2025年8月28日木曜日

drop 他

チマチマと書き溜めていたネタが散らかっていたのでまとめておく。

ついでだがこういうメモ系の過去記事がタイトルで区別つかなかったため修正した。

なんのためにメモを残してると思ってんだか全く。


1.「drop」

ビデオカメラを使った動画。

ビデオカメラには2つの異なる役割がある。

一つは現実では見えないものがビデオカメラにだけ写り込む。

もう一つは逆にビデオカメラにだけ正しい現実が映し出される。

心霊系ホラーでは幽霊や怪物のようなものがビデオカメラを通した時だけ目に見えるみたいな展開がある。一方、ヒューマンホラー(?)では主人公が見ている世界は全て幻覚で、ビデオカメラの映した映像だけが真実を映しているみたいな展開もある。そのドッキング。

序盤中盤はビデオカメラを通した時だけ見える人影があり、それを幽霊だと思わせる。

終盤でその認識をひっくり返し、ビデオカメラに映る人影は普通の人であり、それ以外の人物が異常な存在であったことを示す。

もっと動画的な話をすると、

①主人公の主観視点。会話相手と背景が映る。

②ビデオカメラの映像。謎の人影と背景が映る。

③第三者視点。主人公、会話相手、背景が映る。いつもの。

この三者を使い分ける必要がある。

アイデアは面白そうだがまだ纏まっていない。幽霊、幻覚みたいな露骨なものではなく、異次元空間みたいな不可思議なものにしようと思っている。


仮に主人公を湊音、会話相手を詞音としよう。

湊音がビデオカメラを拾う。周囲を撮り始める湊音、詞音は照れたようにカメラを押しのけ映像には映らない。

湊音がビデオカメラに黒い影が映り込むことに気づく。湊音は怖がりながらもそれらを撮影しようとし、詞音に止められる。

湊音は詞音の制止を振り切り黒い影を追う。街中にはたくさんの黒い影が居た。

影とぶつかりそうになった湊音はビデオカメラを落とす。

画面が乱れた後、誰かがビデオカメラを拾い上げる。詞音がレンズを覗き込む姿と歩行者の姿、街並みが映って終了。


パッと見、湊音が黒い影と接触したことで消えてしまったように思わせたい。

実際には湊音は詞音と異次元空間に迷い込んでおり、脱出の手掛かりを探していた。

ビデオカメラに黒い影が映り最初は驚いたものの、それらが元の世界の人達の姿なのではないかと考える。

湊音は自分の存在を何とか向こうの人に気づいてもらおうとするが、ビデオカメラを落としビデオカメラだけが元の世界に戻ってくる。

最後に映る詞音と歩行者たちの姿は元の世界の映像。これまで出ていた詞音とは別物であることを服装の違いなどで暗示する。

湊音は異次元空間に取り残されたままであり、そこには詞音の姿をした何かがいるという余韻を残したホラー。

「落ちてきたのかな。」「これってもしかして…」「誰か見えませんか!」などの意味深なセリフを入れる。



2.「条件探し」

怪異の中には何か特定の条件を満たした者にだけ影響を及ぼすものがある。

有名なものでは「リング」だ。ビデオを見ると貞子がやって来て殺される、ダビングして人に見せると助かる。

四国めたん、中国うさぎ、東北イタコがあの世界には居るため、どんな怪異も最終的にはあの人たちに退治してもらえばいいやになってしまう。

それを避けるための抜け道がこの条件型怪異である。

怪異側も条件を満たさないと危害を加えられない代わりに、霊能力者側も条件を満たさないと姿が見えないし手出しもできない。

怪異を退ける超常的な力ではなく、隠された法則を見抜く推理力が重要になってくる。

まだ中身は作り込めていない。

真相を究明して助かったと見せかけて、終わり際にその推理が間違っていたんじゃないかと匂わせるオチにしたいと思う。



3.「犯人はこの中にいる」

我が家の台所には床下収納がある。

子ども一人が隠れられるくらいで、大人でも体を丸めればしまっておける大きさだ。

犯人はこの中にいる。

というようなのをサムネとタイトルのインパクトで釣ろうというテーマで以前メモに書いた。

床下収納を考えていたがあれはどうも思ってた構造と違うらしい。

床下は基礎部分の空洞になっていてそこに箱をつけているだけ。

だから基本的に床下収納に死体を隠すとなった場合は箱を外して基礎部分に隠し、箱をつけ直して隠すというのが自然っぽい。

そういうのじゃないんだよなぁ。

本来いるはずもないところにいるという異様さを求めていたがふさわしい場所を見つけれずにいる。もう金庫とかでいいか。

犯人が何の犯人なのか、どうして隠しているのかと言ったストーリー部分も練り切れていない。



