全然動画編集が進まない。
「補遺」っていうタイトルで過去編みたいなの作ってるけど、会話が思いつかない。脚本は出来上がってるんだし後は適当に喋らせながら動画を作ってけばいいだけなんだが。
やはり学生時代にほとんど会話がなかった弊害か、学校でクラスメートや友人とどんな会話があるかっていうサンプルが少ない。創作物でも日常的な描写がしっかりあるものって少ないし。
作り置きしてた短い動画も今日で出し切って、また投稿間隔が空きそう。いったん見切りをつけて気分転換に別の動画でも作った方がいいかな。
何かまた軽いネタでも出してみるか。ていうかアイちゃんをまだ出してないな。調声が出来なくて長らく放置されてる。
うむむ。最近明らかに精彩を欠いてるな。卒論もまだ終わらないし。
いったん気分を一新させるような何かをしなければと思いつつ、漫然と過ごしてしまってる今日この頃です。
最近はずっとタイピング練習してます。実は未だにブラインドタッチが出来てなかったんだ。こんなにパソコンで文字打ってたのに。
これまでいったい何をしていたのか。何も積み重ねてこなかった人間感が出てきちゃってますね。
何か小ネタだけでも出しときますか。どんどん頭がさび付いちゃいますし。
『クチナシ』
僕のクラスにはクチナシがいる。もちろん本当の名前ではない。あだ名だ。
何をやっても何も言わない。だから口無し。
クチナシはいつもぼーっと何もないところを見つめ。話しかけても口をあうあうと動かすだけだった。そんなだから僕たちはいつもクチナシのことを馬鹿にしていた。
ある日、僕たちが学校から帰っていると、遠くから何やらうめき声のようなものが聞こえた。ああーとか、おおーとかそんな感じだったと思う。
みんなでどこから聞こえてくるのかを探していると、友達の一人が指をさした。「あいつ、クチナシじゃないか?」と。
見ると、確かに遠くからクチナシが走ってきている。大きく手を振り、わけのわからない声を上げながら。
「うわ、気持ち悪っ!」そう誰かが言うと同時に、僕たちは走り出した。それほどクチナシの様子は異様だったのだ。
みんなで息を切らせて町を走った。振り向くと、クチナシが追いかけてきている。
気づけば、みんなバラバラになってしまっていた。僕は一人で走り続けた。もう一度振り無くと、まだクチナシが追いかけてきている。
もう顔が見える距離だ。クチナシは笑っていた。クチナシの笑った顔を始めてみた僕は、その気味悪さに恐怖を感じた。
息が切れてもう駄目だと思った時、後ろから大きな音が聞こえた。
恐る恐る振り向くと、クチナシが倒れていた。急ブレーキをかけて停まっていた車は、走り去っていった。
僕も逃げようと思った。でも、クチナシが握りしめていたものが目に留まった。
僕の筆箱だった。教室に忘れていたみたいだ。
僕はそれをクチナシから引ったくると、家へと逃げ帰った。
次の日の朝、先生からクチナシが事故に遭ったことが伝えられた。車には気をつけるようにと僕たちも注意された。
みんなで集まって昨日クチナシに追いかけられた時の話をした。僕はクチナシが轢かれたことや筆箱のことは黙ってた。みんなも、昨日クチナシを見たことは秘密にしようと言っていた。
クチナシはそれから暫くして亡くなった。
みんなはクチナシが突然おかしくなって僕たちを襲おうとしていたと思っていた。でも、僕だけはクチナシが筆箱を届けようとしていたと知っていた。
クチナシが死んだのは逃げ出した僕たちのせいなのかもしれない。でも、そんなことは誰にも言わなくていいだろう。
だって死人にクチナシなのだから。
て感じ。クチナシは善いお化けだったのかもしれない。
陰キャって傍から見ると気持ち悪いし、下手すると怖いよなっていうのを子供の純粋な視点で描いた奴。動画にするときはもっとそういう描写を増やすかも。
小ネタも出せたし終わるか。
長文駄文(