最初に考えた超長編。
「replace」という単語の意味である
1.交換する
2.取って代わる
3.元の位置に戻す
が物語の展開の全て。
それによって一つの答えを得ることをテーマとしている。
以下簡易的な振り返り。
序章
学校で葵が昔の夢を見る。
夢で見た神社に向かい、ゆかりと葵の最初の入れ替わりが起こる。
第一章
葵はゆかりの家での生活に慣れていく。
入れ替わりから1週間後、二人は元に戻り時間制限があることを知る。
第二章
葵は入れ替わり中にゆかりを殺すことを考える。
ゆかりは葵の家の親子仲を改善したことを見せ、葵を牽制する。
第三章
ゆかりは葵に家庭環境について明かす。
葵にとってゆかりの家も居心地のいい場所ではなくなる。
終章
生き別れの姉である茜がやって来る。
動揺冷めやらぬ中、葵はゆかりと父の関係について知る。
神社で向かい合う二人。葵が出した答えとは。
どんな人にも良いところはある。
他者への嫌悪感を窘めるための常套句だ。
こんな事情があるかもしれない。こんな一面があるかもしれない。
立場が違えば見えてくるものもあるし、感じ方も変わってくるだろう。
そういうのをきっちり描いた上で、全部ひっくるめて気持ち悪いから全員殺した方がいいというのがこの物語だ。
ぶっちゃけどんでん返しも深いテーマ性も無く、物語的な面白みがあるかはわからない。
ただやっぱりそういう気持ち悪さを受け入れる物語を作ることが多くなってしまうため、受け入れないという選択も描いておきたかった。
おまけ。描写が足りなかったかもしれないポイント。
・葵は子供の頃、死体を埋めているそらと会って話した。そらは深い事情は語らなかったが、葵は彼女がとても晴れやかな顔をしているという印象を持つ。誰かに話すこともなく記憶の底に沈んでいったが、ある日偶然思い出した。
・神社にいる何か不思議なものが入れ替わりを起こしている。相互理解を目的としており、その結果がどちらも殺人という結果になったのは意図したものではない。ちゃんとわかり合えた結果ならそれで良しという作者と同じスタンス。
・細かい描写だが葵が掃除を怠っていたのはどうせ父に散らかされてしまうため。父に注意することもできず後始末をするのも不服だったためやらないようになっていった。ゆかりは父に口出しできるため普通に掃除している。
・葵がゆかりの体で父に会った時、彼が穏やかだったのは結構頑張っている。ゆかりは父に自分の家庭環境に問題があるという疑いを払拭したいと説明していた。初めて会う娘の友達に気を遣っていたため、素がああいう態度というわけでもない。
・ゆかりが葵の父に使ったテクニックは以前ゆかりの母がゆかりに使ったもの。旦那に浮気されて傷ついている自分を見せ、ゆかりから歩み寄らせた。お願いという名目で情につけ込んで言うことを聞かせてきた。
・上のテクニックはゆかりが葵に入れ替わりを続けるよう頼む時にも使われている。ゆかりは半ば無意識に使っており葵も気づかなかった。
・ゆかり母「お母さんは家のことを全部やってる」→ゆかり「じゃあ代わりに私がやるよ」→ゆかり母「ギャオーン」みたいなことをずっとやっていた。演劇部でのゆかりの家もほぼ同じで横で聞かされていた父親が限界を迎えた。
・あの全く話が噛み合わない感じを再現できたかは微妙。最初に思いついた考えに固執する、自分がそう思ったからだけなので理由は説明できない、「自分の勉強」のように特定のフレーズを繰り返し極端に語彙が少ない。あたりは典型的な特徴に思えるがどうか。
・ゆかりがああいうことをしてしまったのは母親の束縛による親子へのコンプレックスに加えて両親の不仲による夫婦へのコンプレックスもあったから。その辺りは客観視できていなかったことで一線を超えてしまった。
・そらはバレても別にいいやと思っていたため幼い葵に口止めすることも無かった。バレなかったので今も普通に生きている。一応だが葵と同様入れ替わりのために殺したわけではなく、相手への嫌悪感による殺人。
・作中で明かされることは無かったが、そらは良家のお嬢様でイタコは貧乏な三人姉妹の長女だった。尺的に盛り込み切れなかったのでどんなことがあったかはカット。
全然書くことが無かった。本編は1時間もあるので後語りはこんなもんでいいかもしれない。
再生数が落ちてきている中こんな伸びなそうな動画を多大な労力をかけて作るのはたぶん愚策なのだが、創作者的には一区切りついた気がするので良しとする。
以上。