある。

ゆかりさん達に世の中を変えると語った時点ではまだ政財界からこの国を変えるくらいの気概だった。卓越した超能力者であったことや人知を超えた存在であるそらの助力があったことで限界突破してしまう。

綺麗に区画整理された街で皆が気分よく暮らせるようにというのが思想の根底。なんかこの前Fさんが「人間ランキング」で考えてたようなことやってた。私は互いのことを知らなくするんじゃなくて全く別の仕事をすることで比較できなくする感じだったけど。

ずん子さんの人格形成に影響を与えるだろうエピソードが一つ、ボツになってる。これをどこかで入れないと補完しきれないかもしれない。

葵ちゃんとずん子さんの確執に関して、5000円のイヤホンルートでは無い方。もっとクラスメートがたくさん出てきて、ずん子さんへの嫉妬と羨望がクラス中に満ちてくる。

クラスメートが取り囲む中、葵ちゃんがずん子さんを詰る。あの子は勉強が出来て、あの子は運動が出来て、あの子はリーダーシップがある。あなたが居なければ私たちはお互いを尊敬できるのに、あなたが居るから全員あなたの下位互換になる。あなたさえ居なければ…

葵ちゃんはずん子さんが自分たちなど歯牙にもかけないと思っていた。しかし予想に反して、ずん子さんは辛そうに目を伏せ、ごめんと呟いた。教室にはただただ後味の悪い、重苦しい空気だけが残るのだった。

みたいなの。これによりずん子さんは並外れた者が同じコミュニティに混ざらないようにという思想になる。

何か別の場面に流用するか、希釈して過去に溶け込ませるか。考え中。

ずん子さんの補完については生徒会選挙編がまだ残ってる。それをやってから考えてもいいが、もしかしたらあれ時間が進むエピソードか。ずん子さん会長になったら花梨先輩は卒業で皆3年生に進級しちゃう。

高三になって大学生になってみたいな続け方はしないつもりなので、たぶん生徒会選挙編については封印されると思う。いよいよ辞めるかってなったら話を畳むために放出される。

東北ずん子統一政府樹立に関して何か動画に出ることは無いんじゃないかな。タイムスリップとか未来視とかテーマになったら使われるかもしれないけど。

テーマ曲は「Torch lighter」。歌詞の内容と絡めてもっとイタコさんへの憧憬や、周囲の人間関係や環境をより良いものにしなければという強迫観念を盛り込もうと思いましたが、入りきりませんでした。

