2024年3月12日火曜日

炎上事件備忘録

先達に学べ。


①「中毒うなぎ」氏

ずんだもんがイキ顔をしているLINEスタンプを販売。改めて文字にするとなんだこの事例。

同イラストは「あぎりさんぽ」氏が知り合いの絵師の「みやち」氏に有償依頼したもので、確か「あもとっと」氏が問題提起。

ずんだもんイラストのスタンプ販売は東北ずん子プロジェクトの規約にも反しており炎上。

LINEスタンプの販売はすぐに取り下げられ「中毒うなぎ」氏は謝罪。

その際なぜか女性であることがわかる胸元を写した写真を添付。男性視聴者を囲おうという意図が勘繰られ再度炎上しかけるもネタに昇華。

多くの関係者に呆れられつつも既存の視聴者には認められ現在も活動中。

一見悪手とも見える対応が功を奏した珍しいパターン。元々の評判がアレだったためダメージが少なかったとも言える。

個人的にはYoutuberなんてものはこのぐらい太々しい方がいいと思う。


②「mini」氏

「miniのドカ食い気絶部」運営者。

「VOCALOMAERKETS」との公式企画「麺処きずな」において「山栗鼠」氏の絵柄に似せたイラストを「すき」氏に有償依頼、それを企画に使用し炎上。

「mini」氏は兼ねてより「山栗鼠」氏の立ち絵を動画で使用しており、以前のコラボにおいても「すき」氏に絵柄を寄せたイラストを依頼していた。

「山栗鼠」氏の似せた絵を他人に頼むくらいなら自分に頼めよという最もな意見により炎上が始まる。

もともと公式の企画と思われた「麺処きずな」が一投稿者とのコラボだったことで燃え気味だったこともあり炎上は加熱。

「mini」氏は今後紲星あかりを使わないことを宣言、事実上の引退表明を行う。

本件においては絵柄の著作権を巡り「山栗鼠」氏、「すき」氏の両名にも飛び火した。

そもそも公式の2次創作である立ち絵、及び絵柄という曖昧なものに著作権が認められるのか。

人の絵柄に似せたイラストの依頼を受けるのは倫理的にどうなのか、許可を得ていないことを知っていたのか。

様々な議論や推測が為されたが、こと炎上事件において事実や法律はあまり意味を持たないので割愛。

その後「VOCALOMAERKETS」側の声明により以前のコラボにおける「すき」氏のイラストが紲星あかりの無断使用であり、特例的に事後承諾していたことが判明。

「mini」氏のコンプラ意識の低さ、「VOCALOMAERKETS」のリスク管理の甘さが露呈した。

「mini」氏は以前から問題行動が多く、親交のあった投稿者仲間からも不満が噴出。

「mini」氏と仲が良かった「めるろう」氏、「青海」氏にも延焼する。

「青海」氏は「mini」氏に代わり弁明。誹謗中傷および住所特定などをやめるように呼び掛ける。

「miniのドカ食い気絶部」における疑惑について、「青海」氏が「mini」氏の替え玉を行っていたことに関しては否定。「mini」氏が料理を食べずに捨てていたことは一部肯定した。

その際「miniのドカ食い気絶部」が「mini」氏と「あんぐら本舗」氏の2名で運営されていることが認められる。

「あぎりさんぽ」氏が「mini」氏の炎上を受けて自身の火種について見解を表明。次項の炎上事件につながる。


私も「麺処きずな」の企画が行われた「じゃぐら高円寺」に足を運んだ。平日ということもあり盛況とはいかなかったが隣の席の人もコラボメニューを頼んでいて安心した。

公式と企業のタイアップ企画の先駆けにケチがついてしまったのは非常に残念だが、今後も臆することなく商業展開が行われることを願いたい。


③「あぎりさんぽ」氏

メンバーシップの特典バッジに「坂本アヒル」氏の絵柄に似せたずんだもんのイラストを使用したことで炎上。

「mini」氏の炎上を受け自身の火種を取り去ろうとした結果逆に藪蛇をついた。

東北ずん子プロジェクトにずんだもんのイラストを使う許可は取っていたが、そのイラストは「坂本アヒル」氏の絵柄に似せて「みやち」氏に依頼したものだったため「坂本アヒル」氏が苦言を呈する。

