オチをどうするかがわからない。作ってる私がグダグダになってる。
①なんでこんなことしてるんだっけ?END
何を言っているんだこいつは?私が少女Aの振りをしている?どういう意味だ?
「あなたについて調べていくうち、私も最初はそう思いました。交友関係と呼べるものはほとんどなく、住み家も働き先も移り変わりが激しい。何とか経歴をたどっていき、高校を中退していることまでわかりました。そしてその学校でその年起こったことは…」
「まさかこの人があの少女Aだったなんて、て思いましたよ。そう思えばその後の生活ぶりも納得でした。私は調査結果を依頼人に渡し、この件からは手を引こうとしました。ですが思いもかけない言葉をかけられ、依頼を続行してあなたに会いに来ました。何だと思います?」
わからない。さっきから全く脳の理解が追いついていない。
「依頼人は少女Aは自分だと言いました。あの日同級生をナイフで切り殺したのは自分だと。」
「違う…。あの日あの女を殺したのは私だ。私は殺人によって自らの命と尊厳を守ったんだ。」
「依頼人もとい少女Aは数年の更生期間を経て社会復帰し、現在は普通の家庭を築こうとしています。あなたが今働いている会社に彼女もいるんですよ。彼女は社内恋愛の末に結婚し、産休に入っています。あなたはその穴埋めに派遣されてきたんです。」
「彼女は夫の口から派遣されてきた社員の名前が、自分の本名と同姓同名であることを知り、気がかりになったそうです。それは暗い過去と一緒に捨てたはずの名でしたから。彼女は探偵を雇い、その女について調べさせました。」
「あなたの写真を見せた時、彼女はひどく驚きました。だってその女は事件当時のクラスメートの一人でしたから。それは彼女の本名も知っているはずです。彼女は自分の幸福が過去からの刺客によって破壊されることを恐れていました。」
「ですが私の意見は少し違っていました。あなたの様子を見るにどうやら私の方が正しかったようですね。」
「…何のことです?」
「あなたは自分のことを少女Aだと思い込んでいる。」
私は…。おかしい。違うはずなのに否定する言葉が出てこない。私は、私は確かにあの日事件を起こし、私の人生はずっとその延長線上にあったはずなのに…
「わ、わたしは本当に少女Aなんです!」
「人を殺した過去なんて無い方がいいでしょう?」
「私はずっとそう信じてきたんだ!私はそのために何度も!前の職場でだって!」
「…何の話です?」
心底怪訝そうな顔。どういうことだ?何も知らないとでも言うのか?
「あなたが自分のことを少女Aだと思い込むようになった原因は、罪悪感だと思われます。あなたはクラスで起こったいじめに対して見て見ぬふりを続け、いつしか凄惨な事件が起こってしまった。あなたは何もしてこなかった罪悪感に耐え切れなかった。」
「だからあなたは自分という存在を罪悪感の対象である少女Aとすり替えた。それは自身の行いを無かったことにするものであったし、今後の人生を人殺しとして生きていくという自罰心の表れでもあった。」
違う…私は…。脳裏に焼き付いた光景が浮かぶ。教室の中、一人の少女が別の少女にナイフを振りかざす。そう、私は見ていた。
「依頼人はあなたと話したがっています。それはあなたの現在の行いや過去の行いを責めたいというわけではありません。彼女も当時から今まで様々な境遇の変化や心境の変化がありました。そのことについてあなたと話したいそうです。」
私はこれまでいったい何をしていたのだろうか。頭の中の靄が晴れて、熱も引いた。
私は罪悪感なんて感じていない。彼女がいじめられていることに対して何もしてこなかったのは、単純に興味がなかったからだ。でも…
彼女がナイフであの女を切った時、殺した時。あの時から彼女は私の人生の主人公になった。そうだ私は、彼女になりたかったんだ。殺人者になりたかったんだ。
だから私は殺人に足る理由を作り出し、盲従し、陶酔しきっていた。今となってはくだらない。ただの真似事、ごっこ遊びだ。
探偵は澄んだ目で私を見つめている。殺人者に向けられる目ではない。
ああ、私はなんでこんなことしてるんだっけ?