さて、補遺もいよいよ終わりが見えてきました。きりたん編を追加してしまったせいで残数は変わりませんが、補遺10、補遺11、補遺Exで全12本偶数で終われますね。

滅茶苦茶疲れたんで次は軽く没ネタ集にしようと思います。没ネタ集って呼び名廃止させたはいいけどじゃあどんなタイトルにするんだいって問題が出てる。

まぁ上手いこと考えます。てことで終わり。

長文駄文失礼しました。


2024年8月13日火曜日

キャラ設定覚書V2

改訂版再び。総勢71人。 


①演劇部組

結月ゆかり

高校2年生。茜、マキ、六花と同じクラス。

両親とは不仲で一人暮らし。多少関係は改善され盆と正月のみ帰省。

演劇部の部長。長らく廃部となっていた演劇部を復活、脚本を担当。

趣味と性格は悪いが顔と頭はいい。

演劇への勧誘のためなら誰にでも絡みに行く謎の行動力がある。


紲星あかり

高校1年生。千冬と同じクラス。

叔父夫婦の家に同居。高校進学前に両親は他界。

演劇部の部員。ゆかりに誘われ演劇部に、ゆかりに惹かれ始める。

天真爛漫な性格だが行き過ぎて不思議ちゃんになってる時もある。

クラスに特別仲のいい相手はおらず、演劇部以外では超然としている。


琴葉茜

高校2年生。

妹の葵と共に両親と暮らす。父は建設業、母は看護師。

演劇部の副部長。ゆかりの相棒的存在と葵の保護者的存在を兼任。

他者には温かく思いやりがあるが自分自身には冷めてる。

ゆかりや葵が自立していったことで目的意識を失っている。


琴葉葵

高校2年生。ずん子、モカと同じクラス。

姉の茜と共に両親と暮らす。父は建設業、母は看護師。

演劇部の部員。これまでの自分を変えるためゆかりの誘いに応えて演劇部に入った。

周囲への劣等感が強いが頑張って耐えている。

最近は演劇部以外とも交友を広げている。


弦巻マキ

高校2年生。

カフェを営む父親と二人暮らし。母親は小学校高学年の頃に他界。

演劇部と軽音楽部を兼部。人数合わせのために演劇部に入部。

ゆかりとは幼馴染であり、あかりからは敵視されている。


東北ずん子

高校2年生。

両親とは疎遠で姉妹3人とプラスアルファで暮らす。

弓道部と生徒会所属。演劇部の面々とは親交が深いが実際のところ葵以外とは友達の友達くらいの関係。

きりたんが演劇部の活動に興味を持ったため付き合いで参加。


夏色花梨

高校3年生。

生徒会長、弓道部部長。

花梨、六花、千冬の3人で一緒にいることが多い。

ずん子のどこかギラついた所が苦手。


小春六花

高校2年生。

生徒会所属。会計。

ゆかり、茜、マキのクラスメート。ゆかりからは認知されていなかった。

不憫な扱いを受けることが多い。


花隈千冬

高校1年生。

生徒会所属。書記。

あかりのクラスメート。あかりのクラスと部活での様子の違いに戸惑う。

才女であるずん子に憧れを抱き、花梨や六花のことも何だかんだ尊敬している。


宮舞モカ

高校2年生。

新聞部所属(暫定)。

ずん子、葵のクラスメート。クラスではあまり喋らない。

マキの実家の喫茶店の常連。飼い猫のワトソン君とよく話している。


ギャラ子

高校3年生(暫定)。

ガラの悪い先輩。生徒会所属にするかは未定。

花梨のクラスメート。


桜乃そら

教師。ゆかり、茜、マキの担任。17歳ではない。

演劇部の名ばかり顧問。普段はバレー部の顧問にかかりきり。

ゆかりの精神状態とセイカの不摂生が悩みの種。


京町セイカ

無職。そらの家に居候中の自称未来人。23歳。

パチンコで稼いだ金でイタコと飲み歩いている。

世間のしがらみから解放され自堕落な生活を送る。


月読アイ

演劇部のOB。職業不詳、年齢不詳。

幼児にしか見えないが態度や物言いには老獪さを感じる。

年の離れた演劇部の後輩たちがかわいい。


フィーちゃん、ユニちゃん

高性能な汎用アンドロイド。

試験運用の一環でフィーちゃんはゆかり達の高校へ。

ユニちゃんはひまり達の学校へ(暫定)。

ユニちゃんは本部で待機。各学校に行っているカリカチュア達のマネージャー的な役職。


アリアル、ミリアル

不法滞在者。森の奥の屋敷で勝手に暮らしてる。

胡乱な姉と健気な妹。同じ双子である琴葉姉妹とは仲が良い。

海外から移住してきたらしいが素性はよくわかっていない。


朱花、青葉、銀芽、金苗

地元大学の演劇サークル。銀芽が大学生は無理がありそう。

オープンキャンパスで仲良くなる。

ゆかり、ひまりの進学予定先。


②東北組

東北ずん子

上述。

東北三姉妹の次女。

きりたんには過保護。イタコには複雑な感情を向ける。


東北きりたん

小学5年生。ウナと同じクラス。

東北三姉妹の末妹。イタコとずん子に育てられ、両親のことはよく知らない。

年齢不相応に賢く度胸もあるが、小学校では浮き気味。

子供扱いしてこない演劇部の面々を気に入っている。


東北イタコ

家事手伝い。20歳。

東北三姉妹の長女。青森でイタコの専門学校を卒業後、帰郷し妹たちと同居。

家庭内ではかなり難しい立場だが当人は気楽な様子。妹たちも気にしていない。

街角で占い師をやったりしてる。


ずんだもん

ずんだの妖精。3歳。

東北家の居候。庭に犬小屋が用意されているが基本的には屋内で生活させて貰えている。

交友関係の多くは三姉妹の繋がりであり、実はずんだもん自身の友達はいない。


四国めたん

ホームレス。17歳。

ずん子の腹心的存在。同居も提案されているが基本的には公園でテントを張って暮らしている。

ずん子に対して客観的な視点を保つため、一定の距離を置いている。


九州そら

アンドロイド。5歳。10歳?

