思ったよりエグい出来になって引いたので後語り。
補遺の息抜きに中編を1本作ろうと思って作成したが、なんか盛り過ぎて鬱展開の欲張りセットみたいになってしまった。
8月に作っていた日常系の動画で培ったテンポ感と編集力をいつもの動画にも活かしてみたかった。
少し内容を振り返り。
主人公の櫻歌ミコは学校で「なかよしの魔法」の噂を耳にする。駅のロッカーにある人形に二人の写真をお供えすると、その二人はなかよしになれると言う。
同級生の小夜と共に件の場所に向かうと、そこには確かに一体の古びた人形が居た。誰との写真を入れるのかと訝しむ小夜を受け流しつつ、ミコは何やら思い悩んだ様子。
ミコの両親は父親の浮気がきっかけで不仲になり、日常的に喧嘩するようになっていた。ミコはそんな二人の姿に心を痛め、「なかよしの魔法」を試しに向かう。
夜の12時、まだ二人が仲睦まじかった頃の写真を人形に供え祈りをささげる。半信半疑のミコだったが、人形が微笑んだことで安心した気持ちになる。
その時、背後から声がかかる。振り返ると見知らぬ男が一人。ミコは不審者との遭遇に恐怖心を覚える。
男に襲われ、頭を強く打つミコ。朦朧とする意識の中、何者かが助けに来たことに気づく。小夜とその父親の姿を認めると、気が抜けたように意識を失った。
病室で会話するミコと小夜。助けに来るのが遅かったことを詫びる小夜に、ミコは気丈に振る舞う。
小夜と入れ替わりに両親が病室へとやって来る。なぜ深夜に外に出たのかと詰め寄られ、ミコは二人の不仲が原因だと叫ぶ。娘の不憫な姿に罪悪感を覚えた両親は、もう喧嘩しないことを約束する。
ミコの退院後、しばらくは穏やかな日々が続く。両親は約束を守り、なかよく暮らしていた。ミコは「なかよしの魔法」のおかげかもと小夜に語る。
駅のロッカーに再度訪れるミコと小夜。確かにあの日人形が笑っていたはずだったが、表情に変わりはなく、両親の写真も見当たらなかった。ミコは不思議に思いながらも、人形に感謝を伝える。
その日の夜、ミコは階下から響く怒鳴り声に目を見開く。驚愕と失意をこらえながら、両親のいるリビングに向かう。
久々の口論の末、家から出て行こうとする父にミコが追いすがる。父の腕がミコを振り払ったとき、ミコの頭はテーブルの角へ。
自室のベッドで目覚めるミコ。状況を呑み込めないまま周囲を見渡すと、両親が血を流して倒れていた。
死んでいる二人に理解が追いつかないミコ。狼狽の最中、ノートに書かれた走り書きを見つける。
誤って娘を死なせてしまったことを悔い、自ら命を絶つことを決めたと書かれていた。両親の遺書であった。
夫婦二人でなかよく。許されるならば親子三人でなかよく。
ミコは自分の願いが果たされたことと、これから自分がどうすべきかを悟り、微笑んだ。
という結末で終わりですね。
少女漫画とか児童文学とかのストーリーでもたまに破壊力あるやつあるじゃないですか。ああいう感じを目指したんですが、さすがに救いがなさ過ぎましたね。いや、死が救いであるという方向性なんですが。
書き切れなかったことを補足しておきます。
まず犯罪者の男。
彼は駅のロッカーでたまたま女子小学生が「なかよしの魔法」の噂について話しているのを聞き、狙いに来たクソ野郎です。
彼が自分で噂を流したという設定も考えましたが、成人男性が小学生に噂を広める方法が思いつかないのでボツです。
逃走後、駅の防犯カメラの映像を元に情報提供を求めるポスターが張り出されますが、顔が不鮮明で逮捕には至っていません。
もう一度物語に絡んでくる展開も頭をよぎりましたが、テーマから外れるのでただの暴漢以上の役割はありません。
早く捕まれ。
次に人形。
私の動画では珍しく超常的な存在です。
お願いされた通りに両親がなかよくできるように力を振るうだけでなく、ミコの命も助けます。はっきりそうとはわからないように作ってますが。
動画でそういう描写を入れたのは両親が心中した後、ミコが目を覚ます時だけです。これは両親が都合よくミコが死んだと勘違いするのは不自然ですので、人形の力によってミコが蘇生されたと捉えられるようにするためですね。ちょっと言い訳がましいですが。
娘のためなら二人は「なかよし」でいられると人形は考えており、作中の展開は人形の力によって引き起こされていたと見られなくもなくなっています。
人形の力抜きでも話は成立するけど、人形の力ありきで考えてもそれっぽいよねって塩梅になってます。
私の調整がハマってれば。
久々にこういう話を作りました。こういう話ってのはまず私が信じてるものがあって、それをテーマに作り出した話ってことです。
今回であれば「みんななかよしで生きられるわけがない」。だから死ぬことでなかよしのまま終わらせられるよねってことです。
初期の頃の台本にはだいたいこんな感じのテーマがついてましたが、最近あんまついてんだかついてないんだかよくわかんなくなってたので、初心を思い出せてよかったです。
これがこの前振り返り動画でちょろっと言った、私の思想が反映された動画って奴です。
あんまり押しつけがましくなんないと良いですね。
最後の後語り。
ED曲に使った「Ronto」。先週リリースされたばかりの新曲ですが、こちらに感化されて作った動画でもあります。
今回のエンディングの入りは過去作と比べてもなかなかのものだったと思ってます。
歌ってるのはツキノヒカリという方で、龍崎一さんプロデュースですのであのLosstime Lifeさんの姉妹に当たります。たぶん。
フリーの楽曲でこの雰囲気(上手く言えないけどアンニュイな感じ)は貴重なので、今後も贔屓にさせていただく所存です。
全然再生されてないのでみんなも聞いてね。
ま、私の動画も最近全然再生されてないんですけどねっ!
おしまいっ!
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