それを受けて「あぎりさんぽ」氏は謝罪。メンバーシップを停止し一部動画を削除。「坂本アヒル」氏に和解を申し込もうとするもブロックされていたとして引退を表明。

即日の対応であり翌日に「坂本アヒル」氏が帰宅して言葉足らずだったと弁解。進退にまで言及するものではないと補足する。

現在水面下で「あぎりさんぽ」氏と「坂本アヒル」氏の話し合いが行われているかは不明。

「あぎりさんぽ」氏引退の余波は大きく「坂本アヒル」氏に不満を述べる視聴者や後を追って引退しそうになる投稿者も現れる。

所感を述べる。

「あぎりさんぽ」氏の対応について。

自身の火種を取り除きたかったことはわかるが無理筋だったと思われる。

そもそも当イラストは「中毒うなぎ」氏がLINEスタンプとして販売しようとして炎上したものであり、絵柄のトレースは「mini」氏の炎上の原因となったことである。

東北ずん子プロジェクトがずんだもんの使用を許可し、「坂本アヒル」氏が立ち絵の扱いを公式に委ねているとはいえ、「坂本アヒル」氏の立ち絵に寄せたずんだもんイラストを自分のチャンネルの商品としていいとは言われていない。

完全に黒とは言えないが白とも言えない事例であり、「坂本アヒル」氏の目に入る場所で自身の潔白を表明するのは悪手だったと言える。

その後の対応においても初期対応の早さ、的確さは流石だったと言えるが、引退までするのはやり過ぎだし早過ぎである。

阿漕な稼ぎ方をする以上やらかしたら腹を切ると決めていたのだろうが、1週間、少なくとも3日は空けるべきだった。

視聴者や他の投稿者どころか「坂本アヒル」氏本人すら受け入れられない謝意はもはや攻撃である。

「坂本アヒル」氏の対応について。

あくまで苦言を呈しただけであり、「あぎりさんぽ」氏および視聴者の反応が過剰だったと言える。

立ち絵のトレースやその商用利用に関して私は認めていないと意思表明しただけであり、「あぎりさんぽ」氏の作風への嫌悪やイラストの使用の差し止めなどは一言も言及していない。

言質取ったりといったように「あぎりさんぽ」氏を攻撃しに行った奴は「あぎりさんぽ」氏のアンチなだけでなく「坂本アヒル」氏のアンチでもある。

最大限言葉を選んだであろうあの投稿でも燃え上がってしまうのはネット炎上の難しさを感じる。

邪推になるが「坂本アヒル」氏は元々「あぎりさんぽ」氏のことが嫌いだったと認識している。

2年前「腰振りへこへこずんだもん」以来、過激なキャラづけやBB素材が流行したことは周知の事実だが、「坂本アヒル」氏は許容はするが歓迎はしていないという印象を受けていた。

直接苦言を呈したのは私の知る限り一度きりだが、ずんだもんの立ち絵を作り直したりと思う所はあったのではないかと感じる。

その過激派の筆頭である「あぎりさんぽ」氏が行った表明は、まぁ頭にきたんだろうなと思われる。

「あぎりさんぽ」氏は自身がヘイトを向けられている自覚のある人だと信じていただけに、今回の件は残念である。

数字を持ってる人間がこんなポンポンやめてたら業界が持たないので何とか和解してほしいと切に思う。



以上3件の炎上事例を受け、所感をまとめる。

まず、いずれも登録者数10万人以上の大手チャンネルである。

規模が大きくなると燃えやすくなるのか、規模を大きくする上で燃えかねないこともしなければならないのか。謎である。

いずれの事例も金銭関係、著作権関係の問題が発端でありボイロ(広義)の扱いの難しさが感じられる。

金目当ての投稿者は問題を起こすという言説もあるが、いずれの事例においても広告収益と比べたら端金である。

お金に目が眩むというよりは金銭感覚がガバった結果、少額であっても金銭の授受が発生することに関しては権利関係を徹底しなければならないという意識が薄れたと考えられる。