製造理由や普段の活動については謎が多い。たまに東北家やめたんのテントに泊まっている。

ずん子を主として崇め、忠誠を誓っている。


中国うさぎ

高校2年生。飛び級で高校2年生になった14歳。

因幡で巫女をしている。家や仕事の重圧が厳しく遠い土地で一人過酷な日々を送る。

家出して東北家に来てから作中時間を止めているのでたぶんもう帰らない。


音街ウナ

小学5年生。

明るく元気なクラスの人気者できりたんの親友。

コウとはきりたんのフォローを通じて仲良くなり、将来アイドルになったらマネージャーとして引き抜こうと企んでいる。


水奈瀬コウ

小学校教師。きりたんとウナのクラス担任。

きりたんの態度が悪いという教師や生徒からの苦情を一身に受ける。

心身ともに大変だが教職者の矜持によって立っていられる。


如月ついな(役追儺)

中学2年生。

天涯孤独の少女。鬼を狩り、生き肝を喰らう人の子?

鬼である後鬼よりも人間社会に馴染めてない。


伊織弓鶴

高校1年生。

琴葉姉妹の従兄弟。親元を離れて一人暮らし中のため時々様子を見に来る。

ブログ運営や動画投稿などでそれなりの収入がある。


黒朱乃宮・ティンティナーブルム・リリン

中学2年生。

金持ちの娘。本人は普通に話してるだけなのにメスガキっぽくなってしまうという生まれながらのカルマを持つ。

孤立していたつくよみやついなに積極的に話しかける良い子。


つくよみちゃん(夢前月夜)

中学2年生。

夢前月夜という偽名で暮らす人外。リリンを気に入り共に学校に通う。

肉体年齢を自由に変えられるため、大人形態では夢前月夜の姉として振る舞う。


黒聡鵜月

黒朱乃宮家の執事。

液状の体を持ち、声や体を変幻自在に変える事が可能だそう。

黒朱乃宮邸が人外ハウスになってしまう。


カナ、マナ

カナは中学2年生。マナは小学5年生。

カナはついな、リリン、つくよみちゃんとクラスメート。マナはきりたん、ウナとクラスメート。

姉妹みたいな幼馴染。


春歌ナナ

中学2年生。

ついな、リリン、つくよみちゃんのクラスメート。

名前とキャラが色々と被りがち。


あいえるたん(藍田ノエル)

