なんか恒例になってたこいつもラスト。
東北三姉妹の末妹、東北きりたんの補遺。実質的には東北ずん子、東北イタコの補遺も兼ねている。
タイトルは「綽綽と諾諾の少女」。ここに来てやけに尖ったネーミングとなった。
余裕綽綽、唯唯諾諾から取ったもので、いつも余裕たっぷりで人の言うことをハイハイ聞いているきりたんの人物像を表している。
動画構成上では、最初は優秀ゆえに無気力な少女であるかのように見えるが、最後はイタコやずん子の思想を受け継いでおり誰かのために生きようとしていることがわかるようになっている。
ずん子に指摘されたようイタコが「世のため人のため」と説いたのは「自分のため」だけを考える両親への反発心からである。
両親と両親に似ていくずん子へのアンチテーゼとして人道を置いたのであり、本人自身がそれに対して強い執着心を持っているわけではない。
もちろん人並みにはそういう感情はあるがあくまで一般的な道徳心に過ぎず、人生をかけて人道に尽くす気などない。
2年ぶりに帰郷してからは徹底した主義思想を持っているわけではないことを妹たちに見抜かれ反感を買っていた。
ずん子はイタコの言葉がきっかけで「世のため人のため」を考えるようになったが、年月とともにその思想はよりシャープなものになっている。
自分自身と周囲、そして世の中を正しい形に変えていくという目的意識を持っており、現在のイタコからはそのストイックさを哀れまれている。
ちなみにずん子に哀れみを抱いているキャラは茜、イタコ、夏色花梨の3人で今後もこの辺りとはバトルすることになるかもしれない。
もっとできるはずなのにやらないというイタコの姿勢はずん子にとって正しくないものであったが、身内への情によって糾弾することができずにいた。
ゆかりと茜を家族会議の場に呼んだのはゆかりに自分の退路を断たせ、茜にイタコの擁護をさせるためである。
きりたんはずん子から教えを説かれたのではなく、ずん子への敬意と親愛によって思想を引き継いでいる。
かつてはずん子と同じように人の上に立つ人間になろうとしたが、周囲から向けられる感情をコントロールすることができず挫折している。
一見馬鹿にしているように見える態度もきりたんなりに手助けしようとしたりアドバイスしようとしたりしていると気づいたコウ先生とウナだけが認めてくれた。
ずん子のように私的な感情を無視したトライアンドエラーを繰り返すことはできずやさぐれていったが、ずん子の前では求める人物像であろうと努めている。
受動的なものではあるが自分の余力を他者のために使うというイタコさんの元の教えを引き継いでいる。隔世遺伝というやつ。
特に望みを持たず力を持て余してるのではなく、人の望みに応えられるよう余力を蓄えることを信条としている。
今回は特に後語りすることも少ないのでこんなもんで。
最初はきりたんがゆかりと出会ったことで創作に手を出していく方をやろうと思ってた。みだりに周囲に影響を及ばさない控えめな趣味として。
だけどさすがにイタコさんのことをなあなあにしておくのもアレかと思ったのでバトル展開にした。前のキャラ紹介とかであんまり気にしていないと書いたがあれは嘘だ。
加減を間違うとこれから一緒に暮らしていけなくなるので難しかったが、ウナちゃん、茜ちゃんがストッパーについてくれたので何とかなった。
ウナちゃんは正直キャラが固まっていなかったが今回のような感じで大人びた一面と子供らしい一面を上手に使い分けられる人物で行こうと思う。きりたんの友達でいられる以上頭が切れる奴でないといけない。
きりたんが捻くれてはいてもずん子のような極端な思考に至らないのは、小さい頃からウナちゃんのような友達、コウ先生のような大人が居てくれたからというのが大きい。
ずん子は中学2年でめたんと出会うまで友人と呼べる相手は居らず、周囲のクラスメートも教師も彼女を特別な存在として扱っていた。
それ故か生来の気質かずん子は相手をコントロールすることはあっても正面から意見することはなく、イタコやめたんに対してもそうであった。
補遺9、補遺EXでその壁を超えまた一つ完全体に近づいた東北ずん子、その更なる進化は今後の物語で描かれるかもしれないし描かれないかもしれない。
ようやく現在視点から話を展開できるようになったがさてどうするか。
来年度からの取り組みになりますが色々構想を練っておきましょう。というところで今はおしまい。
長文駄文失礼しました。