4.「存在しない少女」

損壊の激しい遺体から個人を特定することは困難だったが、DNA鑑定によってその可能性はかつてより向上している。

と言ってもDNAに名前が書いているわけではない。あくまでその本質は旧来の手法と同じ、対象サンプル間での照合である。

古くは人相風体、昨今では血液型や歯型、そして現在ではDNA。

遺体から入手できる情報と行方不明の誰かの情報とを照らし合わせることでその人が何者であるかを特定するのである。

人相風体は家族や友人から、血液型や歯型は病院や歯科医院から照合することができるが、DNAはどうだろうか。

結論から言ってDNA鑑定を受けその記録が残された者でなければ照合することはできない。

普通は時間と費用をかけて自分のDNAを調べることなんてないので、遺体になって見つかってから本人との比較を行うことは難しい。

だがそのことはあまり問題にならない。本人のDNAがわからずとも両親や兄弟姉妹のDNAと照合すればどのような血縁関係の相手かわかるからである。


例えば仮に弦巻マキという少女がいたとしよう。

彼女は父親と二人暮らし、母親とは幼い頃に病気で死別している。

そんな彼女がある日行方不明になってしまう。

ただの家出と事件性は認められず、父親は必死に彼女の行方を探す。

そんな姿をあざ笑うかのように近辺で頭部の損壊した少女の遺体が発見される。

遺体のDNAと弦巻マキの父親のDNAを照らし合わせ、親子関係が証明されればその二つは結び付き、証明されなければその二つは切り離される。

もしここで弦巻マキと父親が実の親子ではなかったら?

本当はその少女は弦巻マキであったにも関わらず、弦巻マキではないと判断される。世界から完全に切り離され、何一つ存在の証明を行えなくなる。

つまり存在しない少女になるのである。

というアイディアを思いついたがどう扱うか決め兼ねてる。

DNAという題材で科学的なミステリと哲学的な存在証明を同時にやれるのは面白そう。

実の娘ではないことを知っていた父親が殺したとか、本当の父親とのつながりによって再び身元が特定されるとか色々展開も考えられそうである。

タイトルは「missing」

行方不明という意味とミッシングリンクとかの欠落という意味をかけている。



5.「在庫処分方法」

AIと相談しながら作った奴。

改善させようとするとパッとしない返答をしてくるが、要約や評論みたいなのは的確。

今後もちょくちょく知恵を借りることになりそう。

元々考えてたネタが相場操縦で犯罪になると言われたのでマイルドにした。

下のは最終的な結論として私が書いたの。綺麗な形になったが綺麗すぎたためボツ。


起 

主人公のYoutuberがグッズを作るが全く売れず、やけになって100円でフリマサイトで売ろうとする。

すると友人が逆に10万円で売るように提案する。主人公は半信半疑ながらも1つだけ10万円で売りに出す。 

主人公の予想に反して何故かグッズは10万円で売れる。その後20万、30万に値上げしてもやはり売れる。 

自分には隠れた人気があったのだと主人公は喜ぶ。 

喜んでいる主人公に友人がネタばらしする。 

流通量が少なく、高額で出品されている主人公のグッズはマニアが高額で取引している商品だと思われて、転売ヤーに目をつけられていたのだ。 

転売ヤー同士で値上がりを期待しながら取引が続いているうちに、主人公は在庫を売り切って大きな利益を得る。

実際にはそのグッズを欲しがっている人はいないため、転売ヤーが大損することをわかっている友人はほくそ笑む。

しかし主人公は自分の本当のファンがいなかったことに、とても複雑な気持ちを抱くのだった。

 

・私

主人公をYoutuberの方にすることで、本人は何も知らないため詐欺罪で捕まることは無くなります。

最初の方の出品は友人が購入したことを匂わせ、相場操縦が行われたのではという疑惑で一連の流れに説得力を持たせるのもアリかと思ってます。

友人もちゃっかり取引で利益を得たと語り、主人公がどのタイミングで購入したんだろうと訝しむくらいの温度感で。


・AI

これはバランス感が絶妙ですね 👏



2025年8月2日土曜日

このテープもってないですか?を見て2

前回の続き。

このテープもってないですか?について考察していく。

電波的な会話内容について逐一掘り下げることはしない。いくらでも恣意的な解釈が可能だからである。

ここでは目に見える違和感のみ掘り下げていく。


〇「このテープもってないですか?」という番組について

・武田鉄矢の泣いて笑って武者修行(1987年)