個人的にはメンバーシップやLINEスタンプのような商売は最初から禁止してしまった方がいいと思う。

次に、元々ヘイトを集めていたチャンネルである。

人気を集めている一方、過激な作風で嫌悪感を持っている人も多かったチャンネルである。

特に「mini」氏に関しては以前から匿名掲示板で多くの誹謗中傷が行われており、いつ発火してもおかしくなかったと思われる。

動画自体への嫌悪、投稿者自体への嫌悪、それにも関わらず人気がある、お金を稼いでいることへの嫌悪が根底にあると考えられる。

これは有名になる以上どうしても避けられないことなので言及は避ける。

好悪と是非は切り分けられるべきであり、多くの立ち絵製作者、投稿者、視聴者もわかっていると信じている。わかってない奴はわかれ。

最後に、業界全体への所感を述べる。

VOICEVOXやCoefontといった無料ソフトの出現、ずんだもんブームによる人口の増大は最近では落ち着きが見られる。

もう少し踏み込んで言えば再び衰退傾向になりつつあると言える。

新規を取り込めなければ先細りし続け、いずれ滅びるというのは私のチャンネルの動画の再生数を見るとよくわかる。

その中でチャンネルを伸ばし、新規視聴者を獲得し続けているチャンネルは業界の宝である。

「mini」氏の炎上の際、公式の対応の甘さが槍玉に挙がったがそれも無理からぬ事だと思う。

ここで言う公式というのは「VOCALOMARKETS」ひいては株式会社エーアイや株式会社AHSのようなメーカー側のことである。

分裂と対立というメーカー側の問題もあるとは言え、ユーザー側の危機感の無さは元々外様だった私には異常に思える。

ボイスロイドは商品であり、業界に貢献するというのは売上を伸ばすということである。

身内でワイワイすることではないしキャラを愛でることでもない。

投稿者は使わせてもらう立場だがメーカーは投稿者に使ってもらう立場である。動画が出て知名度が上がり人気が出ることを期待されている。

ソフトが売れる、グッズが売れる、イベントが成功する。そういった実利を伴う成果だけが意味を持つ。

無意味なことをやって何かをやった気になっていないか。貢献したつもりになっていないか。

金目当て人気目当て大いに結構である。それで参入者が増えてソフトが売れるなら万々歳ではないか。

再生数や登録者、そして収益。そういったものに無関心な人間は結局のところ業界の未来に無関心なのだ。

ゆっくりならばアクエストークは年間使用料があり、維持費は賄える。

東方プロジェクトはゆっくりが伸びようが伸びまいが関係ない。

だがボイスロイドは買い切り型の商品であり、継続的なキャッシュフローがない。

だから新型や新キャラを買ってもらったり、グッズやイベントで収入を得る必要があるのだ。

キャラの版権元だって趣味でやってるとこばかりじゃない。利益が上がらなければいつまでも続けられないかもしれない。

年々商品の販売スパンが上がっていることに何も感じないか?

年々商品の値段が上がってることに何も感じないか?

今こうしている間にも従業員の賃金は発生してるし開発コストだって積み重なってる。

そういう現実的な部分に目を向けずモラルがどうこうリスペクトがどうこう幼稚な自説を垂れ流す連中が目に余る数週間だった。

ドカ食い気絶もずんだもんのオナニーも嫌いだったが、こういう人間が一番嫌いだ。

品行方正じゃなくても成果を上げているなら優遇すべきだし庇護すべきだ。だって他に代わりがいないんだから。

あの規模の投稿者が生まれるのに何年かかった?これからまた生まれるのに何年かかる?

何も考えずに叩いて潰してハイ終わりだ。後に続く者なんて出やしない。

だから滅びる。

もっとキャラ本来の魅力を引き出したり、ミーム的じゃないストーリーで魅せたり、そういうのが好きなのはわかる。

だが好きなやり方で成果を出せないのはこっち側の問題であり、あっち側を引きずり下ろしたところで共倒れになるだけだ。

ニコニコの衰退っぷりはさすがに看過できないレベルになってるしYoutubeで伸ばすしかないのにこの様だ。

業界の未来は暗い。



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