中学校教師。

ついな達のクラス担任。そんなに出番はない。

声がアナウンサーみたいで綺麗。


夜語トバリ

組織のエージェント。古株。

めたんとは旧知の仲。

後鬼の捕獲を狙っている。


虚音イフ

組織のエージェント。組織では新参だが業界内では息が長い。

トバリが敬意を払う数少ない相手。

本当に人間なのかは怪しい。


クロワ

組織のエージェント。新参。

やる気が空回り気味でトバリの手を焼かせている。

本名が黒朱乃宮・セプテントリオーネス・ラ・クロワであることは覚えていない。


†聖騎士紅桜†

組織のエージェント。新参。

甲冑姿で往来を闊歩する狂人。

中身は中学2年生の少年。


大江戸ちゃんこ、中部つるぎ、関西しのび、北海道めろん、沖縄あわも

秘密結社「大都会」。

東京郊外にある老舗旅館を隠れ蓑にしている。

ずん子達とは因縁がある。


③私立高校組

冥鳴ひまり

高校2年生。

常にゴス服を着用している、ユーチューバーとして界隈では有名な人。

学校は休みがちで、割と問題児。


春日部つむぎ

高校2年生。

ギャル。マキと音楽関係の親交があり演劇部と縁ができる。

ひまりとは良い仲で、クラスではひまりちゃん係になっている。


雨晴はう

高校2年生。

常にナース服を着用している、面倒見の良い優等生。

かつて剣崎に命を救われ、将来は看護師を目指している。


櫻歌ミコ

高校2年生。

小柄な犬っぽい少女。通称みこちー。

小夜とペアを組むことが多い。ひまりとの距離感が怪しい。


小夜

高校2年生。

小柄な猫っぽい少女。通称さよちー。

ミコとペアを組むことが多い。ミコのことが好きでひまりのことが嫌い。


波音リツ

高校2年生。

長身で絢爛な出で立ちの少女?

ミコとは幼馴染。一人でいることが多いが孤立しているわけではない。


WhiteCUL 雪

高校2年生。

和風な出で立ちの少女。

クラスでは浮いているがそれなりに受け入れられている。


猫使アル、ビィ

高校2年生。

猫っぽい双子の少女たち。

あまり絡みのないクラスメート。


玄野武宏

高校2年生。

全体的に特徴のない平凡な男子高校生。

ごく普通の感性が作中では逆に珍しい。


白上虎太郎

高校2年生。

小柄な男子高校生。帽子で高さを盛っている。

いじられキャラであり、ツッコミ役。


青山龍星

高校2年生。

大柄な男子高校生。天性のガタイの良さ。

外見や声音の印象ほど落ち着いた性格ではない。


雀松朱司

高校2年生。隣のクラス。

終盤で裏切りそうな見た目の男子高校生。

男友達3人とクラスが別れたのが寂しくてよく廊下をウロウロしている。


瑞澤タクト

高校2年生。隣のクラス。

クールでストイックな青年。武宏をライバル視しており、女性が苦手。だそう。

どんな立ち位置になるか私もわかっていない。


紡乃世詞音

高校2年生。隣のクラス。

ミステリアスな大人びた少女。

龍星とは恋仲。


双葉湊音

高校2年生。隣のクラス。

青春に囚われた狂気の少女。

青春というワードを出すと召喚できるので使いやすい。


麒ヶ島宗麟

高校教師。隣のクラスの担任。

年配だが若者文化や子供の感情に理解がある。

特に男子生徒からの信頼は厚い。


後鬼(如月)

高校教師。つむぎ、はう、ひまり達のクラス担任。

若い女の姿で社会に溶け込んでいるが、正体は千年以上生きた鬼。

ついなに仕え、共に暮らしている。


もち子さん(モチノキョウコ)

模型店店主。

子どもには刺激が強すぎるとされ、保護者によって彼女との接触は禁止されている。

もっと子どもたちがお店に来てほしい。


剣崎雌雄

医師。

極めて真っ当な医者だがそのルックスと思わせぶりな態度で女性患者や看護婦を誑し込む。

メスの付喪神である設定はたぶん採用されない。


ナースロボ タイプT(TTちゃん)

医療用アンドロイド。

剣崎の勤める病院には3機配備されている。もうちょっと居ても良さそう。

その内の一機は勤続年数が長く雨晴はうとも旧知。


No.7(ナナさん)

フリーター。

ミニマリスト。ロウソクの灯りで暮らし、カイワレダイコンを育てる。

セイカとイタコと職歴なし同盟を結成しているが、無職である彼女たちよりフリーターの自分の方が上だと思っている。


豪徳貞江

隠居老人。

何も設定が決まっていないが短編ホラーには出演してるので知り合いでないといけない。


夢と現の演劇部

小ネタのつもりでしたが伸びに伸びて25分。準劇場版演劇部となりました。 何をもって劇場版と呼ぶかはまだ決めていないので劇場版1本目ということにしてもいいかもだけど。 夢と現実が頻繁にひっくり返る頭がおかしくなるような物語構造をしている。 ①教室 夢をテーマに動画が始まる。 「長い...