・坂谷一郎のミッドナイトパラダイス(1985年)

・アレヤコレヤ博物館(1981年)

・ジョギングクイズ(1980年)

・素人勝ちぬき大相撲(1975年)

・スタンダップニッポン(1974年)

・その他 貴重かも!と思われる映像(年代を問いません)


これが冒頭で表示された今回募集したテレビ番組である。

武田鉄矢の泣いて笑って武者修行。ジョギングクイズ。素人勝ちぬき大相撲は実在。記載の年のみ放送されている。

アレヤコレヤ博物館。スタンダップニッポンはヒット無し。坂谷一郎のミッドナイトパラダイスも当然実在の番組ではない。

大体1970~1990年に放送された番組を募集していると思われるがこのチョイスはおかしい。

「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」は1980~1985年に放送された長寿番組である。放送終了年のみに限定されているのは不自然である。

スペースの都合で最後の年だけ記載した可能性もあるが、だとしても違和感は残る。確認できる他の番組は1年以内に終了しており、ビデオが残存していないのも納得できる。

だが「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」は5年間放送されており、コアなファンがついていたことも言及されている。明らかにこの番組だけ視聴者からビデオが送られてきやすそうなのである。

実際他の番組の映像は集まらなかったが、「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」だけ3本集まり三夜連続でそれが放送されることになっている。


この違和感について説明する方法として、初めから「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」を放送する番組だったという解釈ができる。

たまたまこの映像だけ「隠戊さん」から送ってもらったという体で番組を進行した。当然「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」があのような内容であることも把握していた。

「このテープもってないですか?」はモキュメンタリーだったのである。

…いやそりゃそうだろってツッコミはわかりますよ。うん。

テレビ東京が仕掛けたモキュメンタリーなのは当然として、番組内の世界においても「このテープもってないですか?」側が仕掛けたモキュメンタリーだったという意味です。

前編の考察であの「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」があの世の者に向けて放送されていたという仮説を立てた。

「このテープもってないですか?」という番組も同じく最初からあの世の者に向けて放送されている番組だったのだ。

新聞が届いていることからも、ラジオ、テレビなどのメディア情報はあの世にも届いていた。だからあの世の住人にもこの世で作られた番組を楽しむという文化があったのだ。

彼らに対して「この世の住人向けの番組」という振りをして、「あの世の住人向けの番組」を見てキャストがおかしくなっていくという番組を作ったのである。

つまり「このテープもってないですか?」において「いとう せいこう」、井桁弘恵、水原恵理が精神に異常をきたしていたのは演技である。いや「この世の住人」っぽく振舞っていたのを「あの世の住人」らしく戻したと言える。

「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」「このテープもってないですか?」のどちらも「隠戊さん」プロデュースの「あの世の住人向けの番組」だったというのが私の考察である。


〇「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」の第三夜について

坂谷さんら4人は完全におかしくなっており、ゲストは「ベビーカー」である。

ただただ坂谷さんがあの世の住人に見世物にされて苦しめられているとも捉えられるが、私は別の解釈を推したい。

坂谷さんは意外と満足している。

最初の頃はあの世の者からの干渉を受けることに怯えていたが、やがてあの世の者向けにミッドナイトパラダイスを放送することにやりがいを見出していったのである。

あの世の者たちもまた、坂谷さんをテレビスターとして見るようになっていった。「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」はあの世の人気番組だったのである。

坂谷さんが楽しそうに番組に取り組んでいる様子、視聴者が坂谷さんを頼りにしている様子が第三夜では描かれている。

年末の特別ゲストとして超大物である「ベビーカー」さんまで番組に出演し、瞬間視聴率は30%を超えたことだろう。

「ベビーカー」さんはあの世の住人を赤ん坊として再びこの世に送り出す上位存在であり、姿と声は我々には認識できなかった。

わざわざ送り出した赤ん坊をことごとく送り返してきた坂谷さんに怒っていたが、出演オファーを受けたあたり許してくれたようだ。

新生「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」では教育的な要素が強くなっていた。

あの世の住人が送ってくれた映像を紹介するとともに、この世とあの世のことについてトークする形式となったのだ。これには贖罪として転生前の赤ん坊向けの番組を作るという意味もあったのだと思われる。

話し方や間の取り方、演出や構成などあの世の住人が好むような番組作りになっている。だからこそこの世の住人である我々にとってはちょっとわかりにくかった。

あの世の住人向けの作りになったのは「このテープもってないですか?」の方もだった。現在の坂谷さんへのインタビュー映像。今にも死んでしまいそうな年老いた坂谷さんの姿を映すだけで何も語らない。