②本物になりたいEND
何を言っているんだこいつは?私が少女Aの振りをしている?どういう意味だ?
「あなたは傍観者であった。いつもただクラスの隅から喧騒を眺めているだけだった。そんななたがなぜ少女Aの名前を騙り、さも人殺しのように人目を避けて生きているのか。」
「少女Aは数年の更生期間を経て社会復帰し、現在は普通の家庭を築こうとしています。あなたの行動ははっきり言って迷惑なんですよ。」
私が傍観者?…違う。あの日あの女を殺したのは私だ。私は殺人によって自らの命と尊厳を守ったんだ。
「確かにあなたの行為は何の犯罪でもありません。あなたはただ同級生の名前を名乗り、何か人に言えない過去があるかのように振る舞っているだけです。それを見てあなたが少女Aであるかのように勘違いしてしまうのは、相手の責任です。」
「私には理解できないことですが、世の中には犯罪はしたくないけど犯罪者にはなりたいという連中が一定数いるそうですね。凶悪な事件が起こるとなぜか犯人でもないのに自首してくる奴等がいる。そういうのに比べればあなたはまだマシな方ですがね。」
「違う!私は本当に少女Aなんだ!」
「少女Aは当時未成年であったため実名報道はされなかった。だから彼女の名前を騙ったところで少女Aに成りすますことはできない。あなたはいったい何がしたいんですか?」
「いじめは魂の殺人だ!殺されないためには殺してやるしかない!私はそう信じてずっとその信念に付き従ってきた!」
「…あなたの考える少女A像はそうなんですね。」
探偵の目に哀れみが宿る。
「私の依頼人について話しましょう。彼女から許可は貰っています。」
「依頼人?」
「私の依頼人は少女Aですよ。」
嘘だ。少女Aは私なのに。
「彼女はあなたが今働いている会社にいるんですよ。彼女は社内恋愛の末に結婚し、産休に入っています。あなたはその穴埋めに派遣されてきたんです。」
「彼女は夫の口から派遣されてきた社員の名前が、自分の本名と同姓同名であることを知り、気がかりになったそうです。それは暗い過去と一緒に捨てたはずの名でしたから。彼女は探偵を雇い、その女について調べさせました。」
「あなたの写真を見せた時、彼女はひどく驚きました。だってその女は事件当時のクラスメートの一人でしたから。それは彼女の本名も知っているはずです。彼女は自分の幸福が過去からの刺客によって破壊されることを恐れていました。」
「彼女はずっと自分がやったことを後悔しているんですよ。十分に償い、新たな人生を歩み出した今でも、誰かに咎められることに怯えながら生きている。あなたという存在は彼女にとって過去の自分の成長した姿のようで不気味なんですよ。」
「…わかりました。」
「え?」
「あなたのお話はよく分かりました。ご迷惑をおかけしたようで申し訳ありません。私は名を変え会社を去ることにします。」
「は、はあ、ありがとうございます。」
私は立ち上がり、千円札を置いてファミレスを後にした。やらなければならないことがたくさんある。
あの会社で産休中の社員、居場所を突き止めなければ。夫も同じ職場ということは探り当てるのは難しいことではないだろう。
存在を奪おうとするなんて殺人と同じだ。殺されるくらいなら殺してやる。
少女Aは私だ。
この2パターンを両極にいろいろ悩んだ。
主人公が自分は少女Aではないことに気づくか。受け入れられるか。
探偵が依頼人は本物の少女Aであることを明かすか。またそのタイミングはどこか。
主人公が少女Aを殺害しようとするか。全部どうでもよくなるか。
よくわかんなくなってとりあえず完成させて出した。2週間くらいやってたしね。
グダグダな展開を描きたかったけど作ってる側がグダグダになってしまった。力量不足。
主人公も探偵も認識が異なってるだけじゃなくて、どっちも間違ってるから話の筋を見失いやすい。主人公は思想が鬱陶しいし、探偵はポンコツだし。
この形式はもうやらない。
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