2023年2月6日月曜日

かえして

「か~え~し~て~っ!か~え~し~て~っ!」

公園で子供が騒いでる。誰かに意地悪されたのかな。

「か~え~し~て~っ!あ~の~こ~を~か~え~し~て~っ!」

「か~え~し~て~よお~っ!あ゛あ゛あ゛~~~!」

「…君、なにやってるの?」

「ちーちゃんのおかあさんのまねっ!このまえいっぱいあつまったときやってたの!」

ちーちゃんが誰かはわからないが、なんとなく察しがつく。

「か~え~し~て~っ!あ~の~こ~を~か~え~し~て~っ!」

「ひ~と~ご~(完


一発ネタだぁ!

無邪気さ故の残酷な遊び。ま、葬式の時の遺族の真似ですね。

ちーちゃんが死んだこともわかってないし、母親の言葉の意味もわかってないんでしょうね。いつか気づいたとき嫌な気分になりそうだ。

これじゃ短いので小ネタをいくつか。

何にしようかなぁ?エセホラーの奴にするか。

まあまあしょうもない奴なんで放置されてる連中です。


①自宅の地下室の写真

心霊番組の一幕。視聴者から寄せられた心霊写真を霊能者が鑑定する。

ナレーション『これはAさんの自宅の地下室に設置された、監視カメラに映った映像の一部である。』

写真には殺風景な部屋の中、両手に手錠をかけられた少女の姿が映っている。

ナレーション『おわかりいただけただろうか?画面右端、ベッドの陰から恨めしそうにこちらを見つめる少女の姿を…』

カメラが画面端に寄っていく。そこには半透明な少女がこちらをじっと睨みつけている。

オーディエンスの間に怯えたどよめきが広がる。

「先生、これはどういった霊なのでしょうか?」

「これはこの部屋で無念の最期を遂げた少女の霊ですね。強い怨念を感じます。」

ナレーション『かつてこの部屋で非業の死を遂げたという彼女。いったいこの場所で何があったというのだろうか。Aさんの身に不幸が降りかからないことを願うばかりである…」


【解説】

は?てなるだろ。そういうことだ。

ツッコミ役不在のシュールな恐怖みたいな感じ。

なぜか自宅に地下室がある。なぜか地下室に監視カメラがある。なぜか監視カメラには少女が映っている。なぜか少女の手には手錠がかけられている。なぜかそこには別の少女の幽霊もいて、なぜかその少女は地下室で亡くなったらしい。

明らかに連続誘拐殺人事件が起こってるのに誰もそこには触れない。

Aさんの身を心配してる場合じゃねぇだろ。犯罪者だぞそいつ。


②遊泳禁止の海の写真

心霊番組の一幕。視聴者から寄せられた心霊写真を霊能者が鑑定する。

ナレーション『これはBさんが、とある海辺で写真撮影を行っていた際に撮られた写真である。』

顔と声が加工されたBさん「ええ、当時私はオカルト雑誌でルポライターをしてて、記事に使うための写真を撮ってました。そこは自殺スポットとして有名で、もしかしたら幽霊の一体でも映らないかなって…」

ナレーション『雑誌の取材のため、遊泳禁止の海で写真撮影を行っていたBさん。そこに不可解なものが写り込んでいた。それがこの写真である。』

写真の中では派手な髪色の女性が溺れており、その体には無数の青白い腕がまとわりついている。

Bさん「遊泳禁止だって言うのにふざけて泳いでる若者が居て、けしからんって思いながら撮影してたんですが…。急に様子がおかしくなって写真をよく見たらこれが…」

カメラはスタジオを映す。

「先生、これはどういった霊なのでしょうか?」

「これはこの海辺で自殺した者たちの霊ですね。強い怒りを感じます。」

ナレーション『Bさんは写真に写り込んだ霊に気づくと、その場をすぐに逃げ出したそうだ。皆さんも遊泳禁止の海にはけして入らないように…』


【解説】

これはちょっとわかりづらいね。

正解は溺れている女の人の救助もしてないし、警察にも通報してないでした。あとシレッと盗撮してる。

最後に『この写真を載せた記事は、まあまあの評判だった…』て締めくくろうと思ったけどふざけ過ぎかと思ってやめた。


以上二つ。もう一個くらい思いついたらまとめて作ろうかとも思うけど、どれも微妙そうな出来だから作らないかも。暇かつネタ切れなら使う。

これ書いてる間に思いついた小ネタをもう一つ。


『娘は預かった。返してほしければ一億用意しろ。』

「へぇ?」

『…俺は本気だぞ。探してみろ。アンタの娘は見つからないはずだ。』

「ん、ああ、そうみたいだな。」

『物分かりが良くて助かる。一億用意できるな?愛する娘のためだもんな?』

「断る。」

『は?』

「お前のようなクズに渡す金なんかない。どうせロクに努力もせずダラダラと遊び惚けて、犯罪に手を染めなきゃならないとこまで追い詰められんだろう。それで社会が悪いだの金持ちが悪いだのクソみたいな理屈を並べて誘拐にまで手を出して。まったく恥というものを感じる知性もない人間は羨ましいよ。」

『…黙れ!お前に何がわかる!お前みたいに恵まれて生まれた人間が!』

「これまでの人生何一つ満足に成し遂げられたことなんて無いんだろ。ホント惨めな人生だよな。誘拐する前にも思わなかったか?どうせ自分のやることなんて上手くいくわけないって。正解だよバーカ。私はお前に一銭だってくれてやる気は無い。刑務所でも楽しめるような趣味を見つけとくんだな!」

パァンッ!!

けたたましい破裂音が響く。もしかしてこれが銃声だろうか。

『……ハハ、ハハハッ!やってやったぞ!ぶっ殺してやった!お前の娘ぶっ殺してやったぞ!聞こえるか!』

男の興奮したような、怯えたような声が聞こえる。

『思い知ったかこの野郎!俺らみたいな人間でも人生をかければアンタらみたいな人間に一矢報いれるんだよ!』

「電話する前に番号はちゃんと確認した方がいいぞ。」

私は極めて有用なアドバイスを彼に与えると、電話を切った。

そして見知らぬ不幸な親子のことを想って暫し目を閉じた。


倫理観をどこに置いて来てしまったのだろうって話ですね。

電話による匿名性と現実感の無さによって、非道な行いをしてしまうってテイストにする予定でしたが、なんか純粋なクソ野郎になっちゃいましたね。

ま、短編としてきっちりまとめるならこの方が良いかも。

そこそこのボリュームになったので切りますか。

なんか最近ネタがたくさん思いつく。メモが追いつかないもん。

投稿頻度もあまり落としたくないんですが、しばらくは細々としたネタをたくさん書き留めておこうと思います。

こうゆうのが後々役立つんだ。


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