我々のノリだったら「Coming Soon」なんてテロップを入れて昭和の大スターがあの世に近々やって来ることを伝えてしまうが、あえて言わない。そういう侘び寂びがあの世の住人には好まれるのだ。

「隠戊さん」が口にし、「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」「このテープもってないですか?」の中でも繰り返された言葉。

大丈夫。もうすぐだ。

これはあの世の住人に対して、転生して再びこの世に旅立つのはもうすぐだという熱いメッセージだったのである。


〇まとめ

「このテープもってないですか?」は1985年12月頃にあの世の者向けに放送された「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」を紹介するための番組である。

「このテープもってないですか?」内で出演者がおかしくなっていったのはそういう演出であり、この番組は作中世界においてもモキュメンタリーだった。

坂谷さんはこの世の住人でありながら、あの世の住人向けに番組を作ることを受け入れていた。この世ではとっくに引退していたがあの世ではスーパースターだったのだ。

入れ子構造の2つの番組において共通のメッセージは転生を待つあの世の住人を勇気づけるものだった。


2022年現在、衰弱して寝たきりの坂谷さん。そして近づいてくるベビーカーの映像が入る。

これは近いうちに坂谷さんがあの世にやってきて「ベビーカー」さんとタッグを組み、「隠戊さん」プロデュースの新番組が放送されることを意味している。

「このテープもってないですか?」はその宣伝のための事前番組だったのだ。

40年近い月日を経て、かつては敵だった二人が作り出す番組はどのようなものなのか。

この世で放送されることはないかもしれないが実に楽しみである。


ごめんふざけた。


〇総評

何とかストーリーを組み立てることができたが完全に納得はしていない。無視してきた違和感のある部分も非常に多い。

ただ上記のような解釈だとそんなに不幸になった人もいないのでもうこれでいいことにする。

この作品の感想としては良く言えば挑戦的、悪く言えば不親切である。

作品の中で事実として断定できる部分が無く、ニコニコ大百科の情報以外信用できない。そのため推測に推測を重ねるこじつけ形式でしか考えられなかった。

ぼんやり見ても恐ろしく、詳しく見るともっと恐ろしいというのがこの制作グループの作品の面白さである。

しかし「このテープもってないですか?」では手がかりが少なく考察を深めにくかった。

私なんかであれば新聞紙が映った瞬間いつどこで発行されたものか確かめないととなるが、たぶん調べた視聴者はほとんどいないだろう。

他にも番組内で違和感が散りばめられているが、果たして拙さからくるものなのか、意図されたものなのか判断がつかなかった。

負けを認めるようだが視聴者に委ねるにしてもある程度動線は引いてほしかったというのはある。

後は単純なホラー作品として。

直接的ではないホラー表現の恐ろしさはあるが、キャストの会話はあまり恐ろしくなかった。というより終盤はかなり鬱陶しかった。

こういうののピークは「ん?お前今なんて言った?」って時であり、完全におかしくなってしまったらパプリカの教授よろしく飛び降りてしまった方がいい。

1話丸々全員頭おかしくなった状態でやられるのは結構しんどい。

気づきとしては私は意外と第一夜のバラエティが面白かった。一昔前のわざとらしいノリを思ったより楽しめる人間だったようだ。

元々作業用として片手間に見るつもりだったのにこうして考察なんか書いてしまって時間を浪費している。今後作業のお供とするならやっぱり何も考えずに見られるバラエティの方がいいかもしれない。


これで「飯沼一家に謝罪します」に続いて二作品見たことになる。「祓除」の事前、事後番組も見たがあれは考察するものは無いだろう。

「Aマッソのがんばれ奥様ッソ! 」「イシナガキクエを探しています」、そして現在放送中の「魔法少女山田」がある。

たぶん見たらまた考察を書かずにいられなくなると思うので当分見ないように気をつけたい。こんなん毎回やってたら時間がいくらあっても足りない。

ただ色々と勉強になったので今後には活かせるかなとは思う。このボリューム感で何か作るとなったらそれこそ時間が足りないだろうが。

ということでいったんおしまい。きっと面白いのでみんなは視聴して考察してみてね。

長文駄文失礼しました。


2025年度中間報告

2025年度上半期の振り返りです。 長々と前置きしてもしょうがないのでポンポン書いてきます。 4月。 「犯人はこの15人の中にいる」から始まり、「忘却の中で曖昧になりゆく双子の神秘」「ついに自己紹介する演劇部」「存在の不確かな恐怖」を投稿。 「犯人はこの15人の中にいる」は40分...